みんなの心にも投資 … ソーシャルインベスター(社会投資家)への道

個人投資家の”いとすぎ ”が為替・株式投資を通じた社会貢献に挑戦します。すべてのステークホルダーに良い成果を!

メディアが真の問題の所在を察知しつつある - 今の社会保障は持続不可能、高齢層が既得権にしがみつく

2009-01-14 | いとすぎから見るこの社会-格差の拡大
朝日新聞が赤木智弘氏を大きく取り上げていたので、
正直言って驚きました。

しかも、「見せしめ」や「見下し」ではなく
その主張をかなり肯定的に捉えているのです。

この社会は少しずつでも動いています。

社民党党首はじめムキになって反論したみっともない人々よりも
遥かに誠実で、問題の所在を理解していると言えます。

赤木氏の論自体はそう深いものではなく批判は可能ですが、
問題はそこではなく、不満を過激に表明することで、
明らかな社会的不公正の存在を知らしめた功績は大です。

赤木氏が登場する前、メディアが悉く問題の所在を
「黙殺」していましたが、今やそれは不可能になりました。


若者顧みぬ政治に異議―ルポにっぽん(朝日新聞)
http://www.asahi.com/politics/update/1228/TKY200812270264.html

〈社会に出た時にはバブルは崩壊し、企業は採用を絞っていた。景気回復
 後もフリーターを正社員に雇おうとはしなかった。経済成長時代を生きて
 きた世代が身を守るため、不利益を押しつけている。貧困から抜け出せな
 い「平和な社会」なんてロクなもんじゃない。〉

 でも、私もその一人だけれど、個人や企業は身を守ろうとしがちです。政
 治が公平なルールを作るべきでは――。そう尋ねると、赤木さんは不信感
 をのぞかせた。
 〈政治は投票率が高い高齢者にばかり、目を向けている。昨年の参院選は
 年金が争点になったが、財源となる保険料を払えない若者の増加は顧みら
 れなかった。水源を枯らしておいて「蛇口から出る水を増やせ」と言うよ
 うなものでしょう。〉

 少子高齢化で、若い世代が背負う重みは増していく。年々逆立ちする人口
 ピラミッドからもその重さがみてとれる。なのに政治は彼らの声に鈍感だ。
 投票率が低く、魅力ある「票田」と映らないからだ。だがその結果、高齢
 化社会の支え手が弱れば、逆さピラミッドは「倒壊」してしまう。
 〈これからは頼る親も退職し、食べることに事欠く人が増える。私たちに
 残された時間は短いのです。こんな政治は早く崩壊してほしい。その方が
 再建も早い。〉

 〔中略〕
 内閣府の試算によると、20歳未満と今後生まれる将来世代は、一生のう
 ちに1億5千万円以上の税や保険料を払うのに、政府から受けとるサービ
 スは1億1千万円足らず。4600万円の「負担超」で、4900万円の
 「受益超」の60歳以上とは1億円近い差がある。支える側が減り支えら
 れる側が増えるうえ、国が重ねた借金まで背負うためだ。負担を強いられ
 るのは選挙権を持たない世代だ
。〔以下略〕”

 → 世代会計の話題は、国民の多数派(=中高年層)
   にとって極めて都合の悪いものなので
   半ば政治的タブーになっています。
   それを公然とぶち破っている記事です。




『若者を見殺しにする国 私を戦争に向かわせるものは何か』(赤木智弘,双風舎)

赤木氏のロジックを批判するだけでは、
社会的不満は絶対になくなりません。。


くらしと政治:/4 揺らぐ老後の安心(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090101ddm013040083000c.html

”昨年春から後期高齢者医療制度が始まり、安倍さんも月1700円の保険
 料が課せられた。当初は75歳で線引きされる制度を「うば捨て山か」と
 憤った夫妻だが今は少し違う。貞子さんは時々、11歳の孫と眼科で診察
 を受ける。孫の自己負担は数千円なのに、自分は数百円で済むことがあっ
 た。「こんなに差があっていいのか」と考えてしまう。

 衆院解散が取りざたされるたび、各政党から制度の廃止論が飛び交う。支
 えられるだけでなく、支える立場にもなりたい。そう願う夫妻の目には、
 「空騒ぎ」にも映る。〔以下略〕”

毎日新聞の記事にもこのような一節が。
そう、まともな思考力を持っている人ならば、
何も感じない筈がないのです。

早くより多くの国民が真実に気づいて欲しいものです。
天下り法人で高給を取っている層も、
同じような激安医療費なのですから。
Comment    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『週刊ダイヤモンド』1月17日... | TOP | 真壁昭夫教授「為替取引は掛... »
最新の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Recent Entries | いとすぎから見るこの社会-格差の拡大