風のたより

つれづれに

さよなら!シドニー

2010-02-25 | オーストラリア滞在記  その2




     空港でのチエックインも無事済み、早起きして空港まで送ってくれた娘たち夫婦と出発までの
     時間コーヒーを飲みながらしばしおしゃべり。
     そうこうしているうちに、いよいよ出発の時間が迫り娘夫婦とはここでお別れです。

     飛行機は定刻を30分以上遅れてやっと飛び立ちました。
     座席は今回も窓際が取れちょうど翼の上。
     飛び立つとすぐに眼下に湾沿いの風景が目に入ってきました。
     あれはいったいどこ?
     どのあたりを飛んでいるのだろう?







     どこか見覚えがあるような、、、
     ひょっとしたら以前娘と行ったボタニー湾に突き出たラ・ペローズ(La Perouse)の海岸だろうか?

     ラ・ペローズはシドニーから南西に行ったボタニー湾の入口辺りにあり、昔先住民と入植者が初めて
     出あった海岸とも言われているとか、、、







     まわりには何もない所だが、この辺りはボタニーベイ国立公園になっていて、広い高台には緑の
     芝生が広がりその先には桟橋で繋がった島がありました。






     このなんでもない桟橋、、、
     実は映画トムクルーズ主演のミッションインポッシブルⅡに出てきた桟橋とか。
     桟橋で繋がれた島はベア島というのだそうです。

     この桟橋に記憶のある方は、相当の映画通でしょうね。
     けっこうシドニー郊外は、映画の撮影場所になっている所が多いようで、、、






     この辺りの海岸でよく見かけたなんとも変わった岩の波打つような形。
     波打ち際には、波の浸食でできたのか無数の穴が、、、、
     変わった動物や植物が多いオーストラリアですが、自然もどこか違うようで、、、






     ボタニー湾の沖合をゆっくりと進む荷をいっぱい積んだ船。
     荷上げは近くのポートボタチーでも行くのかと娘と眺めていたことを思い出しているうちに、、、

     機体は一気に上昇しシドニーの街はあっという間に視界から離れて行きました。
     また来るね!!






     来る時には途中気分が悪くなり映画を見るところではなかったのに、帰りは少々ゆとりも出て
     最近日本では話題になった映画「アマルフィー女神の報酬」を鑑賞。
     イタリアのアマルフィの海岸は行ってみたいところの一つです。

     一台づつついたモニターで皆それどれ映画鑑賞です。
     シドニーから乗り換えの香港までは7時間ほどあり、あとはゆったり、、、






     香港国際空港では、来る時にはあれだけ気になっていた乗り換えもスムースに済み一安心。
     シドニーを朝早く出る便は同日には日本到着なのでぐっと楽なのです。

     ここまで来れば日本ももうすぐ、、
     窓から見えるこの準備中のキャセイに乗ればいいだけです。






     現地時間4時半過ぎ出発した飛行機の翼に夕日があたり、朝9時過ぎシドニーを発った時からの
     時間の経過をかんじながら、、、







     刻々と変わる窓の外の風景。
     次第にオレンジ色に広がる夕景を楽しみながら、心ははや日本へ、、、

     モモ君はどうしているだろう?
     雪は残っているのだろうか?

     そのうち漆黒の闇に入り、機体が無事中部国際空港に着いたのは夜の9時過ぎでした。
     そこから入国審査やセキュリティーチェックを済ませ、空港からの特急に飛び乗って我が家に
     着いたらもう11時を過ぎていました。
     駅からはタクシー。我が家に無事着き、、、、ヤレヤレ!!

     これでなんとか一人で行って帰って来られたことに満足の旅も無事終わりました。


         ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆


     シドニーだよりを長い間お付き合いいただきありがとうございました。

     はや2月ももう数日で終わりですね。
     もうすぐ3月。
     本格的な暖かい春ももうすぐそこに、、、


     夢の住宅地めぐり

2010-02-21 | オーストラリア滞在記  その2




     いよいよ日本への帰国を翌日に控えた土曜日、娘と湾沿いの高級住宅地巡りに出かけました。
     以前にフェリーで廻った場所を今度は車で陸から回ってみようと、、、、
     女性にとって家を見るのはそれだけでも楽しいものですね。
     ちょっぴり覗き趣味もありますが、、、(笑)

     シドニー郊外に広がる高級住宅街はみな湾沿いに広がっています。
     DAUBLE BAY(ダブルベイ),ROSE BAY (ローズベイ) 、、、
     ダブルベイと言われるこの辺りは、土地も家のお値段も2倍するところからダブルペイとも
     言われているようですが、さすが坂の上には豪邸が続きます。








     黒塗りの車が数台並ぶ坂道からはシドニー湾とハーバーブリッジが望めます。
     豪邸はどこの国でも坂の上にあるものなんでしょうか?
     長い塀の間にある入り口の奥には豪華な玄関がありました。
     玄関までの引き込みが長いこと!!







     反対側のこちらもかなりの豪邸です。
     やっぱり高い塀が巡らされています。
     塀の向こうはどうなっているのかと覗いてみたくなり、、、
     背伸びしてみると、、、、(失礼しました)







     現れたのがこのお庭!!!
     なんと立派なフランス式庭園にテニスコート!!
     家の下には専用の船着き場もあるようで、、、
     さすがお金持ちは違いますね。







     この辺りはローズベイと言われる高級住宅街。
     同じ湾沿いに続く二つ目の住宅街です。

     前には湾、後ろには山を控えた絶好のロケーションです。
     はたして本当に一軒の住宅かしらと思うほどですね。
     一体どんな人が住んでいるのでしょう?







     こちらは依然娘たち夫婦と一緒にウォーキングして回ったカナダベイ。
     シドニーの中心街から車で15分もするとこんな風景が広がる場所です。
     郊外とは言えない近さでも、こののどかさがいいですね。







     目の前をカナダベイに向けて立つ大きなサンルームを持った家。
     ベランダも広く気持よさそうです。
     湾沿いを歩きながら娘夫婦とあれこれ夢をかたりながら、、、、







     いつかはこの辺りに一軒家を持ちたいと大きな夢を持つ二人。
     夢は大きければ大きいほどいいですものね。
     いつかはきっと、、、、ちょっぴり期待しましょう。







   ロックス街歩き

2010-02-17 | オーストラリア滞在記  その2




     いよいよシドニーの滞在期間も残り少なくなり、まだ見残していたロックスへ出かけました。
     サーキュラキーまでは例の555のバスに乗り、、そこからロックスまでは歩いてすぐです。
     シドニーの中心街より北に進んだこの辺りからは中心街の高いビルも見えますが、周りは何となく
     雰囲気が違います。









     それもそのはず、この辺りは歴史の浅いシドニーの街の中で、最もオーストラリアの歴史を感じ
     られる場所で、1788年1月26日アーサーフィリップ総督率いるイギリスからの移民船がこの
     ロックスに上陸しイギリスの植民地を宣言した場所なのだそうです。
     ロックスという名はこの辺りはゴツゴツした岩場が多いことから付いた名だとか。









     ロックスは言わばシドニーの歴史地区と言ったところでしょうか。
     シドニーの中心街とはちょっと趣を異にするレンガ造りの街並みが続きます。
     この古い建物は19世紀中頃に建てられたテラスハウス。
     窓からのぞくと今でも当時を彷彿とさせるような家具が並び雑貨や食べ物が売られていました。








     こちらも赤レンガ造りの建物です。
     この周辺の古い建物は19世紀後半、伝染病根絶のため多くが焼き払われ、その後1970年代以降に
     開拓当時の姿に復元された物とか。
     一時はスラム化していた時もあったようですが、今では住宅街やホテルやパブ、その他芸術、工芸
     画廊、アンティークショップなどが並ぶ観光地となっています。









     ロックスは坂や階段が多く、細い横道や入り組んだ小道もあり、なんだかすっかり見知らぬ街に
     迷いこんだような楽しさがありました。

     すっかりすり減った階段をのぼってみると、、、








     この場所の詳しい説明の書かれた看板がありました。
     すべて英文なのですが、丁寧な絵入りで大体のことはわかりました。
     観光客もそれだけ多いということなんでしょうね。









     どうやらここは、18世紀後半イギリスからの最初の入植者達が住んでいた一角だったようです。
     すり減った階段は、その当時の人々が登り下がりに利用した階段だったのでしょうね。
     今では観光客もたくさんこの階段を登っていますが、、、

     今にも18世紀の恰好をした人々が戸口から出てきそうな雰囲気がありました。

    






     路地裏をぐるぐる廻っているうちにはこんな細道に、、、
     ロックスは町全体が巨大な迷路のようになっています。
     この細い路地裏の先には一体どんなお店が???

     まわりには小さいギャラリーや変わったカフェも、、、
     ロックスは路地裏の向こうに何が出てくるかわからない楽しさがある所です。









     大通りに面した場所にあった画廊に入ってみました。
     三階まで吹き抜けのゆったりとしたギヤラリーです。

     愛想の好さそうな店員が“日本の方ですか?”と話しかけてきました。
     日本人と分かると富士山や東京タワーや新宿などが一枚の絵の中に収まった油絵を
     得意げに紹介してくれましたが、、、、

     この辺りは画廊もいっぱい。
     オーストラリアのアーチスト、ケン・ドーンのお店もありました。
     なぜか写真にとれず残念でしたが、、、








     路地を曲がった先に開けた所にギャラリーとカフェが並んでいました。
     すっかり歩きまわりこの先のカフェで一休み。
     まろやかなカフェラテが疲れをとってくれます。
     





     にぎやかな街中からそんなに離れていないのに意外なほど静かな一角でした。
     ここでゆっくりコーヒーをいただき、、、









     一休みした後はまた街歩きです。
     ロックスは気ままにぶらっと歩くのが一番とか、、、

     勝ってきままに歩いているうちに、とうとうハバーブリッジの下まで来てしまいました。
     下からみるハーバーブリッジは大きいいですね!!
     この上には8車線の車道とシティレールの複線の鉄道線路と歩道が走っており、車線が世界一多い橋
     としても知られているのです。
     大きい筈ですね。










     戻り道で見かけたこのお店は、オーストラリアの男性が時々かぶっている帽子のお店。
     天井までぎっしりと並んでいました。
     テンガロンハットと言うのかと思ったら、この帽子ブッシュハットというものだそうです。

     昔の映画「クロコダイル・ダンディ」で主人公が被っている帽子も典型的なブッシュハットだとか。
     正式にはオーストラリアン・ブッシュ・ハットというそうですが、こちらの男性は本当によくこの
     帽子が似合うんですよ。









     にぎやかな一角に出てきました。
     どうやら今日はマーケットが開かれれているようです。
     マーケットの前ではギターの生演奏が流れ、パブでは生ビールを楽しむ人々が、、、、
     そういえばこのあたりにはパブ巡りのツアーもあるようです。








     一巡りしてまたここに、、、、

     ロックスの街に入り一番目に付いたこのなんでもないトンネル。
     その時はまったく知らずにずいぶん大きなトンネルだなと思ったぐらいでしたが、、、
     実はこのトンネル、ロックスで一番歴史が生々しく残っている場所かも知れません。
     「アーガイル・カット」と言われて歴史的にも非常に価値のあるトンネルだったのです。

     1843年から1867年の間にオーストラリアに渡った囚人達によってハンマーとノミだけで
     くり抜かれたトンネルだとか。
     そうと知っていたらもう少しじっくり見たのに、、、
     近くで見るとノミとハンマーの跡が今でもしっかり残っているそうです。
     そしてこのトンネルは、映画「マトリックス」のロケ現場に使われた場所だとか。

     ロックスは歴史の浅いシドニーの中でも18世紀の面影が色濃く残ったちょっと興味深く
     面白い場所でした。















    アボリジニ  (オーストラリア先住民)

2010-02-11 | オーストラリア滞在記  その2



     観光客の多いサーキュラキーのリバーサイドに、車のボディーにこんな変わった絵柄をつけた
     一台の車が目に止まりました。
     絵柄からアボリジニの人の車かな?






     ぐるーと回ってみると、顔形からするとやっぱりオーストラリアに住んでいる原住民アボリジニ
     の家族のようです。
     よく見ると小さい子までいます。
     おじいちゃんやお父さんと出かけて来たのでしょうか。
     車の中から出てきたアボリジニのお父さんの持っている長いディジュリドゥを見ると今から
     パフォーマンスでも始めるのでしょう。







     こちらがよく見かけたアボリジニの人による演奏風景です。
     長い管楽器の様な筒状のものはディジュリドゥというのだそうです。
     なんでもこの楽器はシロアリに食われた筒状になったユーカリの木から出来ているとか、、、

     ディジュリドゥという不思議な名前も、オーストラリアに入った白人の入植者が初めて耳にした時
     そう聞こえたことから付いた名前なのだそうです。
     独特な音色はどこか郷愁さえ感じます。

     楽器の音色はこちらからどうぞ。

     ダーリングハーバーに出かけた折にデジカメで撮った演奏風景です。
     まわりの風景よりもっと演奏風景をじっくり撮った方がよかったのですが、、、







     そういえばこの楽器はQVBの絵画店でも見かけました。
     左側に立てかけられている数本の絵柄のついた長い筒状の物がディジュリドゥ。
     この楽器と一緒に展示されていたのがアボリジナル・アートといわれる絵画です。






     これは博物館に出かけた時に見たアボリジナル・アートの数点です。
     この絵は祭りの風景でしょうか。
     男も女もディジュリドゥの音に合わせ陽気に踊っているようにも見えますが、、、
     自然崇拝を主な宗教としていたのでしょうね。










     描かれている絵はどれも色鮮やかで独特の筆使いです。
     海の動物や日常の生活などにまじり保護を訴える絵柄もありましたが、皆それぞれに個性的。

     言語も部族も多数あるといわれるアボリジニ、文化的には孤立を余儀なくされた時代もあり
     それがかえって彼ら独特の伝統文化を作ったのかも知れませんね。





     オーストラリアの先住民であった彼らと新しい入植者との間には、苦く悲しい歴史があったようですが
     今はこうして彼らも自立の道を歩き、異文化を感じさせてくれる貴重な存在になっているように
     思います。

    ダーリングハーバー

2010-02-07 | オーストラリア滞在記  その2




     暦の上では立春が過ぎたというのに、ここ数日の日本列島はまるですっぽりと
     冷蔵庫の中に入ったように寒い日が続いていますね。

     戸をあけるとまるで白いパウダーを撒いたように我が家の庭もうっすらと雪景色。
     積もるほどではなくても、一日中風花のように舞う雪はやっぱり寒い!
     季節のまったく逆なオーストラリアから戻った身には少々こたえます。
     今朝はやっと日ざしが戻りほっとしていますが、、、、

     こんな日は特に青いシドニーの空を思い出します。
     北半球から一飛びに南半球のオーストラリアへ。







     リバーサイドのまっさおな空!!
     今丁度オーストラリアはこんな空が続いてることでしょう。

     ここはシドニーの中心街から歩いてすぐのダーリングハーバー。
     昔は産業用ドッグなどがある港でしたが、今は再開発され一大アミューズメントアリアとか。
     湾の上の遊歩道を歩き上からの眺めを楽しんだ後、、、、







     ちょっと下に降りてリバーサイドに出てみました。
     ここからはダーリングハーバがよく見渡せます。
     休んでいる女の子の脇に足早に近づくカモメ。
     よく見かけるカモメでしたが、人のいるところに餌を求めてやってくるんでしょうね。







     向こうに大きな船が停泊しているようです。
     長い桟橋が続いています。
     さらに近づいてみると、、、







     なんとこの船自体がレストランになっていました。
     海に面したシドニーでは海沿いにいろんなレストランを見かけましたが、船のレストランは
     初めて。

     たぶん世界の海を航海した後もこうしてレストランとして再利用されているのでしょうね。
     かつて静かだった入江も今は湾を中心ににぎやかなリバーサイドになっていました。
     帰りはリバーサイドから街中に戻り、あちこちウインドーショッピングです。








     このダーリングハーバーへは中心街から歩いて行ける所で、帰りはQVBの前に出てきました。
     ここは大きなジョージストリートとパークストリートの交わる交差点。
     あのQVBのある通りです。






     そしてこちらが反対方向から見たジョージストリート。
     タウンホールの高い時計塔が目印です。
     何時でもこの辺りには人がいっぱい。








     同じジョージストリートに面したGV(ギャラリー・ビクトリア)のアーケード。
     このフリーダムというお店は家具や台所用品のおしゃれなお店でした。
     高い物は買えないので、せめてセールで出ていたキッチンタオルを二枚ほど、、、

     このジョージストリートはバスのメインロードになっていて何度も通りました。








     実は私がよく乗ったのは市民に“555”のバスとして知られている無料のシャトルバスです。
     シドニーの街中を巡回し市民の足として定着しているようですが、観光客にとっても気軽に利用
     出来るありがたい乗りものです。

     娘に教えてもらい早速利用させてもらい、多い日には日に5回も利用した日もありました。
     ただ待っているときには来ず、時には次々と通るという難点もありますが、、、、
     無料で利用させていただく身には、文句は言えません。(笑)






     もちろん街中にはこの無料の555のバスとは違い、観光バスも走っています。
     よく見かけたのがこの真っ赤なボディーの観光バスです。
     二階建てのバスから手を振る陽気な観光客。
     日本の22倍もあるオーストラリアですから、きっと違う地域からの方なんでしょうね。








     街中を歩いて戻りつつ、町の雰囲気を楽しみました。
     路上のカフェでお茶を楽しむ人々、、、、、よく見かけましたね。







     そしてこちらは街中のスタンド。
     新聞が自宅には配達のない国ですから、ニュースはこんなスタンドから新聞を買って、、、
     小さいスタンドには新聞や雑誌がぎっしり並んでいました。








     こちらは青空やおやさん!!
     新鮮でおいしそうな果物がいっぱい。
     買ったリンゴをかじりながら街を行く人々、ときどき見かけました。

     それにここでもボトルの水が、、、
     やっぱりこの国も今や水は買うものなんですね。

     街中で見るこんな何気ない光景はかえって目新しく、ふと立ち止まってしまいそうです。