風のたより

つれづれに

              ~~~  棚田と板倉の里「種倉集落」へ  ~~~

2018-04-23 | 岐阜、富山、石川ドライブの旅



猫、猫、猫との二週間が過ぎ、ここでやっと一休み!!


知人の紹介の「棚田と板倉の里の種倉集落」にご近所さんと三人で出かけてきました。

紹介してくださった方のご厚意で運転もすべてお任せのドライブの旅です。





種倉集落は岐阜県の最北端、旧宮川村(現飛騨市)の山あいにあるのどかな山村で、棚田が広がり
21もある板倉と呼ばれる蔵があることが特徴のようです。

種倉の名前は何度か耳にしていましたが、今回初めて訪れることができました。





種倉の山村までは緩やかな坂を上ります。

山の上は鮮やかな新緑に包まれ空気もおいしい!!

この建物は、この集落の特徴でもある主屋。





横から見ると三層構造になっていて、主屋は現存のうち12棟が戦前のものとか。

またこれらの大型民家は重伝建に匹敵する建築的価値をもつ建物だそうです。





現地ガイドさんと合流した後、棚田の広がる山あいの坂道を登ります。

昔は23軒あった家も今は少なくなり、現在ここには13軒の家が残っているようです。





家々の作りはみな同じ三階建て。

村の中はほとんどが坂道です。





下の主屋から離れた場所に建てられている棚田の上の小屋風の建物が板倉。

蔵をどうして主屋の隣に建てないかというと、その訳は、、、

昔主屋が火災にあっても農作物に必要な種もみや飢饉に備えての保存食など
生活に欠かせない貴重な物がなくならないようにとのことでした。

水が貴重な種倉集落では、火災が一番怖い出来事だったのでしょうね。





今でもここ種倉では、13軒の家に対して板倉が20軒、土蔵が1軒、計21軒の蔵があります。

今でも”主屋は取り壊しても板倉は取り壊すな”という言い伝えがあるそうです。
それだけこの地区に住む人々にとって大切な建物だったんですね。





坂道の横から見る種倉の山村。

棚田造りのだんだん畑が見えていますが、、、、





実際は現在使われている棚田は少なく大方はこんな状態、、、

先人が苦労して作り上げた貴重な棚田も今は使う人もなく荒れ果てた状態になっています。

ここにも時代の流れと高齢化が確実にきていました。





昔ここに住んでいた人々は、この石の棚田を作るのに特別な石工を頼み高い工賃を村人で
助け合いながら支払ったそうな、、、





あちこちに点在する石積みの棚田。

ここは村の一番高い畑です。





種倉集落のてっぺんから見渡した風景は自然がいっぱい!!

芽吹きの木々の柔らかな色合いが綺麗です。





さあ―ここから下へと下りて行きます。





崖の下から見ると、こんな懸崖造りの板倉もありました。

雪の積もった冬場など足場が悪そうです。





村の一軒だけあるという土蔵蔵。

鍵穴には仕掛けが、、、、それほど大事な蔵だったのですね。





やっと下まで降りてきました。


このすぐ隣には、集落の中に一軒だけあるという宿泊施設がありました。

ここで皆さんと自然を見ながらの昼食です。





今回頂いたお弁当は、この土地の特産の材料を使い美味しく仕上げた”飛騨の森弁”でした。





この建物が「板倉の宿 種蔵」





中を見せていただくと、、、、何ともモダン!!

大きな窓の外に広がる山並みと木々の緑が爽やかです。





続きの間にはこんな大きな囲炉裏もありました。

古民家風の作りで、中では若い方々が運営していました。





丁度この日は年に一回の村のお祭りでした。

種倉集落は、久しぶりに日本の原風景を見るようで心が和みました。


朝6時過ぎ出発し帰りは7時過ぎになっていましたが、二匹の猫たちは上手にお留守番を
していてくれました、良かった!!




                  ~~~  千里浜なぎさドライブウェーから東尋坊へ  ~~~

2016-05-25 | 岐阜、富山、石川ドライブの旅



日本海に沈みゆく夕日を眺めた後、さらに国道249号線を南下し、その夜は千里浜なぎさドライブウェー
近くのホテルに入ったのが夜の8時前でした。

松林の中に佇む落ち着いたホテルで一泊し、源泉かけ流しのたっぷりとした湯船で旅の疲れをとり
翌日はホテルから約2分という場所にある千里浜(ちりはま)なぎさドライブウェーに寄ってみました。





ここは日本で唯一、自動車をはじめバスやバイクなども海岸の砂浜の波打ち際を走ることができる道路です。

このような道路は世界的にも珍しく、アメリカのデイトナビーチ、ニュージーランドのワイタレレビーチの
3ヶ所だけとか。





この日も朝から爽やかな晴れの日で、全長8キロの波打ち際を行ったり来たり、風を切って波打ち際を走る
爽快感は最高でした。





ここ千里浜なぎさドライブウェーが自動車やバスが走行できる理由は、この海岸の砂粒が特にきめ細かく
締まっていて、海水を吸って舗装道路のように固くなり普通の砂浜のように沈まないからとか。

千里浜なぎさドライブウェーの走りは、とっても爽快な経験でした。





なぎさで一遊びした後、車は更に国道159号線から8号線に入り東尋坊へと向かいました。

この場所はトンビが多く生息し,着いてすぐに真後ろから来たトンビに買ったばかりのソフトクリームを
あっけなく奪われるというアクシデントを経験しました。
あっという間の出来事で、何が起こったのか分からないほど見事な奪い方でした。(笑)





ごつごつした岩肌の柱状節理が延々と1kmに渡って続く東尋坊は、国の名勝で天然記念物に指定されています。

ここにも以前撮影旅行で来ていますが、その日は曇りから小雨の日で、この日のようなカラッとした
天気ではなかったので印象がだいぶ違いました。





岸壁の高さが20メートル以上に及ぶ断崖は壮絶で、波の浸食によって荒々しく削り取られた
断崖絶壁の景観は迫力がありました。





この日は足場の悪い岩場の一番下まで降りて下からの風景を眺めました。

下から見上げた東尋坊も一見の価値ありでした。





帰り道は305号線をひた走り。

海岸沿いのくねくねとした細道でしたが、右に日本海に落ちていく夕日をこの日も眺めながらの
ドライブでした。





帰りは予定では琵琶湖まで行き、琵琶湖周辺で夕日を撮るつもりでしたが、それも無理と分かり
途中で車を止めて~~~





最後はくねくねと続く真っ暗い305号線の道を、遠くを行く前の車のライトやところどころついている
道沿いのライトを頼りのドライブになりましたが、こんな光景にも遭遇しました。





暮れていく夜の闇の中に見えた遠い海のかなたの小さい光???
あれはいったい何だったのでしょうか?

ひょっとしたらイカ釣り漁船の漁火???

だとしたら、暗い海の中の遠い水平線に見えたイカ釣り漁船の漁火は、
初夏の夜の日本海の幻想的な景観だったのかもしれません。

娘との2泊3日の富山から能登への旅は、幸い好天にも恵まれ思い出多い旅になりました。

              ~~~  富山湾の雨晴海岸から日本海の白米千枚田へ  ~~~

2016-05-22 | 岐阜、富山、石川ドライブの旅



翌日は高岡の青銅製の大仏を見た後、国宝である瑞龍寺に寄りました。

瑞龍寺は、加賀藩二代藩主前田利長公の菩提寺として造られた曹洞宗の禅寺で
この山門は国宝に指定されています。

山門までの長い八丁道といわれる参道を通り瑞龍寺の総門へ、、、





昨夜の雨で緑を増した芝生が目に鮮やかです。

伽藍は総門、山門、仏殿、法堂を一直線に配し、左右に禅堂と大庫裏を置き、四方は廊下ではなく
長い土間が続いている珍しい造りでした。





瑞龍寺を見た後は富山湾に面した義経伝説で有名な雨晴(あまはらし)海岸へ、、、
ここには以前能登の撮影の旅で来ています。

手前の岩が義経一行が雨宿りしたといわれる伝説の義経岩で、遠くに見えるのが女岩。





雨晴海岸というとポスターなどでお馴染みの岩場の光景ですが、やっぱり何度見ても風情があります。
冬場にはこの岩場の後ろには立山連峰が見えるとのことですが、残念今回も見えませんでした。





写真を撮っていると、ちょうど赤い電車がやってきました。

カメラ好きの絶景の撮影ポイントとして有名な雨晴海岸を通る氷見線のようです。
この氷見線は、高岡と氷見を結んでいて車窓から富山湾と立山連峰、能登半島の景色を
楽しむ事ができるため、人気のスポットとなっています。

雨晴海岸を見た後は、かつての高速道路で今は全線無料となっている能越自動車道に乗りました。





能越自動車道は全線無料にもかかわらずほとんど車がなく、まるでワンマンドーロのようで快適そのもの!!
能越自動車道を走ること数十分、やってきたのは七尾湾です。

釣り人が、ゆったりと七尾湾での釣りを楽しんでいました。





そこからは七尾湾にかかる能登島大橋をわたり能登島へ、、、





さらに能登島を通過してツインブリッジのとを渡り対岸へ、、、





のどかな漁村が見えてきました。
向こうに見えるのは船宿でしょうか?





その後海岸を離れ、そこから国道249号線に入り日本海側に出て能登の里山海山にある白米千枚田へ。

運転を担当した娘にとって、この白米千枚田までの山越えのルートは、簡単な案内図とナビだけで走るため
一番心配な行程だったようですが、千枚田に着無事着いた時は、お互いほっと安心しました。


この白米千枚田も以前能登の撮影の旅で立ち寄っています。





日本海に突き出ただんだん畑の白米千枚田は絵になる場所で、能登を訪れる旅人には外せない
場所になっています。

棚田は一枚づつオーナー制度になっていると聞きました。





以前来た時には時間がなく回れなかった棚田を、今回はゆっくりと見ることができ、こんな場所を発見!!

一番右奥が元首相の小泉純一郎さんの棚田、その隣りが息子さんの小泉進次郎さん、さらにその隣りが
現安倍首相の奥様の昭恵さんの棚田だそうです。

皆さんそれぞれ来られて田植えをされたかどうかは定かではありませんが???





ハート型のこんなかわいい棚田もありました。

そろそろ陽も傾きかけてきました。
この日は朝から快晴、きっとこのままこの場所にいたら棚田に映る綺麗な夕景を撮れたかも
しれなかったのですが、、、、

不覚にも今夜の宿がちょっと遠かったため先を急いでしまいました。





もうちょっといればという後悔の念。

日本海に落ちていく夕日がやっぱり気になり、車の窓から何度となく眺め、ついには途中車を止めて
落ちていく夕日をやっと撮りました!!
なんとか間に合いましたが、、、、、





夕日が沈んだ後の、辺りをピンク色に染める夕景も素晴らしいものでしたが、、、

この夕景を眺めながら、長かった今日の一日に思いを馳せました。

              ~~~  五箇山の菅沼集落、相倉集落、そして高岡へ  ~~~

2016-05-20 | 岐阜、富山、石川ドライブの旅



娘との気楽なナビの旅も回数を重ねるごとに距離も伸びて、今回はまだ見ていないという
富山県の五箇山を見てから石川県の能登の方を回ることになりました。

先ずは五箇山へ、、、
私は何度も来ていますが娘は初めて。





五箇山は菅沼集落と菅沼集落から12キロほど離れた場所にある相倉集落の二つがあります。
共に世界遺産になっています。

ここは菅沼集落で、立派な合掌造りの軒下の縁側には所狭しと土産物が並んでいます。





この菅沼集落のメインの場所からトンネルを挟んだ反対側に、もう一つ「合掌の里」という集落があります。
ここは昔罪人の流刑地だった所とか。

いつもはメインの菅沼合掌造り集落を見るだけで、ここまで足を延ばしていませんでした。





菅沼合掌造り集落を見てから、ちょっと離れた相倉合掌造り集落へ、、、、
相倉集落まで来たのは初めてでした。

田にはすでに水が入り田植え前のようです。





ここ相倉集落には現在地域住民60人が実際に生活していて、庭先には洗濯物がたなびき農機具が並ぶなどの
生活感があり、菅沼集落の店が多い雰囲気とはちょっと違っていました。





集落を歩いていると、ちょうど茅葺き屋根の葺き替えをやっているところに遭遇しました。

茅葺き屋根の下はこんな風になっているんですね???





集落を一回りしていると高台に集落全部が見渡せる場所があるとの案内板がありました。
さっそく高台までの坂道を登っていくと、、、





程なくして集落が見渡せる場所に出ました。

なかなかの眺めで、遠くの山には人形山といわれる山も見えています。
前回行った白川郷の集落より見渡せる集落がすぐ下ににあり、より身近に感じられた集落でした。





相倉集落を出て車が高台に差し掛かると、眼下に南砺市の平野に広がるこの地方独特の
散居村が見えてきました。





散居村は家の周りにカイニョと呼ばれ座敷林を巡らし、冬の西からの強風や豪雪を避け、
さらに盆地の夏の暑さを避けるために工夫された生活の知恵とか。

また家の周りにそれぞれ自分の田畑を設け一軒づつ散らばったような感じになったため、
この地方独特の風景を生み出したようです。





さらに走ること数時間、今夜の宿のある高岡にやってきました。

ホテルに荷物を預け、車で20分ほどの場所にある帆船海王丸が常駐しているという射水市にある海王丸パークへ。





富山湾からの寒い海風を受けながら待つこと30分ほど、午後7時頃からやっとライトアップが始まりました。
帆こそ張ってはいませんが、虹色にライトアップされた海王丸の姿は綺麗!!!の一言です。

周りには我々母娘の他には誰もいなません。
こうして毎晩ライトアップしているというのに、、、、もったいない!!





今夜は我々母娘の独り占め。
贅沢な時間を楽しみました。

でも寒かった!!!(笑)

                    ~~~  荘川桜と世界遺産の白川郷   ~~~

2016-05-02 | 岐阜、富山、石川ドライブの旅



156号線をさらに進んでいくと御母衣ダム湖畔の荘川桜が目に入りました。
どうやら満開のようです。
橋の手前で駐車して御母衣湖畔の中野展望台に立っている2本の巨桜、荘川桜を見ることに、、、

何度かこの道は通っていますが、桜の時期はなく、まして満開の荘川桜を見るのは初めてです。
今年は思いがけづ、根尾の薄墨桜とこの荘川桜を見ることができ、なんとラッキーなことでしょう。





この荘川桜は、樹齢約450年のアズマヒガンザクラ。
かなりの巨木でこの日は満開、多くの観光局でいっぱいでした。





この2本の荘川桜は、昭和35年、御母衣ダムの建設により湖底に沈んでしまうところでしたが、
桜を守る有志により、この場所に移され丸坊主だった桜の木も数年後には綺麗な花をつけることができました。

荘川桜と呼ばれている巨木の2本の桜、1本は飛騨では最高峰と言われた浄土真宗のお寺「照蓮寺」に
もう一本は、この照蓮寺の近所にあった「光輪寺」にあった桜だそうです。





荘川桜の向こうには、青い水をたたえた御母衣ダムが広がっています。

庄川をせきとめて造られた高さ131m、長さ405mの巨大なロックフィル式ダム。
この後も車で走っていても御母衣ダムがずっと続き、その大きさに驚きました。





荘川桜から車で30分で世界遺産になっている白川郷に着きました。

白川郷には何度か来ていますが娘は初めて。
手前の駐車場に車を止めでこの「であい橋」を渡って集落へ、、、





茅葺き屋根の家々が連なっています。

こんな風景が珍しいのか、ここでも多くの海外からの観光客でにぎわっていました。
聞こえてくるのは中国語、韓国語、東南アジアからの観光客も多かったようで、日本人は少なかったような(笑)





田植えの準備に入った田んぼ。

畦に咲く黄色いタンポポが鮮やかです。





一回りした後、展望台に上ってみることに。

すぐ近くの急な階段を上り息を弾ませて上がっていくこと10分、眼下に集落が見えてきました。
以前来た時は雪の時期で展望台までは遠回りして登ったのですが、こんな近道があったことは知りませんでした。





さらに少し場所を移動して展望台の正面に行くと、すでにここからの眺めを楽しむ観光客がいました。





何度見てもここからの眺めは素晴らしい!!

以前ライトアップされ白川郷の写真を撮りに来たとこがありますが、その時はこの場所にずらっと
三脚が並び新参者はなかなか列に入れず、三脚の隙間からやっと撮った覚えがあります。


その時の写真は白川郷1、白川郷2から。
眺めているうちにしだいに陽も傾き、下からの風も出てきました。





少しづつ家々の明かりがついてきましたが、ライトアップされているわけではないのでしだいに暗くなり
十分眺めた後帰りを急ぎました。

高速を使わず約3時間で戻れ、案外近い場所に世界遺産があることが改めて知りました。