アップル新社屋の設計をしている
あの方です。
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「フォスター卿の建築術」69点★★★☆
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ロンドン市庁舎や
ミレニアム・ブリッジ(ハリー・ポッターで崩れ落ちたあの橋ね)で知られる
建築家ノーマン・フォスターのドキュメンタリーです。
クロスカントリーを好み、飛行機好きで
飛行免許を持っている彼は
70代にしてバリバリ現役。
タートルネックにグレーのスーツをシンプルに着こなし、
ビシッと伸びた背筋といい、ガタイの良さといい、
どこか軍人のような印象がある人で、
そんな彼の人生と仕事哲学がまとめられているんですが、
これがなかなか波瀾含み。
建築に興味ない人でも
彼がどう人生を切り開いていったかとか
仕事を得る方法など、参考になると思うんです。
イギリスの下層中流家庭に生まれた彼は
16歳から市役所勤めをし
建築家に憧れて
運良く設計事務所に入る。
しかし、建築の勉強などしたこともなく
どうすれば建築家になれるかわからない。
そこで彼は、あるアドバイスを得て
ポートフォリオを作るんですね。
それが上司の目にとまり
道を切り開いていく。
う~む、成功者によき出会いあり――を実感する話ですなあ。
さらに、建築家になってからも
クライアントの意見を拒否しつつ、しっかり妥協案を出すなど
「次につながる仕事の秘訣」がみられる。
こりゃそこらのビジネス書より
ためになるざんす(笑)
建築物を映す映像も優雅だし、
音楽との調和も心地よい。
飛行機に憧れた少年の成り立ち、そして
「建築は環境破壊と無関係でない」との自戒を持ち、模索する姿には
どこか
宮崎駿氏の「風立ちぬ」を思わせるものもありました。
取材の資料用に借りた本
『ノーマン・フォスター 建築とともに生きる』(TOTO出版)が
すごく中身濃かったので
ご興味ある方はおすすめです。
★1/3(金)から渋谷アップリンクで公開。ほか全国順次公開。
「フォスター卿の建築術」公式サイト