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「三低」「三平」でも年収600万円台を希望、自己欺瞞の典型例 - 現代人の強欲が婚期を遠ざける真因

2012-08-14 | いとすぎから見るこの社会-少子化問題
当ウェブログは、所謂「三高」が「三低」に変わっても本質は何ら違わず、
かつての「高収入」が「安定収入」になっただけに過ぎないと
過去のエントリーで指摘したがそれを裏付ける報道が出た。

自由で自信過剰な未婚者たちは少しでも高く評価できる配偶者に出会おうと
強欲な取捨選択に精を出しているが、それこそが自らの首を絞めるのである。

「条件」の中で最も重視されるのが夫の経済力、妻の外見または家事能力であり、
なおかつ性格や価値観も条件として欠かせないのだから非婚化も当然である。
自業自得という以外に適する評言はあるまい。


 ↓ 参考

未婚女性の43%が「結婚で経済的安定を得たい」、67%が「結婚相手の経済力を重視」- 内閣府調査より
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/5d652d396eb7be9dcdc595a5b719c704


厄介なほど強気の自由人たちが跋扈する日本社会では、
合計特殊出生率を引き上げる方法はひとつしかない。
税負担を引き上げて育児支援へ巨額の所得移転を行うのである。
もしそれが嫌なら、世界史に残る老人衰退国家になるしか道はない。


▽ 女性ひとりでも子供を育てられる北欧国は出生率が高い



『消費税25%で世界一幸せな国デンマークの暮らし』(ケンジ・ステファン・スズキ,角川SCC)



婚活も安定志向=「三高」より「三平」―民間調査(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012081300050
”理想の結婚相手は「三高」から「三平」に―。結婚相談所運営の「結婚情報センター」(東京)が実施したインターネット調査で、年収や外見は平均的で性格も平穏な「三平」が男女ともに人気を集めている実態が浮き彫りとなった。担当者は「昔は三高(高学歴、高収入、高身長)が人気だったが、安定志向の世相を反映しているのでは」と分析している。
 調査では、結婚相手の条件として「三高」「三平」「三低」(低姿勢、低依存、低リスク)の三つを挙げたところ、三平を選んだのは男性で81.9%、女性も72.8%とトップだった。理由には「普通が一番」「無理しない付き合いができる」などの声が上がった。
 一方、結婚までの過程では、リードしてくれる「肉食系」の人気が女性では87.2%と圧倒的。男性でも45.2%が肉食系を選んだ
 離婚経験については、「経験者の方がいい」「どちらかというと経験者がいい」とする女性が計48.7%、男性も計38.0%だった。
 担当者は「相手の探し方が変わってきた。今まで一歩踏み出せなかった方も挑戦してほしい」としている。
 調査は6月18日~7月11日、同社の会員を対象に実施。30~40代を中心に男性431人、女性320人の計751人が回答した。”

これは明らかに離婚経験者も取り込みたい業者のプロモーションであるが
多くの人々の婚期が遅れる理由を垣間見ることができて興味深い。

若い内は肉食系の相手と散々恋愛ごっこを楽しんで
結婚はリスクの低い三平を選ぶと答えるような空想世界の住人は
ヴァーチャルゲームの世界か婚活サービスの渡り歩きが落ちである。


平均年収よりも上? 下? 結婚相手に求めるお金(bizmakoto)
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1208/13/news042.html
”バブル経済のときには「三高(高収入・高身長・高学歴)」を好む女性が多かったが、イマドキの独身女性は結婚相手にどのようなことをのぞんでいるのだろうか。独身の女性に聞いたところ「三高」と答えた人は19.1%に対し、「三平(平均的な年収・平凡な外見・平穏な性格)」は72.8%であることが、結婚情報センターの調査で分かった。
 また女性の87.2%が恋愛を積極的にリードする「肉食系」を支持し、男性も45.2%が「肉食系」を希望。理想の女性のタイプといえば、かつては「やまとなでしこ」を挙げる人が多かったが、最近では人気にかげりがでているようだ。
 結婚相手にはどのくらいの年収を希望している人が多いのだろうか。平均を算出したところ、男性は女性に301万7000円、女性は男性に682万6000円を希望していることが明らかに。
 また最低年収も聞いたところ、男性は女性に124万9000円、女性は男性に427万円を希望。ビジネスパーソンの平均年収は412万円(国税庁調べ)だが、女性はそれよりも高い年収を希望していることがうかがえた。
〔中略〕
 過去に結婚するチャンスがあったという男性は60.9%、女性は88.9%。その人と結婚できなかったことについて「後悔している(少し後悔を含む)」男性は58.4%、女性は49.3%だった。
 インターネットによる調査で、独身の男女751人が回答した。調査期間は6月18日から7月11日まで。”

こちらの報道がより詳しくなっている。
「三高」も「三低」も「三平」も所詮は言葉遊びに過ぎず、
本質が変わっていないことは明白である。

特に最低でも年収400万、平均値で600万円台を求めていながら
「平均的な年収・平穏な性格」などと言ってしまう感覚は異常である。
(男性未婚者もこの調査では見えにくいだけで虫のよい要求は同じである)

▽ まだ景気がよく未婚者達が今より若かった時期の調査でも年収600万希望だった

『少子社会日本―もうひとつの格差のゆくえ』(山田昌弘,岩波書店)


この非婚化と少子化問題における利己主義と自己欺瞞は本当に困ったものだ。
たちの悪い人間ほど自分の責任や抱えている問題を頑として認めない。
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