朝日新聞が赤木智弘氏を大きく取り上げていたので、
正直言って驚きました。
しかも、「見せしめ」や「見下し」ではなく
その主張をかなり肯定的に捉えているのです。
この社会は少しずつでも動いています。
社民党党首はじめムキになって反論したみっともない人々よりも
遥かに誠実で、問題の所在を理解していると言えます。
赤木氏の論自体はそう深いものではなく批判は可能ですが、
問題はそこではなく、不満を過激に表明することで、
明らかな社会的不公正の存在を知らしめた功績は大です。
赤木氏が登場する前、メディアが悉く問題の所在を
「黙殺」していましたが、今やそれは不可能になりました。
若者顧みぬ政治に異議―ルポにっぽん(朝日新聞)
http://www.asahi.com/politics/update/1228/TKY200812270264.html
”〈社会に出た時にはバブルは崩壊し、企業は採用を絞っていた。景気回復
後もフリーターを正社員に雇おうとはしなかった。経済成長時代を生きて
きた世代が身を守るため、不利益を押しつけている。貧困から抜け出せな
い「平和な社会」なんてロクなもんじゃない。〉
でも、私もその一人だけれど、個人や企業は身を守ろうとしがちです。政
治が公平なルールを作るべきでは――。そう尋ねると、赤木さんは不信感
をのぞかせた。
〈政治は投票率が高い高齢者にばかり、目を向けている。昨年の参院選は
年金が争点になったが、財源となる保険料を払えない若者の増加は顧みら
れなかった。水源を枯らしておいて「蛇口から出る水を増やせ」と言うよ
うなものでしょう。〉
少子高齢化で、若い世代が背負う重みは増していく。年々逆立ちする人口
ピラミッドからもその重さがみてとれる。なのに政治は彼らの声に鈍感だ。
投票率が低く、魅力ある「票田」と映らないからだ。だがその結果、高齢
化社会の支え手が弱れば、逆さピラミッドは「倒壊」してしまう。
〈これからは頼る親も退職し、食べることに事欠く人が増える。私たちに
残された時間は短いのです。こんな政治は早く崩壊してほしい。その方が
再建も早い。〉
〔中略〕
内閣府の試算によると、20歳未満と今後生まれる将来世代は、一生のう
ちに1億5千万円以上の税や保険料を払うのに、政府から受けとるサービ
スは1億1千万円足らず。4600万円の「負担超」で、4900万円の
「受益超」の60歳以上とは1億円近い差がある。支える側が減り支えら
れる側が増えるうえ、国が重ねた借金まで背負うためだ。負担を強いられ
るのは選挙権を持たない世代だ。〔以下略〕”
→ 世代会計の話題は、国民の多数派(=中高年層)
にとって極めて都合の悪いものなので
半ば政治的タブーになっています。
それを公然とぶち破っている記事です。
赤木氏のロジックを批判するだけでは、
社会的不満は絶対になくなりません。。
くらしと政治:/4 揺らぐ老後の安心(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090101ddm013040083000c.html
”昨年春から後期高齢者医療制度が始まり、安倍さんも月1700円の保険
料が課せられた。当初は75歳で線引きされる制度を「うば捨て山か」と
憤った夫妻だが今は少し違う。貞子さんは時々、11歳の孫と眼科で診察
を受ける。孫の自己負担は数千円なのに、自分は数百円で済むことがあっ
た。「こんなに差があっていいのか」と考えてしまう。
衆院解散が取りざたされるたび、各政党から制度の廃止論が飛び交う。支
えられるだけでなく、支える立場にもなりたい。そう願う夫妻の目には、
「空騒ぎ」にも映る。〔以下略〕”
毎日新聞の記事にもこのような一節が。
そう、まともな思考力を持っている人ならば、
何も感じない筈がないのです。
早くより多くの国民が真実に気づいて欲しいものです。
天下り法人で高給を取っている層も、
同じような激安医療費なのですから。
正直言って驚きました。
しかも、「見せしめ」や「見下し」ではなく
その主張をかなり肯定的に捉えているのです。
この社会は少しずつでも動いています。
社民党党首はじめムキになって反論したみっともない人々よりも
遥かに誠実で、問題の所在を理解していると言えます。
赤木氏の論自体はそう深いものではなく批判は可能ですが、
問題はそこではなく、不満を過激に表明することで、
明らかな社会的不公正の存在を知らしめた功績は大です。
赤木氏が登場する前、メディアが悉く問題の所在を
「黙殺」していましたが、今やそれは不可能になりました。
若者顧みぬ政治に異議―ルポにっぽん(朝日新聞)
http://www.asahi.com/politics/update/1228/TKY200812270264.html
”〈社会に出た時にはバブルは崩壊し、企業は採用を絞っていた。景気回復
後もフリーターを正社員に雇おうとはしなかった。経済成長時代を生きて
きた世代が身を守るため、不利益を押しつけている。貧困から抜け出せな
い「平和な社会」なんてロクなもんじゃない。〉
でも、私もその一人だけれど、個人や企業は身を守ろうとしがちです。政
治が公平なルールを作るべきでは――。そう尋ねると、赤木さんは不信感
をのぞかせた。
〈政治は投票率が高い高齢者にばかり、目を向けている。昨年の参院選は
年金が争点になったが、財源となる保険料を払えない若者の増加は顧みら
れなかった。水源を枯らしておいて「蛇口から出る水を増やせ」と言うよ
うなものでしょう。〉
少子高齢化で、若い世代が背負う重みは増していく。年々逆立ちする人口
ピラミッドからもその重さがみてとれる。なのに政治は彼らの声に鈍感だ。
投票率が低く、魅力ある「票田」と映らないからだ。だがその結果、高齢
化社会の支え手が弱れば、逆さピラミッドは「倒壊」してしまう。
〈これからは頼る親も退職し、食べることに事欠く人が増える。私たちに
残された時間は短いのです。こんな政治は早く崩壊してほしい。その方が
再建も早い。〉
〔中略〕
内閣府の試算によると、20歳未満と今後生まれる将来世代は、一生のう
ちに1億5千万円以上の税や保険料を払うのに、政府から受けとるサービ
スは1億1千万円足らず。4600万円の「負担超」で、4900万円の
「受益超」の60歳以上とは1億円近い差がある。支える側が減り支えら
れる側が増えるうえ、国が重ねた借金まで背負うためだ。負担を強いられ
るのは選挙権を持たない世代だ。〔以下略〕”
→ 世代会計の話題は、国民の多数派(=中高年層)
にとって極めて都合の悪いものなので
半ば政治的タブーになっています。
それを公然とぶち破っている記事です。
『若者を見殺しにする国 私を戦争に向かわせるものは何か』(赤木智弘,双風舎) |
赤木氏のロジックを批判するだけでは、
社会的不満は絶対になくなりません。。
くらしと政治:/4 揺らぐ老後の安心(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090101ddm013040083000c.html
”昨年春から後期高齢者医療制度が始まり、安倍さんも月1700円の保険
料が課せられた。当初は75歳で線引きされる制度を「うば捨て山か」と
憤った夫妻だが今は少し違う。貞子さんは時々、11歳の孫と眼科で診察
を受ける。孫の自己負担は数千円なのに、自分は数百円で済むことがあっ
た。「こんなに差があっていいのか」と考えてしまう。
衆院解散が取りざたされるたび、各政党から制度の廃止論が飛び交う。支
えられるだけでなく、支える立場にもなりたい。そう願う夫妻の目には、
「空騒ぎ」にも映る。〔以下略〕”
毎日新聞の記事にもこのような一節が。
そう、まともな思考力を持っている人ならば、
何も感じない筈がないのです。
早くより多くの国民が真実に気づいて欲しいものです。
天下り法人で高給を取っている層も、
同じような激安医療費なのですから。