2022 備忘録

思いついたことを書き残す。

講習会

2017年12月20日 | ひとりごと

講習会、なんとか終わる。今日は様々な分野の人が受講。得意な人と、不得意、ベテランと初心者と手応えは様々。工務店や大工さんは腕だけ良ければ良かった時代は終わった。省エネルギーという、いわば重たい義務を住宅設計は負わされた。もちろん穏やかな温熱環境の住宅の住み心地の良さは地区30数年の低断熱高気密の家に住んでいるとその有難味は今朝も感じた。

ただ温熱環境中心に住宅を設計するとこれは画一的な内容になりかねない。
戸建住宅の設計にこだわり、空間の面白さ、ディテールの豊かさも追求してきた立場としては限られた予算で双方を達成するのはなんとも頭の痛いことである。いま環境性能を軽視する発言は許されない雰囲気がある。ただこれは必要条件では有っても十分条件には無い得ないことは常に意識しなくてはならないだろう。

エアバス社とボーイング社の中型旅客機の区別が付くのはよっぽどのマニアだ。航空機は空気抵抗との戦いだ。結局物理的合理性から形態が酷似したものに収斂していってしまった。
住宅において環境性能のみを追及うしていけば地域ごとに同じような形態の町並みになってしまうだろう。
先人が森から出て集落を作り、住み始めて住宅の歴史は始まった。気候、風土、宗教と様々な外的要因によって世界中違った表情の住宅が建てられていった。そして以前立てる人の多くは経験則による判断も含め、これら要因に大きく縛られている。

一方ではインターネット環境で世界中の他地域の住宅の情報が得られるようになった。
太平洋戦争の敗戦による欧米コンプレックスはもはや日本人のDNAになっったかのような住宅展示場があちこちに建てられた。
建築様式はカオスの状態に立ち入った。なんとも先の見えないことである。と、今日の講習会を振り返った。

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