風のたより

つれづれに

                 能登の旅 その6   ”雨晴海岸(あまはらしかいがん)”

2015-06-30 | 能登撮影旅行



バスは珠洲市をはなれ、能登半島の東側の七尾湾を大きく回り、富山県の氷見市にある
雨晴海岸にやってきました。富山湾に臨む景勝地です。

バスから降りて海岸線を走るJR氷見線に沿って少し歩き、その高架下をくぐり海岸にでると
目の前に雨晴海岸(あまはらしかいがん)が広がっていました。





この晴海岸はその昔、源頼朝に追われた源義経一行がこの海岸辺りまで来た折、にわか雨にあい
その雨が晴れるまで岩で雨宿りをしたという義経伝説でも有名なところとか。





海を隔てた海岸沿いにあるこの岩が義経岩とも言われていて、JR氷見線がすぐ横を走っています。





真冬には日本海から吹き付ける激しい”けあらし”が有名で、その光景をカメラに収めるファン
も多いとか。





またJR氷見線がこの海岸沿いを走るため、車窓からの眺めの素晴しい撮影ポイントとして
鉄道ファンにも人気がある場所となっているようです。





きっと夕日の光景も素晴しいと思いますが、元日の初日の出の場所としても有名なようです。






またこの日は見えませんでしたが、冬場の晴れた日には、ここから3000メートル級の
立山連峰の山並みが、海の向こうに見えるということでした。





そしてこれがその風景です。

この日、こんなふうに見えたら最高でしたが、、、、、
写真はネットからお借りしました。





能登の旅は私にとって初めての地でしたが、今回まわってきた「能登の里山、海山」は2011年
世界農業遺産に認定された所ばかりでした。





帰りのバスの車窓からは、富山のこの辺りで有名な木々に囲まれた散居村が点在しているのが見えました。

(能登の旅 完)


                   能登の旅  その5   “ 見附島(軍艦島) ”

2015-06-27 | 能登撮影旅行




バスはさらに進み、珠洲市の東側に向きを変えて、能登半島国定公園の見附島(別名 軍艦島)
にやって来ました。





軍艦島がよく見えるレストランで昼食を撮ってから、三々五々の撮影になりました。

近づいてみると、本当に軍艦がこちらに近づいてくるようです。
見れば見るほど軍艦にそっくり、自然の不思議を感じてしまいます。





さらに近づいてみると、、、、やっぱり大きい!!





むこう側にまわって、、、、

島までは岩の大小で出来た道が作られています。
モデルになってくれたのは、今回のバスの添乗員さんでした。





若いカップルの姿もあります。





ちょっと場所を変えて、、、、

自然の草花が妙に似合います。





けっこう周りは自然の感じで、シロツメグサの花もいっぱい咲いていました。

ここから眺める軍艦島もいいですね。





近くの浜辺にこんな建物がありました。

えんむすびーち、見附、恋路、、、、なかなか面白い!!
ここはどうやら、恋路海岸の縁結びの海岸にもなっているようで、、、、





それならと、、、“軍艦島”と”幸せの鐘”を一緒に撮ったのがこれでした。

タイトルは、“えんむすびーち”にちなんで「幸せな門出」、、、、(笑)





この軍艦島を長い間二人並んでずっと眺める外国のご夫妻がおりました。

お尋ねすると、オランダからいたしたのだとのこと。
“遠いオランダからようこそ”です。

ご夫妻はこの軍艦島をどんな思いで眺めていたのでしょう???





あちこちから軍艦島を眺めた後、バスに戻るころに軍艦島の上空には斜めに綺麗な雲が
流れていました。

いよいよバスは、最後の撮影地に向けて走り出しました。

                  能登の旅  その4   “ 窓岩、垂水の滝、揚げ浜塩田 ”

2015-06-23 | 能登撮影旅行



朝市を撮った後、バスは国道249号線を北上し曽々木海岸にある窓岩ポケットパークに着きました。

国道の向こうに、岩の一部が窓のように開いている岩が見えました。





窓岩は、岩の真ん中に直径2mほどの穴が開き、窓の様に見える奇岩です。

運が良ければ窓の中にピッタリと納まった夕日をみることができるということでしたが
季節的にも今回それは出来ませんでした。





海岸の周りにはゴツゴツした岩が目立ちます。

よく見ると海岸には大小の丸い石が転がり色もいろいろで綺麗です。
私はここで変わった縞模様の石を拾い旅の土産にしました。





さらに海岸を歩き、ちょっと離れた位置から窓岩を眺めます。

この辺りは冬は日本海からの激しい波が打ち付け、波の花が大量に発生するのだそうです。





窓岩を撮った後は、バスはさらに北上し「垂水の滝」に着きました。

「垂水の滝」は高さ15mの断崖から直接海へ落ちる珍しい滝なのだそうです。





またこの滝は、冬は日本海から吹きつける強風のため水が舞い上がり滝壺まで落ちてこないという
不思議な現象もみられるそうです。

今の時期の水しぶきを見ただけでも、いかにもそうなりそうな感じがします。





岩場の外れからは、通ってきた輪島の漁港がかすかに見えています。

この岩場でワカメを捕っている女性がいました。

すぐ後ろの民宿を経営する人で、話をしているうちに捕りたてのワカメを“ どうぞどうぞ持ってって”
と分けてくれました。
近くにいたお仲間数名と、ありがたく新鮮そのもののワカメをいただきました。





これがそのワカメで、右の石は曽々木海岸の窓岩海岸で拾った縞模様の石です。
この石は家に持ちかえり、今トイレの手洗いの所へ置いています。
水が流れるたびに綺麗な縞模様がはっきりと浮かび上がりとっても気に入っています。

ワカメは家で熱湯に入れたら綺麗な緑色になり、今お味噌汁の具に使い重宝しています。





次に訪れたのは、奥能登塩田村にある揚げ浜塩田です。

ここはNHK連続テレビ小説「まれ」の舞台としても有名になった場所のようです。
ドラマを見ていないのですが、特集で能登の取材の一コマとして紹介されているのを見ました。

500年も前からこの珠洲に伝わる伝統の製塩法だそうです。





茅葺屋根のある作業場の裏に回ってみました。

独特の岩場が広がっています。
九州宮崎の海岸で見たことのある“鬼の洗濯岩”によく似ています。





ちょうど浜には漁師さんの姿がありました。

昔はここから桶で塩水をくみ上げ日に何度も運んだそうですが、“今はポンプでくみ上げてるよ”
とのことでした。

岩場の隅に青いポースが確かにありました。





この後、この漁師さんは小舟を操り沖に出て行きました。

能登半島のこの辺り珠洲の海は、寒流と暖流が混ざり合い、プランクトンが豊富で潮の流れが速いので
海水は綺麗で魚も鮮度がいいとか。

船の中にどんな魚を持ち帰るんでしょう。
きっとどれも新鮮で美味しいんでしょうね。
羨ましい!!

さらにバスは進みます。

                        能登の旅  その3    “ 輪島の朝市 ”

2015-06-18 | 能登撮影旅行



翌日は宿泊したルートイン輪島から歩いてすぐのところにある輪島の朝市に出かけました。
岐阜の高山や千葉の勝浦に並ぶ日本の三大朝市になっていて一千年も続く伝統の朝市とか。

もっと鄙びた町並みを想定していたのですが、街はすっかり整備されていました。
これもきっと北陸新幹線の開業をみこしての影響があったのでしょうね。

朝の8時から正午までという朝市を覗いてみました。





朝市というと、、、、やっぱりおばさんです。
そういう私も立派なおばさんですが、、、(笑)

並んでいるのは、地元の物に交じって手作り商品も。
ちなみに右下に並んでいるのは、マタタビの原木。





“頬かぶり”に“もんぺ”に“エプロン”、、、

これが朝市のおばさんの定番のスタイルのようですが、なんだかどこか懐かしい姿です。





朝市には観光客ばかりでなく、こうして近くに住んでいる人も買いにくるようです。





元気の良いこのおばさんの掛け声に、私はここでふぐと鯛の一夜干しを買いました。

買い手と売り手の会話を楽しむのも朝市の良いところで、おばさんはおまけにたっぷりと
“貝のひも”を袋に入れてくれました。





輪島塗の伝統工芸のお店の前に陣取って、、、、





魚介類や地の野菜類などに交じって、こんなものも並んでいました。





手作りの可愛い藁草履を売るおばさん。

いかにも“輪島の朝市”っていう感じのおばさんでした。





店先にもたくさんの藁草履が並んでいます。





新鮮な魚を売るおばさんの後ろ姿は、、、、、木箱の中に座布団を入れて。
水仕事をする冬場は寒いでしょうね





自宅で取れた野菜やお花はいかが~~~~~





大通りの辻裏では、リヤカーを引いた行商のおばさんが、、、

昔はこんな光景があちこちで見られましたね。





“ひっぱり多幸”とはなんと良いネーミング!!





朝市のおばさんの中では珍しいおじさんの姿が、、、、(笑)





おばさん同士の朝のおしゃべりも、きっと毎日の楽しみなのでしょうね。

“儲かってる?”“まあ、ボチボチね”なんて、、、、、





朝市の町並みにちょっとそぐわない建物が、、、、、???
聞いてみると、、、なんと美術館とか。

千年も続く輪島の朝市にも時代の流れが感じられました。

                   能登の旅  その2    “ 白米(しろよね)千枚田 ”

2015-06-16 | 能登撮影旅行



バスは能登半島北端を走る国道249号線を進み、道の駅「千枚田ポケットパーク」にやってきました。
道の駅の崖下には、今回見たかった白米千枚田が広がっていました。





白米千枚田は、日本海に向いてなだらかな崖に広がる独特の棚田の風景です。
もっと急峻な場所を想像していましたが、それほどでもないようでした。

さっそく下車し、千枚田の全体を眺め、各々好きな場所に三脚を立て、夕日が日本海に沈んで
いくのを待ちました。





よくみると田にはすでに稲が植えられていて、しかも稲は結構伸びています。
ちょっとこれには正直少々がっかりしました。





ここの棚田は千枚田といっても実際には1004枚あるとかで、棚田の各々はオーナー制度に
なっていて、この中には前首相の小泉純一郎さんの田もあるようでしたが、時間がなく確認
出来ませんでした。





この地方は寒くなるのも早く、秋の稲刈りも早めにするため、田植えも早いということでした。
地方によって田植えの時期は微妙に違うんですね。





待っているうちに日も少しづつ傾き始め、、、、





水田に光が入り、、、





田の表情が少しづつはっきりしてきました。

それとともに、田の稲の伸びすぎがやっぱり気になりました。





それと待ち望んでいた綺麗な夕日とはならないようで、、、、

この辺りの気象条件はなんともなりませんが、、、





それでも最後には、うっすらと夕日が顔を出してくれました。

日本海に沈む夕日にみんなで“ もう少し輝いて“と祈ったのですが、、、、





やがて夕日は日本海の彼方へゆっくりと消えていきました。





夕日が沈むと同時に、今までの千枚田の色が青みがかり、表情が一変しました。

こんなにも周りの風景が変わることが不思議でした。





三脚を片付け撮影場所を離れる頃には、辺りはもうこんな感じです。

一番期待していた白米千枚田の撮影はこれで終了。
ちょっとあっけなかったけど、雨にならなかったのがせめてもの救いでした。

撮影を終え、バスは今日の宿のある輪島の町に向かいました。