2022 備忘録

思いついたことを書き残す。

場所の記憶 想起する力|展覧会|アーツ前橋

2020年11月05日 | ひとりごと

群銀の坂下にあるアーツ前橋の「 場所の記憶 想起する力|展覧会|アーツ前橋」を観た。
前橋にちなむ作家を始め前橋の歴史にも触れる展示内容。物故作家の中には直接教えていただた小見辰男先生やお世話になった金子英彦さん等懐かしいものもあった。
キューレーターが前橋にちなむ作品をよく掘り起こしたものだとも思う。郷土作家は残念ながら時代の流れの中に消えていってしまうことのほうが多い。
この場所一体はアメリカ軍の空襲で焼けの原になってしまった地区にあたる。場所の記憶の断絶のある地域である。前橋空襲の資料も展示されておりいつもの展覧会とは少し違った趣。
現代美術が単に視覚的な感性から物語性に軸足を移してしまっていわば頭で組み立てる芸術。建築表現もそうであるが。

ちょうどすぐ近くで藤本壮介の関わっていた白井屋ホテルがようやく完成する。木造の白井屋時代は著名人が投宿する前橋を代表する旅館だったが鉄筋コンクリートに建て替えた頃から新幹線や高速道路の影響もあり首都圏から日帰りエリアになってしまったことも響いたものと思われる。締めてしまった。それでも金融機関もテナントで入る立派なビルだったから今回のコンバージョンにも耐えられたようである。
せっかく貼ってあった小口磁器タイルを剥がし荒々しい表情に変わってしまって少し痛々しいがこれもただきれいなだけでは満足しない現代美術的観点なのであろう。
アメリカのポップアートを思わせる装飾が金融機関が立ち並ぶ本町通りには異質な感じを受ける。金融機関出身のJINSの田中さんの何某かの意思表示のようにも見える。


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