アメリカのメジャーな賞とは
とことんセンスが合わないみたいで・・・(苦笑)

「アメリカン・ハッスル」47点★★★


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1979年、ニューヨーク。
詐欺師アーヴィン(クリスチャン・ベイル)は
愛人でパートナーのシドニー(エイミー・アダムス)と


大物政治家をターゲットに、ある詐欺を仕掛けようとしていた。

驚くべきことに詐欺の真の仕掛け人は
FBI捜査官のリッチー(ブラッドリー・クーパー)。


リッチーはアーヴィンを捕まえ、彼の天才的な詐欺手腕を買い、
政治家におとり操作をしようとしているのだ。

なぜ、このような
前代未聞の詐欺が行われることになったのか――?!

全てのはじまりは、
アーヴィンとシドニーの出会いに遡る……。


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アメリカで大騒動になった実話を基に、
「ザ・ファイター」(10年)「世界でひとつのプレイブック」(12年)の
デヴィッド・O・ラッセル監督が映画化した作品。

期待度MAXでしたが
うわ~これは勿体無い!

役者は揃ってる、元ネタは面白そう。
なのにどうしてこう、もたついちゃうんだろうな~。

138分もいらないし、
そもそもの話がややこしいんだから、
もっとシャープに交通整理してくれないと。

基になったのは、1980年に発覚し大騒ぎになった
FBIの「アブスキャム作戦」。
詐欺師を捕まえて、その詐欺師の力を借りて
ニセの収賄を政治家やらに持ちかけて

ひっかかった人々を捕まえる……という
なんつうか
おとりというより、すでにもう「罠じゃん?!

仕掛けてるFBIのほうが犯罪じゃね?

そのメイン人物となった詐欺師を
クリスチャン・ベイルがでっぷり太って演じ(すごいねえ、肉体改造俳優!

彼の相棒をエイミー・アダムスが胸元パックリドレスで演じ


詐欺師のちょっと“足りない?”若い妻をジェニファー・ローレンスが、
そしてこの計画を持ちかけたヤバイ捜査官を
ブラッドリー・クーパーが演じる。


冒頭、詐欺師たちがある罠を仕掛ける部分から始まり、
そうなった発端に時間が戻り、
さらに冒頭シーンに戻るという
まあ、よくある構成なんだけど
なんでしょうね、うまくないんですよ進行が。

元ネタがシリアスながら「嘘でしょ?」みたいな
間抜け感のある話なので、
それを表現しようとしているのか
ちょっと変わったセンスとテンポ、ユニークさがあるんだろうけど……
伝わらない。

「何が嘘なの?」なハラハラと

混乱させるイライラは違うんだよな~。
ただ、詐欺師仲間のなかでも
制御できず、足を引っ張りかねない
不安定な妻、ジェニファー・ローレンスはおもしろい。
彼女が「未知の領域のユーモアの作品だった」とコメントしたそうだけど
ホントに映画そのものをズバリ言い当ててるというか。

賢い人ですなあ。
クリスチャン・ベイルのハゲネタも
おもしろいんだけどね~。

テーマとなってる騙し合い、フェイク、を表すにゃ
直接的だけど(笑)

それにラスト、よくこうなった!とは思いました。

★1/31からTOHOシネマズみゆき座ほか全国で公開。
「アメリカン・ハッスル」公式サイト