風のたより

つれづれに

                 ~~~  ロシアの旅⑧ ピョートル大帝の夏の離宮  ~~~

2017-07-12 | ロシアの旅




サンクトペテルブルク二日目の朝です。
この日もバスの時間まで朝の散策に出かけました。

途中でお会いした同行の方からお聞きしたニコライ聖堂へ。
時間がないので橋の袂から見学です。

朝の通勤の方々が足早に橋を渡っていきます。
近づいてきたサンクトペテルブルクのハトさんと一緒に、、、





帰りは昨日の朝通ったスフィンクスの銅像のある橋を再び渡って戻りました。

サンクトペテルブルクの朝の気ままな運河沿い歩きもこれで終わりです。





バスはまず今日の観光の最初としてピョートル大帝の夏の離宮(ペテルゴフ)へと向かいました。
この夏の離宮の大噴水、、、、これも今回の旅の大きな楽しみの一つでした。

噴水開始は11時からというので、たくさんの観光客が大階段の噴水の前で今や遅しと待っています。





そして11時!!
ついにあちこちから美しい水しぶきが上がり、噴水が始まりました。

思わず人々からどよめきが、、、、





これを見たかったんです!!!

夏の離宮にふさわしい宮殿前のこの素晴らしい大噴水は、圧倒的な迫力で最大の見どころです

ペテルゴフには大小150もの噴水があり、水は20キロ以上も離れ森から引かれ、その高低差
だけで噴水が吹き上がる仕組みになっていて、電力などは一切使っていないのだとか。

凄い技術ですね。





階段前のサムソン像からの噴水の高さは20メートル。

ちなみにサムソンはロシア、サムソンに口を開けられている獅子は、戦いの相手だったスウェーデンを
象徴しているのだそうです。





階段を上がり大宮殿を背に立つと、大噴水の向こうにみえるのはフィンランド湾です。

ここからいったん階段を下りて園内を回ることになりました。





宮殿内には大小150もの噴水があり、いろいろの仕掛けがされているといいます。

先ずはチェス盤をした噴水。

チェス盤の両側の彫刻は、イタリアから取り寄せたものということでした。





またこの彫刻はナチスドイツの侵略時、事前にこのように穴を掘って埋められ難を逃れたといいます。





更に園内を歩いていくと、、、これはローマの噴水です。

この噴水は、ローマのサンピエトロ大聖堂前の噴水をモデルにした噴水とか。

ピョートル大帝は、この宮殿を作るまえに自ら何度もヨーロッパ各地を訪れています。
その際目にした素晴らしいものを早速取り込んだのでしょう。

プロイセンでは砲術を、オランダでは造船術を学び、自ら道具を使い舩造りをしたので周りの人々から
”王様の船大工”といわれたそうです。





周りが木々の生い茂る森の中の散策路。

この両側からは、噴水が弧を描くように出されます。
この時は出てませんでしたが、、、





これは傘の噴水。

傘の中に入ると、、、雨が降ってきました!!!  
あら、出られない!!





こちらは池の中をゆっくりと回る太陽の噴水。

その向こうには立派な鳥小屋がありました。
誰かが”鳥になりたい!!”と、、、(笑)





これは、いたずら噴水。

実は白い椅子の見えない場所にいるおじさんが、足でスイッチを操作しているとか。






園内には、この大宮殿を作ったピョートル大帝の銅像がありました。

何百年後、こうして世界各国からやって来るたくさんの観光客の姿に、高い台の上から見まわしながら
大満足しているのかもしれません。

何しろピョートル大帝の悲願は、ロシアをヨーロッパのように造り上げることだったのですから。





フィンランド湾のすぐ前に築かれたモンプレジール宮殿。
ここでピョートル大帝は妻となったエカテリーナ1世と過ごしていたようです。

きっと夏の間だけで、だから夏の離宮なんでしょうね。
冬はフィンランド湾からの強い風で相当寒かったのではないかと思いますが、、、





フィンランド湾が見える場所まで歩いてきました。





ここからフィンランド湾が見渡せます。
湾の向こうは、もう北欧です。

このフィンランド湾に面した北の果ての湿地帯に、壮大な宮殿を建設しようとしたピョートル大帝の
意気込みは、、、一体どんな思いだったのでしょう??





宮殿内の庭園を東側からぐるっと回ってきました。

正面に大宮殿が見えています。

フィンランド湾に近いためか、この辺りにはあちこちにカモメの姿がありました。





更に宮殿の方に近づいて、、、





園内を一回りして、また大噴水のある場所に戻ってきました。
更に階段に近づくと、、、水しぶきがかかりそうですが迫力満点です。

水しぶきの彼方には、黄金に輝く大宮殿のキューポラが見えています。





宮殿を背にした大噴水の競演、見れば見るほど素晴らしい!!!

よく見ると宮殿下、噴水の間にその当時ヨーロッパの王侯貴族の間で流行ったという
グロッタといわれる地下の洞窟が見えました。(アーチ形の所)

このグロッタは、貴族の間で厳しい教会の掟から逃れ、心を解き放した場所だったとか。





ピョートル大帝の夏の離宮は、期待にたがわず素晴らしい宮殿でした。

この夏の離宮の大噴水を、ロシアの夏の時期((噴水の見れる時期は、5月中旬~10月上旬まで)
に来ることが出来、また思う存分楽しめたことは幸いでした。


この後バスは、いよいよ今回のロシアの旅の最後の観光となる、エカテリーナ宮殿へと向かいました。