風のたより

つれづれに

       三回忌法要

2010-10-31 | Weblog




        主人が亡くなって早丸二年が過ぎ、明日の命日を前に本日無事三回忌の法事を
        自宅で行いました。

        14号台風の接近が予報され一時はどうなる事かと案じましたが、心配されたような
        こともなく、シドニーから戻った娘の飛行機も予定どうりの到着で安心しました。

        今回は近親者のみの法事となりましたが、今年5月に生まれた初孫が加わっての心和やかな
        法事となり,きっと亡き主人もどんなにか喜んでいることかと思います。

        出来れば可愛い孫の顔を一度見せてあげたかったと悔やまれますが、これもいたしかたない
        ことです。
        でもきっと主人はあの世から“可愛いね”と目を細めて見ていることでしょう。






        あの日以来私の中ではまだまだ主人が亡くなったという感覚がおぼろげのままです。
        何か現実味のない絵空事のように思えてなりません。
        でもこの思いはこれから先もずっとこのまま続いていくことでしょう。

        額に入った主人はいつもにこやかにほほ笑んでいます。
        “いいわね、いつまでも年を取らなくて”と私。

        そのほかにも仏壇の前といわず、いつでもどこでもしょっちゅう主人にはまるで
        傍らにいるように事あるごとにいろいろと話しかけています。
        時には主人の声が聞こえてくるような気がする時もあります。





        自宅での法事の後はお墓に。

        お墓の左片隅に置かれたゴルフボールとトランプ。
        最後までゴルフを心から楽しんだ主人にあの世でも楽しんでほしいと石屋さんに
        頼んで作っていただいたものです。

        またなぜかいつもトランプを楽しんでいた主人ですが、きっと今でも手裁きよく
        カードを繰りつつ占いごとをしていることでしょう。
        お願して作ってもらったトランプはハートのエース!
        心やさしい石屋さんの提案でした。

        主人の亡きあと、後に続くように私の兄も主人の兄も義兄も、そして会社時代家族ぐるみで
        お付き合いしていた主人の良き飲み仲間もみんなそのあとあの世へ旅立ってしまいました。

        今頃はきっとあの世で皆再会し楽しくこの世であったあれこれを話し合っていることでしょう。
        どうぞ皆さま、こころ安らかにお過ごしください。
        残された私達はもう少しあの世への旅立ちの修業をしなければなりませんので、、、、



   高台寺

2010-10-27 | 京都散策



        本山からの案内状をいただき主人の三回忌の法要をかねて初秋の京都へでかけました。

        京都駅から堀川通りを北に数百メートル行くと左側に西本願寺の立派なご門が現れます。
        門を入り広いお庭の先に左に御影堂、右に阿弥陀堂が配置された伽藍建築が見渡せます。





        たくさんの門徒たちの法要はこの阿弥陀堂で行われました。
        三人の僧侶による読経は大きな本堂の中で厳かにひびき、一人ひとりのご焼香があり、
        僧侶による説法の後、合掌、礼拝で法要は40分ほどで終了となり、お土産に“松風”と
        書かれたお干菓子を二ついただきました。





        無事法事を済ませ庭に下りると結婚式を済ませた白無垢姿のお嫁さんの一行に遭遇。
        こんな立派な場所での仏前結婚式だったんですね。
        いつまでもお幸せに!!






        お庭の左奥には西本願寺で有名な唐門があります。
        入母屋造りの黒漆塗りに彩色彫刻された豪華なご門で、別名日暮門(ひぐらしもん)
        と言われるとか。







        近づいて見ると麒麟や雲門、牡丹に唐獅子などの透かし彫りが飾り金と黒漆塗の柱に
        映え見事です。
        日暮門と言われるのも、いつまでも見ていると日が暮れるほどというところから
        付けられた名前とか。
        この唐門は国宝になっているようです。





        西本願寺を出た後はしばしの京都見物となりました。
        京都駅からバスで清水まで行き今回は三年坂から二年坂を下りて高台寺への道へ。
        石畳の坂道の両側には京都らしいお店が軒を並べています。






        途中にはこんな可愛い舞妓さんに出会いました。
        でもこの舞妓さん、どうやら観光客が貸衣装を借りてのお出ましのようです。
        ちょっと恥ずかしげに微笑んでいるところがいいですね。





        しばらく行くと、かすかなお経の声が、、、
        そしてこんな人も、、、

        このお坊さん、よく見ると外国の方でした。
        日本文化に触れ何か得るものがあり僧侶の道を選んだのでしょうか?






        二年坂の先に今回ぜひ寄りたかった高台寺の庫裏が見えてきました。
        高台寺は豊臣秀吉没後正室の北政所ねねが秀吉の菩提を弔うために建てたお寺です。






        入るとすぐ大きく開かれた縁側にはお庭を眺めるたくさんの方々が、、、
        庭の木々は紅葉にはまだ早くわづかに色づく程度でしたが、素晴らしいお庭が
        広がっています。





        お庭は小堀遠州による庭園で国の史跡、名勝に指定されている庭園だそうです。
        まん中には桧皮葺の観月台がありました。
        風情ある落ち着いた佇まいです。





        そして高台寺で有名なのが開山堂と霊廟を結ぶ廊下で、龍の背に似ているところから
        付けられた臥龍廊。
        長い木の回廊が山を登っていました。





        高台寺の隣には北の政所の終焉の地とされる圓徳院があります。
        このご門から入り見学に。






        桃山時代の代表的庭園で国名勝指定にされている北庭の庭は、築山を中心に枯山水の
        回遊式庭園になっていました。

        ここのお庭も素晴らしく、いつまでも眺めていたい気分でした。
        京都はなんといってもお庭がいいですね。







        高台寺のついでにもう一つ寄りたいところは石塀小路です。
        高台寺までの道の途中から細い路地が続くところが石塀小路と言われる場所です。
        ちょと入口が分かりづらく何度も人に尋ねてやっと入った小道は京都の町屋の
        雰囲気が漂っていました。





        更に細い道を進むと石塀小路の名の由来の様な石で囲まれた道になっていました。
        細い道の両側は高い石垣が続き、途中には暖簾をかけたお食事処がところどころに、、、





        散策を楽しんでいるうちに日はすっぽりと暮れ夕闇に。
        急いで祇園までの道を急ぎ、にぎやかな大通りへ出てバスで京都駅まで戻り今夜の宿へ。





      猫の親子は今???

2010-10-23 | 
<>




        画像にマウスオンでスライドです。


        実家の庭に紛れ込んできた猫の親子、今どうしているかととっても気になります。

        たぶん庭の土手下に捨てられていた猫がいつの間にか育ち子供を5匹生うんだようです。
        そのうちいつの間にか子猫は5匹から3匹に、、、



<>




        画像にマウスオンでスライドです。


        猫の親子はいつの間にか実家の床下に住みつき、床下辺りからニャーニャという声が
        毎日しているようです。

        3匹の子猫を連れた親猫の姿はとても不憫です。
        庭を走り回る猫の親子の姿はなんとも可愛いのですが、その後どしているかと今とても
        気になることですが、、、、


<>




        画像にマウスオンです。


        そしてこちらはいつもの三軒先のモモスケ君。
        暑かった夏は涼しい木陰の下で一日の大半を過ごしていたのに、季節は変り
        今はベンチでひなたぼっこ!!

        モモスケ君を見るたび実家の庭を走り回っていた猫の親子を思い出します。

    思いがけずの上野動物園!!!

2010-10-19 | 横浜&東京散策



       実家からの帰りは東京から名古屋までの高速バスで帰るのもおもしろいかなと思いつきました。
       いつも名新幹線でひとっ飛びですが、帰りはのんびりとバスの旅もおもしろそう!!

       ところがバス会社に電話を入れると東名は集中工事中で名古屋までの到着はかなり遅れる
       とのこと。さあ、どうしよう??

       とりあえず新幹線でも高速バスのどちらでもいいようにバスを上野で下りたものの新幹線で
       帰るならちょっと帰るには早い時間です。

       急に浮いた時間、どうしようかなと思ううちに上野公園を歩いて見ようと思いつき駅からすぐの
       公園に入りました。
       歩いているうちに左手に動物園が見えてきました。上野と言えば動物園ですね。
       というわけで年甲斐もなく、しばしの時間上野動物園で可愛い動物を見ることになりました。



<>



        画像はマウスオンです。


        上野動物園、たしか小さい頃親に連れられて一度ぐらい来たようにも思いますがまったく
        記憶なしです。
        ひょとしたら今回が初めてかもしれません。

        動物園といえばまずは象さんとパンダですね。
        上野動物園のパンダのリンリンは残念ながら2008年に亡くなり今はこんなぬいぐるみが
        おいてありました。ちょっとさびしいですね。
        来年には新しいジャイアントパンダのオスとメス二頭がこの動物園にも来るらしいです。






        園内は平日にも関わらず家族連れも多く、みなガイドマップを片手に檻の中を覗きこみます。
        カートを一時預かりに入れスタート!!


<>



        画像はマウスオンです。

        鳥のコーナーにいた大きなコンドル。初めて見ました。
        鋭い目とくちばしが印象的です。「コンドルは飛んでいる」の歌が浮かびました。

        薄暗い部屋にいたのはゴリラの家族。これはお父さんのようです。
        小さい子供の動きをじっと見守っていました。
        さすが貫禄がありますね。(笑)





        広い園内には可愛いちびっこもいっぱいですが、こちらは小学校の遠足のようです。
        みな黄色の帽子をかぶり一列に並んで先生と一緒ににぎやかに移動中。


<>



        画像はマウスオンです。

        こちらは日本ざる。
        毛並みが柔らかい気がします。
        岩の間をあっちに行ったりこっちに来たり、、、、

        次の檻にいたのは百獣の王のライオン!!
        大きな体を揺さぶりながら、のっしのっしと狭い檻の中を、、、
        思わず近くに近づいてくると撮っているカメラの手も震えます。(笑)






        上野動物園は東園と西園があることを初めて知りました。
        東園から坂を登り橋を渡り不忍池のある西園へ。
        これは有名な上野の不忍池だったんですね。

        もう蓮の時期は終わっていましたが、広い蓮園が広がっています。
        時間までもう少しこの西園も回ることにしました。
        そして出会ったのが、、、



<>




        画像はマウスオンです。

        不忍池に向かい大きな羽を広げるペリカン達。
        羽根を乾かしているのかと思いきや、この後気持ちよさそうに水の中へ、、、、

        そしてこちらは可愛いペンギン達。
        皆よちよちと岩場を歩く姿に思わずこちらも笑みがこぼれます。







        一段と人だかりのする場所は、、、、
        やっぱり動物園では象と並ぶ人気者のキリンのコーナーでした。




<>




        画像はマウスオンです。

        長い首を思いっきり伸ばし園内の草を食べようとするキリンの姿にちびっこ達から
        うれしい歓声が起こります。

        園内の最後の方には対照的にじっと身動き一つしないシマウマが、、、、
        このシマウマ、一体何を考えているのかと思うほどじっとこのままでした。
        それにしてもこの見事な縞模様、綺麗ですね。
        まるで筆で描いたようですね。
        この縞模様によって種類が分かれているのだそうです。

        思いがけず童心に帰り動物とのふれあいの楽しい一時でした。
        そろそろ新幹線の時間が、、、、久しぶりになつかしい京浜東北線で東京へ。



       ここはいったい何処でしょう?

2010-10-14 | Weblog



        今日はちょっとご案内したい場所があります。
        上の写真に心当たりのある方は、かなり歴史にお詳しい方ではないかと思いますが、、、

        実はこの建物は日本人なら誰でもよく知っているある歴史上の人物が亡くなるまでの
        十年間を過ごした隠居所でもありました。





        先ずはそこへ行く前にこのお食事処で、名物の太いうどんをいただいて、、、
        窓から見えるづっと先の大きな森が今から行く所です。
        昔はこんな立派な食事処もなく、お土産屋さんもありませんでした。





        この道もこんなに整備された道ではなかったんですよ。
        山あいの田んぼの中の小道でした。

        今はここもこんなに綺麗になってしまい、あちこちからの観光バスが近くまで入る
        ようになり、ますます観光地化してしまいました。

        右側にはたくさんの“なにわの梅”の木が、、、、これもなかったですね。





        しばらく行くとうっそうとした杉木立の向こうに何やら門らしき建物が、、、
        周りはうっそうとした熊野杉が天高くそびえています。

        更に進むと、、見えてきました。味のあるご門です。





        そしてこれが櫟門(くぬぎもん)と言われるご門です。
        櫟の丸太を使い簡素ながら味わいのある門構えだと思いませんか?
        昔はこの手前の部分で下馬下乗だったようです。

        今日はこのご門の横の“お成り道”を通り、外側を見学後お庭に入ります。





        お成り道沿いに見えてきたのは、ここの主の考案で作られたという“突き上げご門”
        と呼ばれるご門です。
        昼間は上げて通り道にし、夜は下げてご門にしたとのこと。
        なかなか効率的なアイディアですね。





        笹の道を辿ると昔あるじがこの小高い山で月見をしたと言われてでいる“観月山”
        になります。
        ここで中秋の名月の宴を開き家臣や村人と月見を楽しんだのだそうです。





        裏のお庭をぐるっと回ってこの階段を登るとやっと正面の建て物とお庭に出ます。





        手前に見えてきたのが玄関です。
        左の茅葺き風の塀も昔はありませんでした。





        玄関の隣が溜まりの場で、ご座の間、お次の間と続きます。
        今は庭からの見学しかできませんが、昔はこの部屋の中に上がり見学できました。
        部屋と部屋の間に敷居がなく上下の隔てを作らなかったといいます。





        そしてここが有名な丸窓。
        家主はこの三畳の小部屋で大日本史を編纂したと言われています。

        といったら、、、もう誰が隠居した場所かおわかりでしょう。
        そう、あの有名な水戸光圀,、黄門様でした。





        そしてここが“心字池”です。
        人の心は裏側から見よとの戒めから心という字を裏から見た形に掘られた池です。
        心は裏側から見ても潔白であるようにと、黄門様ははここに白連を植えたと言われています。





        この隠居所の裏には同じように茅葺の守護宅が再現されていました。
        光圀公の守護をした武士たちの居住した家で、以前はありませんでした。


        故郷の実家から車で15分位の場所にあるこの「西山荘」は以前にも何度も訪れていますが
        今回久しぶりに行き、すっかり観光地化している様子に少々びっくりでした。

        道は整備され敷地の中も見学コースができ、その様子は見違えるほどです。
        今ではこの水戸光圀も黄門様としてテレビ放映ですっかり有名になりました。
        最近何度目かのリメーク版も放映され始めたようですね。

        こんな有名な歴史上の人物が、こんな辺鄙な山奥に隠居所を構えていたことは
        意外に知られていないのかもしれませんが、茨城県民としてはとても光栄なことと
        思います。





        帰り道に偶然舞い降りた旅をする蝶“アサギマダラ”
        ひらひらと飛び交ううちに手の上に乗ってきたアサギマダラにはびっくりでした。
        このアサギマダラは一目見たいと思いつつ、なかなか出合えなかった蝶でした。

        今年の夏にもあちこち訪ねてもなかなか出合えなかったアサギマダラでしたが
        偶然にもここで出会うことができたのも何かのご縁ということでしょうか?