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『週刊東洋経済』3月30日号 -「企業献金はすべて利益誘導的」「見返りを期待」、財界が認めていた

2024-03-28 | 『週刊 東洋経済』より
今週の東洋経済は労作だった。
四季報の会社にしては(ゼネコンの違法行為など)かなり踏み込んで書いたと思う。
(匿名座談会形式はダイヤモンド誌をかなり意識しているように見えるが。。)

「奥村くみがいないので退社」などという小話もしっかり入れており
現場での工夫苦労も伝わる内容ではある。

ただゼネコンの社員増減や3年後定着のランキングはインパクトあるものの、
先週、「単純労働移民の入れ過ぎで生産性は上がらないだろう」と書いた通り
待遇や労働環境を見る限り業界の宿痾を大きく変えるには至らないものと思われる。


なおエントリーのサブタイトルは金田信一郎氏のコラムより。(これは必読!)
財界の側から見ても企業献金は利益誘導であり「見返り」を期待するものなのである。

『週刊東洋経済』 2024年3/30号 (ゼネコン下剋上)


ああ、成程と思ったのは佐藤優氏のコラム。
本来はものごとの道理に従うとの意味の「筋を通す」という日本語を、
氏は「自分がこうだと決めたら曲げない」という自己流の解釈で使っている。
権力を失った守旧派でも人脈を保っておくべき、との氏の見解は職務上妥当なのだが
氏が情勢分析でかなり正確さに欠けるのはこの強い主観性の歪みのためなのであろうか。

今週のAERAで氏が安全保障の件で公明党を気持ち悪いほど賞賛し、
ロビイストへ悪し様に罵声を浴びせているのも「筋を通す」つもりだったのだろうか?
せめて平和主義スウェーデンの安全保障政策くらい研究してから書かないと恥だろうに。。

    ◇     ◇     ◇     ◇

ダイヤモンド特集は、後から振り返って
素人がバブルに巻き込まれた時期の証左となろうと思う。
編集部も他誌との競争で特集を組まざるを得ないところに追い込まれている。。

『週刊ダイヤモンド』 2024年3/30号 (凄腕シニア投資家が教える株運用術)


佐藤優氏の連載は今やすっかり池上対談の形式になり、
池上氏が面と向かっては鋭く切り込まないのをいいことに
結構な言いたい放題の様子である。

おまけにディープステイトは日本にもいると焦点を逸らす情報操作、
米保守派のコーク一族の方が余程、大物のディープステイトであり
多くの米有権者と同様、拝金的な米政治について理解しているのかどうか疑わしい。

トランプが支持される理由は氏に言われなくとも様々に分析されており、
主にインフレと移民増とポピュリズムである。自らの負けを認めない
米国民の通弊を描いた『ヒルビリー・エレジー』の方が遥かに分析が的確だ。
いちいち遠国のレーニンと突拍子もない比較をする必要などない。
米国があのマーシャルプランの時代の力と理想を失って、
モンロー主義に先祖帰りしつつあるだけの話である。

▽ トランプ支持層の実態を描いた名著、こちらを読み込んだ方が遥かに有益(なおこの著者はトランプと訣別している)

『ヒルビリー・エレジー~アメリカの繁栄から取り残された白人たち~』(J・D・ヴァンス,光文社)


    ◇     ◇     ◇     ◇

エコノミストは最も良識的な内容だったが、それだけに売れないかもしれない。。
今の株価が「実体経済と乖離」しており「日本“企業”と日本“経済”は違う」のは
明々白々な事実ではあるのだが、欲の皮が張っていると正論が聞こえなくなるのだ。。
(何しろ東証のバフェット指数は146%という異常値になっているのだ!)

『週刊エコノミスト』2024年 4/2号【特集:バブル超え 日本の実力】


市岡繁男氏のコラムは、米大統領3年目の株高ジンクスについて。
所謂アノマリーではあるが、そうなる必然性はあるとのこと。
これで米債務の拡大がなければ平穏な年になれるのだろうが。。

    ◇     ◇     ◇     ◇

次週も東洋経済に注目、特集タイトルは逆指標になりかねないが「ビッグテックで生き残る企業」にも触れるらしい。

▽ 逆に、「若者への強力な支援が必要」とお茶を濁す「人口減少社会を生きるためのカギ」は期待できない

『週刊東洋経済』2024/4/6号 (株価4万円時代の「お金」超入門)


▽ ダイヤモンドは定番特集、「中堅校人気で受験率が過去最高」ということは教育浪費の増加ではないか。。

『週刊ダイヤモンド』2024年4/6・13合併特大号 (中高一貫校&塾&小学校)


▽ 俊敏なエコノミストは時宜に適った特集「EV失速」

『週刊エコノミスト』2024年4/9号

量子コンピューターのレポートもあるようだ。
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