(また、余計なコーナーを増やしてしまった……)
実は、かなり以前(2,3年前)から、女流棋士(女流棋界)についていろいろ書きたいと思っていた。それらを書くに当たり、女流棋士の棋力ランキング(Aランク、B1ランク、B2ランク以下)をまとめる必要があった。
その時、考えたランク分けと現状は若干ずれが生じているが、まず、その当時、考えたものを再現(記憶が薄くなっているので、その当時のモノとは違うかもしれない)
(“その当時”を2年前とすると、それ以前の5年ほどをひっくるめて……つまり、7年前~2年前ぐらいのランク分けだと考えてください)
【当時のランク分け】
Aランク(タイトル、段位は現在のモノ)
里見女流五冠
西山女流二冠
伊藤女流三段
加藤清麗
上田女流四段
香川女流四段
清水女流七段
甲斐女流五段
室谷女流三段
渡部愛女流三段
B1ランク
中井女流六段
中村真女流三段
岩根女流三段
本田女流三段
千葉女流四段
山田久女流四段
鈴木女流三段
……大体、こんな感じだったと思う。B1は7名以外は背比べ状態。
Aランクの里見、西山の順位には言いたいことがある人がいるかもしれないし、この両者はSクラスとすべきかもしれない
(その他、いろいろ昇降・上下があるが、詳しくは、現ランク分けにて)
【現ランク分け】
Aランク(タイトル、段位は現在のモノ)
里見女流五冠
西山女流二冠
加藤清麗
伊藤女流三段
上田女流四段
香川女流四段
加藤圭女流二段
甲斐女流五段
渡部愛女流三段
山根女流二段
B1ランク
清水女流七段
鈴木女流三段
中井女流六段
石本女流二段
室谷女流三段
塚田女流初段
千葉女流四段
中村真女流三段
岩根女流三段
Aランク……
里見女流五冠と西山女流二冠は論ずるまでもない。
加藤圭女流二段はタイトル挑戦なし、今期成績16勝14敗と際立った成績ではないが、実力者に対して良く勝っていて、敗れた将棋を含めて内容も良いがよく地力を感じる。白玲戦順位戦A級3位と実力を示した。
当時のランク分けでのAランクの10棋士に対して、2020年度以降(2020年4月~)の対戦成績は合計11勝18敗。かなり分が悪いようだが、対里見(0-2)、対西山(0-2)を除くと11勝14敗。さらに、今年度の合計対戦成績は7勝8敗(対里見、西山を除くと7勝4敗)とAクラスと伍した戦績を残している。
山根女流二段は女流王位戦挑戦、白玲戦A級(現在2勝1敗)清麗戦本戦入り決定戦進出、女流王座戦と倉敷藤花戦ベスト8などコンスタントに勝ち上がっている。
当時のランク分けでのAランクの10棋士に対して、2020年度以降(2020年4月~)の対戦成績は合計12勝17敗。対里見(0-4)を除くと12勝13敗(西山女流二冠とは対戦なし)と、加藤圭女流とほぼ同成績。ただし、今年度の合計対戦成績は1勝10敗(対里見を除くと1勝7敗)と振るわない。(逆に、昨年度の対Aランク戦は11勝7敗と勝率6割を超えている。そう言えば、2020年度は公式戦17連勝していた)
若干、疑問の余地はあるが、Aランク入りとした。
加藤清麗は清麗奪取の他、倉敷藤花挑戦、女流王将挑戦者決定戦進出と充実。対里見戦では棋力アップと研究の深さを感じた。
伊藤女流三段は力戦調の将棋に於いては、読みの深さや手の力を感じる。タイトルを奪取する日はそう遠くないはず。
上記の二人は、里見、西山の双璧に続く存在と言って良いだろう。
上田女流四段は育児などもあり将棋盤に向かう時間は減っているものの、精神力は強く、将棋の勝ちやすさ・負けやすさを熟知しており、それに読みを重ねる将棋の厚みは手強い。
香川女流四段昨年度は25勝12敗(8月以降は23勝6敗 勝率.793)、今年度は23勝12敗、昨年度女流名人リーグ4位で残留、清麗戦ベスト4、女流王将戦ベスト4、昨年度女流王位リーグ3勝2敗で残留と着実な成績。惜しむらくは、もう一つ突き抜けたい。いきなり跳び膝蹴りを喰らわす将棋は健在なのだろうか?
甲斐女流五段の精密な読みは健在。
渡部愛女流三段は柔軟さと瞬発力を生かした将棋で白玲戦七番勝負に進出した。
B1ランク……
清水女流七段は連盟の常任理事を務めており、それが響いたのか、昨年度は7勝13敗と不振。今年度は14勝8敗と復活してきたが、涙を呑んで11位(B1クラス)とした。
室谷女流三段は昨年度の女流王将戦で、タイトル奪取目前からの大逆転を喫したのが痛かった。2019年度後半から調子を落としていたが、タイトル獲得契機に一気に浮上するかと思われたが…
昨年度15勝17敗、今年度11勝10敗、白玲戦順位戦もC級となっては、B1クラスも致し方ない。
鈴木女流三段は、充実著しい。昨年度21勝11敗、今年度19勝10敗、清麗戦本戦ベスト4、マイナビベスト8など、Aランク入りは近い。
石本女流二段は、順位戦はA級入りと女流名人リーグ6勝3敗の3位は評価に値する。
塚田女流初段はマイナビ(女王)の挑戦者決定戦進出の他、予選の上位進出がちらほらを評価。
中井女流六段は、昨年度21勝7敗、勝率.750と健在を示したが、今年度は19勝19敗、直近では7連勝後8連敗と乱高下。清麗戦ベスト4、順位戦A級7位は流石である。
面白い存在なのが野原女流初段。独特な戦法で倉敷藤花挑戦者決定戦に勝ち上がる。決定戦も主導権を握ったが、見た目ほどは優勢でなかったようで、勝ち切れなかった。将棋や指し手にムラがあるように感じる。
本田女流三段も“その他大勢”とは区別しておきたい(他にも、特筆しなければならない女流棋士がいそうです。気づき次第、追記します)
【追記】
山口女流二段は、第4期(今年度)清麗戦で清水女流七段、中村真女流三段を破っての四回戦進出。女流王座戦、倉敷藤花戦でも準決勝に進出しており、今年度17勝8敗と勝ち星を重ねている。
実は、独断と偏見でランク分けしたのは、「その2」の為の下準備である…
実は、かなり以前(2,3年前)から、女流棋士(女流棋界)についていろいろ書きたいと思っていた。それらを書くに当たり、女流棋士の棋力ランキング(Aランク、B1ランク、B2ランク以下)をまとめる必要があった。
その時、考えたランク分けと現状は若干ずれが生じているが、まず、その当時、考えたものを再現(記憶が薄くなっているので、その当時のモノとは違うかもしれない)
(“その当時”を2年前とすると、それ以前の5年ほどをひっくるめて……つまり、7年前~2年前ぐらいのランク分けだと考えてください)
【当時のランク分け】
Aランク(タイトル、段位は現在のモノ)
里見女流五冠
西山女流二冠
伊藤女流三段
加藤清麗
上田女流四段
香川女流四段
清水女流七段
甲斐女流五段
室谷女流三段
渡部愛女流三段
B1ランク
中井女流六段
中村真女流三段
岩根女流三段
本田女流三段
千葉女流四段
山田久女流四段
鈴木女流三段
……大体、こんな感じだったと思う。B1は7名以外は背比べ状態。
Aランクの里見、西山の順位には言いたいことがある人がいるかもしれないし、この両者はSクラスとすべきかもしれない
(その他、いろいろ昇降・上下があるが、詳しくは、現ランク分けにて)
【現ランク分け】
Aランク(タイトル、段位は現在のモノ)
里見女流五冠
西山女流二冠
加藤清麗
伊藤女流三段
上田女流四段
香川女流四段
加藤圭女流二段
甲斐女流五段
渡部愛女流三段
山根女流二段
B1ランク
清水女流七段
鈴木女流三段
中井女流六段
石本女流二段
室谷女流三段
塚田女流初段
千葉女流四段
中村真女流三段
岩根女流三段
Aランク……
里見女流五冠と西山女流二冠は論ずるまでもない。
加藤圭女流二段はタイトル挑戦なし、今期成績16勝14敗と際立った成績ではないが、実力者に対して良く勝っていて、敗れた将棋を含めて内容も良いがよく地力を感じる。白玲戦順位戦A級3位と実力を示した。
当時のランク分けでのAランクの10棋士に対して、2020年度以降(2020年4月~)の対戦成績は合計11勝18敗。かなり分が悪いようだが、対里見(0-2)、対西山(0-2)を除くと11勝14敗。さらに、今年度の合計対戦成績は7勝8敗(対里見、西山を除くと7勝4敗)とAクラスと伍した戦績を残している。
山根女流二段は女流王位戦挑戦、白玲戦A級(現在2勝1敗)清麗戦本戦入り決定戦進出、女流王座戦と倉敷藤花戦ベスト8などコンスタントに勝ち上がっている。
当時のランク分けでのAランクの10棋士に対して、2020年度以降(2020年4月~)の対戦成績は合計12勝17敗。対里見(0-4)を除くと12勝13敗(西山女流二冠とは対戦なし)と、加藤圭女流とほぼ同成績。ただし、今年度の合計対戦成績は1勝10敗(対里見を除くと1勝7敗)と振るわない。(逆に、昨年度の対Aランク戦は11勝7敗と勝率6割を超えている。そう言えば、2020年度は公式戦17連勝していた)
若干、疑問の余地はあるが、Aランク入りとした。
加藤清麗は清麗奪取の他、倉敷藤花挑戦、女流王将挑戦者決定戦進出と充実。対里見戦では棋力アップと研究の深さを感じた。
伊藤女流三段は力戦調の将棋に於いては、読みの深さや手の力を感じる。タイトルを奪取する日はそう遠くないはず。
上記の二人は、里見、西山の双璧に続く存在と言って良いだろう。
上田女流四段は育児などもあり将棋盤に向かう時間は減っているものの、精神力は強く、将棋の勝ちやすさ・負けやすさを熟知しており、それに読みを重ねる将棋の厚みは手強い。
香川女流四段昨年度は25勝12敗(8月以降は23勝6敗 勝率.793)、今年度は23勝12敗、昨年度女流名人リーグ4位で残留、清麗戦ベスト4、女流王将戦ベスト4、昨年度女流王位リーグ3勝2敗で残留と着実な成績。惜しむらくは、もう一つ突き抜けたい。いきなり跳び膝蹴りを喰らわす将棋は健在なのだろうか?
甲斐女流五段の精密な読みは健在。
渡部愛女流三段は柔軟さと瞬発力を生かした将棋で白玲戦七番勝負に進出した。
B1ランク……
清水女流七段は連盟の常任理事を務めており、それが響いたのか、昨年度は7勝13敗と不振。今年度は14勝8敗と復活してきたが、涙を呑んで11位(B1クラス)とした。
室谷女流三段は昨年度の女流王将戦で、タイトル奪取目前からの大逆転を喫したのが痛かった。2019年度後半から調子を落としていたが、タイトル獲得契機に一気に浮上するかと思われたが…
昨年度15勝17敗、今年度11勝10敗、白玲戦順位戦もC級となっては、B1クラスも致し方ない。
鈴木女流三段は、充実著しい。昨年度21勝11敗、今年度19勝10敗、清麗戦本戦ベスト4、マイナビベスト8など、Aランク入りは近い。
石本女流二段は、順位戦はA級入りと女流名人リーグ6勝3敗の3位は評価に値する。
塚田女流初段はマイナビ(女王)の挑戦者決定戦進出の他、予選の上位進出がちらほらを評価。
中井女流六段は、昨年度21勝7敗、勝率.750と健在を示したが、今年度は19勝19敗、直近では7連勝後8連敗と乱高下。清麗戦ベスト4、順位戦A級7位は流石である。
面白い存在なのが野原女流初段。独特な戦法で倉敷藤花挑戦者決定戦に勝ち上がる。決定戦も主導権を握ったが、見た目ほどは優勢でなかったようで、勝ち切れなかった。将棋や指し手にムラがあるように感じる。
本田女流三段も“その他大勢”とは区別しておきたい(他にも、特筆しなければならない女流棋士がいそうです。気づき次第、追記します)
【追記】
山口女流二段は、第4期(今年度)清麗戦で清水女流七段、中村真女流三段を破っての四回戦進出。女流王座戦、倉敷藤花戦でも準決勝に進出しており、今年度17勝8敗と勝ち星を重ねている。
実は、独断と偏見でランク分けしたのは、「その2」の為の下準備である…