坊主の家計簿

♪こらえちゃいけないんだ You
 思いを伝えてよ 何も始まらないからね

♪山のお寺の鐘が鳴る

2006年04月08日 | 坊主の家計簿
 4月8日

 雑費    缶コーヒー      120円
 食類    ミネラル水×2    190円
       発泡酒        175円
       豚ミンチ       231円
 レンタル  恋するベトナム    290円
       コースト・ガード   290円

 合計      1296円
 4月累計   18635円

 昨日作った『小芋カレー』が塩辛く薄めたら具が貧弱になったので豚ミンチ投入。ああ、これでしばらくカレーの日々が続く。。。
 レンタル屋に返却に行ったついでに2本借りる。『コースト・ガード』と云う民族分断と、『恋するベトナム』。で、今日は『恋するベトナム』を観る。

 おかんの実家は能登半島の七尾と穴水の間。家の前に国道が走ってて、記憶にないお婆ちゃんはその国道で交通事故で死んだらしい。私にとっての唯一の田舎。
 おかんに連れられてお婆ちゃんの葬式とか、夏休みとかにたまに田舎に行く。向かいの国道を超したら海があって、田舎道の国道を走る車の音と、海の音が朝起きたら聞こえてる。
 いつも田舎のお姉ちゃんが起こしに来て呉れた。少し年上のお姉ちゃん。裏山を探検に行ったり、前の海で一緒に遊んだりした。
 何日ぐらい居たんだろう?一週間ぐらいかな?がきの頃の時間感覚はあてにならない。なんか、もの凄く長かった印象がある。それだけ楽しかった想い出。お姉ちゃんはいつも一緒に遊んで呉れて、一緒にお風呂に入ったりして、居てる間中ずっと一緒に居た。帰りも駅まで送って呉れて、手を振って泣いてた。私も泣いてた。
 がきの頃の宝箱の様な想い出。

 『恋するベトナム』は西田尚美が出てるので借りた。先輩に成った、ある姉ちゃん坊さんに似てる。
 ある時、寺に遊びに行くと、おにぎりがあった。中に何も入っていない、海苔も巻いていない白むすび。
 美味しかった。私が「美味しい!」って云うと、お姉ちゃんは次に行った時に「こんなに喰えまへんで。。。」というくらいの白むすびを作って呉れていた。
 「今日は沢山作ったから、食べてね」とお姉ちゃん。
 「こんなに食べれまへんで」と私。
 ちょっとすねるお姉ちゃん。
 そんなお姉ちゃんが大好きだった。


 ベトナムは世界で唯一米軍に勝った国。
 ベトコンはジャングルに隠れながら『生活』を守りたかったんだと思う。

 他人からみたら下らないかも知れない。でも、それぞれにとって掛け買いのない想い出がいっぱい詰まった『生活』。
 そんな『生活』を大義名分で奪って斬り裁く事を許せる程、私は人間が出来て居ない。


 【佐久間ちゃん、あんた自分のことを書いたデビュー作思い出してごらん、ありゃ、名作よ、文句なし。あったかくて涙が止まらなかった。どうしようもない家庭に育った少年が夕方になると、丘の上に立って町を見下ろすってやつ。町のそこら中の家のエントツから、夕飯を炊く幸福そうな煙が何本も上がってさ・・・・・・俺も大人になったら、あんな家庭を作るんだっていう小さな夢を支えに頑張っちゃう少年の話。】(弘兼憲史『人間交差点』第九巻『煙』より)

 
 「帰って来なさい。ずっと待ってるから」(恩師)