英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

Wリーグ2021-22 レギュラーシーズンの順位決定は大疑問!

2022-04-10 11:55:50 | スポーツ
Wリーグ2021-22のプレーオフ・セミファイナルが昨日(4月9日)に行われた。
Wリーグファンと言いつつ、今シーズンは皇后杯とレギュラーシーズンのENEOS×トヨタ自動車戦を観ただけで、レギュラーシーズンについてはほとんど状況を把握していなかった。
「ENEOSが対トヨタ自動車戦の2戦とも大敗を喫し、その他も星をいくつか星を落としていた」「昨年の覇者のトヨタ自動車は順調に勝ち星を積み重ねていた」ぐらいだったが、中継のプレーオフトーナメント表では1位ENEOS、2位トヨタ自動車となっていたので、さすがENEOSと思ったが、よく見ると、1位ENEOS・19勝5敗、2位トヨタ自動車・20勝2敗………どういう事?!


真相は…………
①13チームによる2回戦総当たり方式(各チーム24試合)
②新型コロナウイルス感染症の影響により、「富士通vsデンソー」(2試合)、「三菱電機vs山梨QB」(2試合)、「東京羽田vsアイシン」(2試合)、「富士通vsトヨタ自動車」(2試合)戦が中止、不成立試合となった
③「トヨタ自動車vsアイシン」(2試合)は没収試合とのこと(トヨタ自動車20-0アイシンという形で試合が終了したものとされた)

【②の中止と③の没収試合の扱いの違いについての、リーグの説明
 アイシン ウィングスは、先日3月 14 日付のリリースの通り、新型コロナウイルス陽性者が合計 8 名発生、また追加にて選手2名の陽性が確認されております。第 17 週を迎えるにあたり、アイシン ウィングスは上記陽性者 10 名以外の選手8名にて試合に向けて準備を進めておりましたが、選手のコンディション不良等により、チームとして試合実施が困難であると判断し、リーグに出場辞退の申し入れがありました。
 この場合の対応として、W リーグは「JBA2021 バスケットボール競技規則・チームの順位決定方法」に準じ、「没収試合」とし、不戦敗による負けチーム(没収試合になる原因を作ったチーム)が 0 点、不戦勝による勝ちチームが 20 点という形で、試合が終了したものといたします。勝ち点については負けチームは 0 点、勝ちチームは 2 点(2 試合が対象のためトヨタ自動車は合計勝ち点 4)となり
ます。
 本年の W リーグコロナ対策ガイドラインに準じれば、コロナ事情により選手 8 名が揃わない場合は、試合不成立として両チーム勝ち点0 とするルールとしておりますが、本件についてはコロナ事情ではないチームコンディション不良等によるものであり、試合不成立(両チーム勝ち点 0)ではなく、出場辞退に伴う不戦敗として対応した次第です。


リーグの勝敗成績は(上位のみ) 詳細はここ
 トヨタ自動車………20勝2敗
 ENEOS ……………19勝5敗
 デンソー……………18勝4敗
 富士通………………17勝3敗
 トヨタ紡績…………16勝8敗
 三菱電機……………14勝8敗
 シャンソン化粧品…13勝11敗
 日立ハイテク………10勝14敗
であったが、<順位決定方法>
(1)順位は勝ち点により決定する(勝ち:2/負け:1/不成立:0)。
(2)2チーム以上が同じ勝ち点の場合は、下記の順序で順位を決定する。
1.当該チーム間での対戦試合の勝ち点 2.当該チーム間での対戦試合の総得失点差 3.リーグ戦での全試合の総得失点差 4.リーグ戦での全試合の総得点の大きいチーム
により
以下のような順位となった
1位 ENEOS ……………19勝5敗 43点
2位 トヨタ自動車………20勝2敗 42点
3位 デンソー……………18勝4敗 40点
4位 トヨタ紡績…………16勝8敗 40点
5位 富士通………………17勝3敗 37点
6位 シャンソン化粧品…13勝11敗 37点
7位 三菱電機……………14勝8敗 36点
8位 日立ハイテク………10勝14敗 34点


 《20勝2敗のトヨタ自動車が2位で19勝5敗のENEOSが1位》
 《17勝3敗の富士通が16勝8敗のトヨタ紡績(4位)より下位の5位》
 《14勝8敗の三菱電機が13勝11敗シャンソン化粧品(6位)より下位の7位》
と訳の分からない順位になっている!
 明らかにトヨタ自動車はENEOSより好成績、さらに、富士通の17勝3敗も実質的に2位に相当する成績なのに!(ENEOS、デンソー、富士通は勝数負数の差が14で同じ)
 三菱電機とシャンソンの順位逆転もおかしい


★原因は明らか。意味不明な敗戦に勝ち点1を与えたことが、不合理極まる順位を生んだのである。
 試合が成立したのは、チームの徹底した感染対策の結果によるという解釈もでき、その功労として負けても勝ち点1としたのかもしれないが、上記の「富士通vsデンソー」などの4カードの試合不成立が実際どういう状況によるもの(両チームに感染者がでたのか、1チームだけなのか)は分からないが、もし、片方のチームの感染者発生によるモノだったら、もう1チームは少なくとも勝ち点1は損してしまうことになる。

 新型コロナ感染症の配慮は抜きにして、単純に勝利者チームのみ勝ち点2とすべきだと考える。


★「トヨタ自動車vsアイシン」の没収試合の措置も疑問!
 中止(試合不成立)と違い、トヨタには2試合分の2勝(4点)が加えられ、アイシンも2敗(2点)が加算された。
 ”没収試合”という厳しく感じる表現だが、実際は、かなり甘い裁定だ。中止となったチームより没収されたはずのチームの方が勝ち点の扱いが良いのである。
 もし、アイシンの成績がもう少し良くて、この没収試合の2点により8位の日立ハイテクより上位となったら、揉めそうな気がする。

☆さらに、大きな問題点が……
プレーオフは1位と2位は大シードの準決勝からの登場。3位と4位は準々決勝からの登場(セミクォーターファイナルの「5位vs8位」「6位vs7位」の勝者と対戦)となり、レギュラーシーズンの順位による有利さが大きく異なるのである。それ故、レギュラーシーズンの順位決定はより公平なものであるべきだ。

コメント (10)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 科捜研の女 最終回2時間スペ... | トップ | Wリーグ2021-22 プレーオ... »
最新の画像もっと見る

10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
李HCについて ()
2022-04-13 13:45:31
エスカルゴさん、こんにちは。

>李HCは、放送によれば、コロナ感染者の濃厚接触者となってしまい、チームに帯同できなくなったとのこと

 やはり、そうでしたか。
 李HCは私も覚えています。韓国のナショナルチームでも再拝していた姿を覚えています。
 富士通HC時代もよく覚えていて、仰るように限られた戦力を巧く使って、JX(違う名称かも)相手に健闘していました。
 今回のデンソーを破ったのも氏の手腕によるところが大きかったと推測します。
 このコメントについてのレスは不要です。では、また、今度。
返信する
Unknown (エスカルゴ)
2022-04-12 22:21:45
長々とコメントにお付き合いいただいて、感謝です。すみませんが、もう少しだけ。

李HCは、放送によれば、コロナ感染者の濃厚接触者となってしまい、チームに帯同できなくなったとのことでした。残念でなりません。

李HCは元シャンソンの選手で、韓国でも指導者として実績を上げられ、確か韓国代表のHC経験もあつたと思います。シャンソンでも以前HCを務め、確か2度リーグ優勝していると思います。その前には弱かった富士通を率いて、全日本総合で初のベスト4入りさせ、その年のコーチオブ・ザ・イヤーに輝きました。シャンソンでも一度コーチオブ・ザ・イヤーになっています。戦力が下でも、強いチームに勝てるチームを作れる、本当の名将だと思っています。プレーオフでも、まだ試合は見ていませんが、デンソーを破ったのは素晴らしいの一言です。またまた長くなり、失礼しました。

英さんの仰ることは、十分わかります。セミファイナルについては、私も見ただけでお腹一杯ですので、記事は結構ですよ笑。
返信する
途中におかしな文章が… ()
2022-04-12 21:01:15
訂正しなくとも、読み取っていただけるとは思いますが、
「勝率方式が一番、私も成績を順位に反映できると思います」→「私も、勝率方式が成績を順位に最も反映できると思います」でした。
返信する
同意ですが、言い訳を少し ()
2022-04-12 20:47:59
エスカルゴさん、こんばんは。
お返事(回答)、ありがとうございました。

 没収試合と試合不成立の誤記でしたか、もしかしたらと思ったのですが…

>勝率については、この方が今季のチーム力を正確に反映していると思えました。トヨタ自動車、富士通、デンソー、ENEOS、トヨタ紡織、三菱電機、シャンソン、というのが、今季レギュラーシーズンのチーム力を見た場合、順位として妥当なものかなと

 私は。レギュラーシーズンをほとんど見ておらず、全日本の準決勝、決勝ぐらいなので、チーム力はそうなのでしょう(準決勝は放送されましたよね…それさえも定かでないので、異議は唱えられません)
 少しだけENEOSを擁護させていただくと、全日本のチーム状況で優勝したのはさすがだと思いました。トヨタ自動車のヘッドコーチによると、審判の笛に激しく偏りがあったようですが。

 勝率方式が一番、私も成績を順位に反映できると思います。

>11勝5敗のチームが、5勝0敗のチームより上に来てしまいます

 いい例えですね。
 少しだけ抵抗(反論じゃないです)させていただくと、6勝2敗と9勝3敗が同順位、さらに、6勝2敗と11勝4敗では6勝2敗が上位となり、若干、《ん?》と感じます。

 シャンソンの李玉慈HCはどうされたのでしょう?準決勝にシャンソンが勝ち進んでいるのを知って、エスカルゴさん、喜んでいるだろうなと思いました。
 中継を見て、監督代行(アシスタントコーチ?)が終始、鼻マスクだったのが気になりました。
 セミファイナルについては、記事を書こうと思いましたが、この記事で疲れてしまいました。

 メモ書き程度、走り書き程度の記事をアップするつもりです(期待しないでください)
 話が離れますが、代表チームの監督を引き継いだ恩塚氏の手腕を評価しています。若手中心のチームでしたが、選手起用や作戦は非常に納得できるものでした。
返信する
Unknown (エスカルゴ)
2022-04-12 19:00:28
またまたわかりにくい部分があり、申し訳ありません。第2試合というのは、シャンソン対トヨタ自動車戦のことです。早々のコメント返信、ありがとうございました。
返信する
Unknown (エスカルゴ)
2022-04-12 18:53:47
最初のコメントは、想定外の事情がありまして、吟味や見直しをする時間がないまま、急いでアップせざるを得なかったため、没収試合のところが間違ってしまっていました。英さんを困惑させてしまい、申し訳なかったです。正しくは、試合不成立とすべき、でした。

勝率については、この方が今季のチーム力を正確に反映していると思えました。トヨタ自動車、富士通、デンソー、ENEOS、トヨタ紡織、三菱電機、シャンソン、というのが、今季レギュラーシーズンのチーム力を見た場合、順位として妥当なものかなと。英さんのご意見もわかりますが、勝差ですと、極端な例ですが、11勝5敗のチームが、5勝0敗のチームより上に来てしまいます。もっと詳しく書きたいのですが、時間も限られていますので、ここまでとします。

BS放送の酷さについて、わかっていただけて嬉しいです。私は第一戦の最初から放送を生で見てしまったので、第二試合は見たかったにもかかわらず、少し録画で見ただけで興味が失せてしまい、そのままになってしまっています。今季、私はシャンソンがENEOSと三菱電機に勝った試合を現地観戦していて、李玉慈HCのマジックに期待していたのに、肝心の李HCもベンチ入りしないとあっては、本当に泣きっ面に蜂の気分でした。でもここまで頑張ってくれた今季のシャンソンは素晴らしかったと思います。私情ですみません。
返信する
あっ、それと… ()
2022-04-12 18:08:11
 あっ、それと、あの第1試合の中継放送は酷かったですね。
 再生した時、「ゲーム終了した第1試合を振り返ります」と詳細なハイライト映像を使った解説が始まりました。
 《タイマー録画の設定を間違えて、第1試合が録れなかった??》と思って、そのまま観ていて、第2試合が終わったら、「この後、第1試合を録画でお送りします」
 ………思わず「あのねぇ!」と言ってしまいました。

 放送の関係で第1試合の中継が困難で、苦肉の録画放送だったとは思いますが、それなら、最初に「第1試合の模様は、この試合の終了後放送します」と知らせてくれればいいのに。(もちろん、第2試合中の放送でも、第1試合の結果は触れずに)

 第2戦も同様な中継形態だったのですが、学習して、録画再生で第1試合から観ました。
返信する
ありがとうございます ()
2022-04-12 14:48:17
エスカルゴさん、こんにちは。
過分なお褒めの言葉、ありがとうございます。
私は素直なので?コメントを読んで気分よくさせていただいています。

>アイシンはコロナ感染も試合中止の原因の一つとなっている以上、コロナ感染による没収試合の扱いで良かったのではないか、

 この部分ですが、「“コロナ感染による没収試合”扱いで良かった」なのか、「コロナ感染による“没収試合”扱いでよかった」なのか、読解できませんでしたが、とにかく、もう一度、書かせていただきます。(もともと、私の文章が分かりにくかったです)

 私の結論から先に申しますと、コロナ感染が主因なので、他の試合同様、「試合不成立」でよかったと思います。
 他の試合の状況と違うのは、陽性反応が出なかった選手でチームを組んで試合できる状況だったが、その選手たちのコンデション不良で試合を行えなかった。それは、コロナ感染でなく、試合出場予定者のコンデション不良と裁定した。
 でも、(コロナ感染者でない)出場予定者コンデション不良が試合不可能の原因だとしても、コロナ感染者による選手不足がなければ、試合は行えたはずなので、エスカルゴさんも仰るように「コロナ感染によるもの」と判断するのが妥当だと思います(分かりにくい文章で、申し訳ありません)
 とにかく、コロナ感染が関わっているので、「没収試合」ではなく、他の試合同様「試合不成立」とすべきだったと考えます。

 で、本文でも少し述べましたが、没収試合とした方が勝ち点(負け点)が得られるので、8位以内の可能性があったアイシンは没収試合になるような「コンデション不良による没収試合」を選んだのではないかと、勘ぐっています。

 あと、順位決定方式ですが、「勝率」か「ゲーム差方式(勝ち数と負け数の差)」かのどちらかにすべきだと思います。
 どちらが良いか微妙なので、今回、スルーしました(笑)
 今期の場合、ENEOS (19勝5敗)、デンソー18勝4敗、富士通(17勝3敗)は勝率だと富士通、デンソー、ENEOS の順となり、ゲーム差方式だと3チーム同順位です。仮に、第2優先要素を勝率とすると、結局、「勝率方式」と同じ順位になり、両方式でほとんど同じ順位になるような気がします。
 私が、「ゲーム差方式」を考えた理由ですが、今回のように、3チームがゲーム差なしで、勝率により勝率が高い、つまり、成立試合の少ないチームが上位になります。
 主観ですが、私は多くの勝利を挙げたチームを評価したいです。
 なので、第2要素は「勝利数」としたいです。

 エスカルゴさんの追加コメント、お気持ち、大変うれしいです。ありがとう。
返信する
Unknown (エスカルゴ)
2022-04-12 11:38:28
一言言い忘れました。英さんのスポーツジャーナリストばりの精緻な資料作成力には、今回も感服したところです。

また、この記事にいいねや応援を押したいのですが、私のPCやスマホからは出来ないことがほとんどで、それは他の記事でも同じです。もしこの後で出来る機会があれば押したいと思いますが、普段からそれができなくて非常に残念に思っているということをお伝えしておきます。
返信する
Unknown (エスカルゴ)
2022-04-12 11:10:36
英さん、こんにちは。

この記事の主旨には全く同感です。今季私は秋に現地観戦やネット観戦するなど、Wリーグの試合はここ数年では一番見ていましたが、その時々のWリーグHPを見ても、順位の出し方には疑問を感じていました。

英さんの論理は明快で、その通り!と言いたくなる文章ばかりでした。大会運営として公平さを欠いており、選手もファンもおかしいと感じていたのではないかと思います。

あえて付け加えるとすれば、アイシンはコロナ感染も試合中止の原因の一つとなっている以上、コロナ感染による没収試合の扱いで良かったのではないか、ということと、順位は勝率で決めた方が納得感があるのではないか、ということでした。たぶん英さんもお考えになつていたかも知れませんが。

セミファイナルは、シャンソンが進出して興味深いものとなりましたが、BSの中継のやり方で、興味が半減してしまったのは残念でした。
返信する

コメントを投稿

スポーツ」カテゴリの最新記事