風のたより

つれづれに

                続 ミュンヘン滞在記      ~~~ アザム教会 ~~~

2013-10-29 | ミュンヘン滞在記



このゼントリンガー通りの先に一風変った教会があります。
アザムという画家と彫刻家の兄弟が私財をなげうって自分たちの美意識の赴くままに建てたと
言われるアザム教会です。

ミュンヘンに来ていろいろの教会を見ましたが、個人が建てた教会を見るのは初めてのことでした。





このアザム教会は、大通りに面した建物の連なる場所にあるため、一見すると教会とは
気づかず素通りしてしまいそうです。

ここがその教会ですが、自宅の隣に自分たち専用の教会を建てたとのこと。
一体中はどんな感じの教会なのでしょう。興味が湧きました。





ここが教会の入口。
かなり豪華な設えです。





一歩足を踏み入れて、、、、、まずその豪華さに圧倒されました。
鉄製の豪華で繊細なデザインの扉の奥には、、、、





決して広い教会内ではありませんでしたが、どこを見回しても一部の隙もないほどに
施されたその絢爛豪華な後期バロック様式と言われる装飾に息をのむ思いがしました。





中央祭壇から天井にかけて、、、
隙間なく施されている彫刻と絵画。





中央祭壇から左上部。





どこを見ても絢爛豪華としか言いようがありません。
天井から左右上下の装飾の息の詰まるような豪華さに、ただただ見とれました。

さすがに絵画と彫刻のふたりの兄弟、、、、
そこかしこにふんだんに取り入れられている絵画と見事な彫刻の数々、、、うーん凄い!!






祭壇中央から右上部。





後ろを振り返ると、、、、大通りから差し込んだ光が天窓からも差し込み、鉄の扉の装飾が
まるでレースのような繊細なシルエットとなっています。
思わず“綺麗!!”





ぐっと近づいて、、、、まさに鉄のレースそのものです。
綺麗ですね。
そして優美な色合いの天井画もここまで広がって、、、、






入る時には気づかなかった入口の天井、、、
ここにも優雅な天使のような彫刻が、、、

太陽のデザインも斬新そのものです。





飽きるほど気の済むまで眺めた教会内部。
帰りがけに見つけたこの看板の言葉の意味は、、、、???

この教会は、18世紀半ば二人の兄弟が教会などからの何の制約も受けず、自分たちの思うがままに
美と芸術を追求し、絵画と彫刻にバロック様式とロココ様式をふんだんに取り入れ、そして自分たちの
思いを惜しみなく注ぎ込んだ個人の教会でした。

その凄さをただただ圧倒されながら目上げてきました。
ミュンヘンの教会の中でも、一風変わったこのアザム教会は、一見の価値十分ありでした。

                 続 ミュンヘン滞在記    ~~~ ホーフブロイハウス ~~~

2013-10-25 | ミュンヘン滞在記



ドイツ、ミュンヘンで欠かせない観光名所の一つにあげられるのは、本場ビールのビヤホールと
レストランで有名なホーフブロイハウスがあります。

マリエンプラッツから歩いて10分程の所にあるこのホーフブロイハウスは、この角を曲がった
先にあるあのオレンジの屋根の石造りの大きな建物です。





このホーフブロイハウスは、昔はバイエルン王室の御用醸造所だったのですが、今は市民の集まる
ビアホールとレストランになっています。

歴史を感じさせるどっしりとした建物で、この周辺はいつも観光客が絶えません。





最初は娘の案内でちょっと立ち寄っただけでしたが、扉を開けてびっくりでした。

広い会場に高い天井、そしてその天井画のなんと素晴らしいこと。
一度ゆっくり来たい場所となりました。





その後二回ほど訪れるチャンスがあり、ふたたび広い会場へ、、、、





ホーフブロイハウスは三階まであり、一階は座席数1200ほどある大きなビヤホール。
二階はレストラン、三階はショーホールになっていて団体だとどうやら三階に案内されるとか。






一階の会場には木の長椅子とテーブルが並びお客同士は相席が多いようで、見知らぬ
同士でもビールのジョッキを持ちあげ“乾杯”すればもうお仲間とか、、、





会場横に出番を待つたくさんのビールジョッキが所狭しと並んでいました。





係のウエイターさんも次から次の注文に忙しそうです。





その奥に並んでいるこれは一体なんでしょう??





中庭のビヤガーデンはこれからお客さんが入ってくるようです。





一階にはバンド演奏のブースも設けられています。
演奏はこの一階だけのようです。





そろそろその時間も近づき賑やかな演奏が始まりました。

この日はトランペットの軽快な音色が印象的でしたが、よく演奏されるのはドイツ人なら
誰でも知っている「乾杯の歌(Ein Prosit)」だとか。









お客の間を陽気な掛け声とともにやってきた店内販売のおばさん!!
売っているのはシュニッツェルやレープクーヘンなどなど、、





会場横にはここホーフブロイハウスでしか買えないグッズを販売するお店が併設されています。
私もここでホーフブロイハウスのロゴ入りビールジョッキの小さいのを購入しました。(笑)

ご覧いただきありがとうございます。
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            続 ミュンヘン滞在記     ~~~ 街角のパフォーマンス ~~~

2013-10-21 | ミュンヘン滞在記



ミュンヘンの中心街のマリエンプラッツまでは何度も出かけましたが、いつ行ってもここは
お祭りのようにひとがいっぱい!!
そして出かけると必ず見かけるのが街角で行われているパフォーマンス。

マリエンからカール門までのノイハウザー通りは歩行者天国になっているので他の場所より
多いみたいでした。
この日も中世の衣装を着たかっこいい若者が道行く人に声をかけていたり、、、





一団と人だかりのする場所があるので近づいてみると、、、、路上でのお絵描き?





人だかりの中で、一心不乱で制作中の絵描きさん!!
左手ですいすいと器用に筆を運ばせていました。

周りではその様子をみんなじっとたったまま観察中??





知らずに通りかかったら”マダム!!”と声をかけられました。
足元の集金箱に目をやってにっこり、”入れてって!”ということだったんでしょうね。

このおばさん、どこから見ても宙に浮いていたんです。???(笑)





石膏のように白ずくめで固まっていたこの美女。
時折綺麗な瞳をあげるのでびっくり!!





時にはこんな素敵なパフォーーマンスも。
見目麗しい美女軍団!!
弧の字に並んでやおら弾きだした演奏に、周りの観衆は木陰で聞き入って、、、





息のあった綺麗な音色、、、、





そしてその横顔も美しい!!!





音楽を楽しんでしばらく行くと、、、
今度は青銅??
じっとみていたら、、、やっと瞬きを一つ!!





かわってこちらは銅像??
みんなが覗きこみますが、じっと立ったまま瞬きも身動きもなし。
根負けしました。(笑)





通りの中ごろには、、、、、これは本物のイノシシの銅像。(笑)

なぜこの場所にイノシシがいるのか分かりませんでしたが、、、
このイノシシの鼻にさわっている人がいました。
触ると願いが叶うなら、イタリアのフィレンツェにも同じようなイノシシがいましたね。





大通りから一本入った裏道には、物乞いをする人も、、、(右下の黒いかぶり物の女性)
物乞いをする人は街中でもけっこう目にしました。
日本では最近あまり目にすることありませんね。

見ていて楽しいパフォーマンスとは違い、道行く人も見て見ぬふりの人も多いのですが
気軽に小銭を集金箱に入れていく人も多く、ヨーロッパの街のもう一つの風景を見た思いでした。

見て頂きありがとうございました。
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               続 ミュンヘン滞在記     ~~~  広大なイギリス式庭園 ~~~

2013-10-17 | ミュンヘン滞在記



ミュンヘンの中心街からほど近い場所には広大なイギリス式庭園が広がり市の中心から
北に向かって伸びています。
広い庭園の中を犬を連れた人々がゆったりと散歩する姿をよく見かけました。





この広大な庭園には娘家族と何度となく出かけるチャンスがありました。
あまりに広いため一度では見ることが出来ずその後数回出かけています。





庭園の広さはなんとニューヨークのセントラルパークよりも広く、総面積が373ヘクタールもあり
市街地にあるものとしては世界最大の公園に数えられています。





庭園の中にはビヤガーデンもあり、暑い夏の日には大きな木の下でビールを楽しむ人もいっぱい。
7月の半ば過ぎには娘家族とこの庭園の中のビヤガーデンにも出かけました。





庭園の中には五階建てのこんな中国の塔も建っていて、塔の下や建物の中にもビールを楽しむ
人々の姿が、、、
夏場のミュンヘンはまさにビール天国です。





観光客を乗せて園内を優雅に走る馬車、、、





次に出かけた時はちょっと曇り空、、、次第に雨になりそうで広い園内を横目で見て戻りました。





次に訪れた時は気持ちの良い快晴の日で暑いぐらいでしたが、木陰の緑の中でランチを食べたり
広い園内をウォーキングしたり、、、
遠くに二つの塔を持つフラウエン教会が見えています。





この広大な庭園は、もとはヴィッテルスバッハ家の狩猟の場でもあったとか。
そしてこの庭園は人工的に作られたものだということです。

丘の上にはこんな円形神殿もありましたが、この丘も実は作ったものだとか。
もともとは軍隊の練兵場だったのが始まりで、改修と拡張工事でどんどん広がっていったようです。





広大な庭園内にはこんな川が流れていて、海のないミュンヘン市民はここで水泳をしたり
日光浴をしたり、、、

後で知ったのですが、この辺りはヌードで日光浴することが許された場所で、ヌードが許可された
ことが大々的に報道され、イギリス庭園が世界的に有名になるきっかけとなったとか。





確かにこの日もあちこちでヌード姿を目にしちょっとびっくりしました。
大きな楡の木の下を緩やかに川が流れ、その下で気持ちよさそうに日光欲する人々。
どこまでもおおらかなミュンヘン市民です。





最後にもう一度この庭園に出かけたのは、広大な庭園の一角には日本庭園があり茶室もあると
ガイドブックで知り、この日は一人で出かけました。

地図を頼りに行ったのですがどうしてもわからず戻ろうかとも思ったのですが、日本の茶室を
見たさに人に尋ね尋ねやっとたどり着いた場所がここでした。

確かに池の向こうに茶室らしきものが見えます。





さらに近づいてみると茶室は池の中の島に建てられており、手前には大きな石に「茶室 閑松庵」
の名がありました。
ドイツ、ミュンヘンにも日本の茶室がある、、、、なぜかそれだけで感激でした。

この茶室は1972年4月、ミュンヘンオリンピック開催を記念してイギリス庭園の南端に日本庭園
とこの茶室が建設されたのだそうです。
なおこの茶室は、裏千家がバイエルン州政府に寄贈したものだそうです。





この日は偶然にもミュンヘン市内の小学生が社会科の勉強の為でしょうか見学に来ていました。

そして一人ひとり一枚づつカードらしきものを持っていて、そのカードをちょっとのぞかせて
もらうと、、、、なんと「水」とか「山」とか「川」などと書かれたものでした。
ここで日本文化のお勉強だったようで、脇で見ていてちょっと嬉しくなりました。
夏場はここで日本人会が開催され夏祭りらしきものもあるようでした。

ご覧いただきありがとうございました。
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                 続 ミュンヘン滞在記    ~~~ ため息の宝物館 ~~~

2013-10-13 | ミュンヘン滞在記



今回は、たくさん撮った写真の整理が出来ず滞在中にはアップできなかったレジデンツの
宝物館の素晴らしい品々を是非ご紹介したいと思います。

以前にもレジデンツの王宮内部はご紹介したことがありますが、後で王宮内部にはもう一つ
宝物館があることが分かり別の日にもう一度尋ねています。





前回は知らずに向こうの入口から入り王宮内部を見学していますが、今回は反対側のこちらの
入口から宝物館に入場です。

以降の写真は多少順不動のところはありますが、バイエルンを5世紀にもわたり収めた
ヴィッテルスバッハ家が収蔵した豪華な装飾品の数々です。

勿論これはほんの一部に過ぎませんが、、、、








まずはいろいろの大きな宝石が惜しげもなく入った王冠。





これは何に使われたのでしょうか?
ここにもたくさんの宝石がはめ込まれています。

よく見ると皆一つ一つ手作りで、決して精巧という感じではありませんでしたが
そこが手作りの良さなんでしょうね。





この十字架はかなり古く中世時代の物のようです。








宝石をふんだんに使ったネックレス。
どんな貴婦人が身につけたのでしょう?





これは飾り物か、それともお皿として使ったのでしょうか?





けっこう大きかったように記憶していますが、これも使い道が分かりませんでした。





豪華な飾り物。実物はもっと綺麗でした。








これは一体なんでしょう?
展示品の一つ一つには番号が付けられ、イヤホンを借りて解説を聞くこともできましたが
それでは何日あっても足りなさそうでやめました。





黄金に輝く王冠!!





豪華なティアラ!!





王冠の中でもこれが一番の貴重品でしょうか、ガラス張りの中に収まっていました。
王様とお妃様のものでしょうか?





勲章なのかブローチなのか、、、、
とにかくどれも豪華です。





ここからは素晴らしいカットガラスの逸品が展示されていました。
勿論これもほんの一部ではありますが、、、、






























上の二つはけっこう大きな入れ物という感じでしたが、どんな用途に使われていたのか不明です。






今回の展示品は、どれもこれも目を見張る物ばかりでしたが、私が一番興味があったのがこの
化粧道具の一式でした。

でもよく見るとナイフやフォークもあるようなので、食器一式も入っているようにも見えました。

貴婦人もしくは王女様が使われたお道具のようですが、これはおそらく持ち運びした物のようです。





お道具の一つ一つが贅を尽くした物ばかりでした。

今回の宝物館の展示を見て、今さらながらバイエルン地方を支配したヴィッテルスバッハ家の財力の
凄さを実感しました。


見て頂きありがとうございました。
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