英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

2018女子バレーボール世界選手権 日本×ブラジル

2018-10-11 18:24:16 | スポーツ
勝てた試合だった。
完全に采配ミスだった。


 スターティングメンバーは、古賀、黒後、新鍋、荒木、奥村、田代、(リベロ・小幡、井上)。
 昨日活躍した、長岡と石井はベンチスタート。コンディションやブラジルとの相性もあるのかもしれないが、このところ今一つ打ち切れていない黒後がスタメンというのは疑問。
 第1セット序盤は一進一退だったが、中盤以降、日本の連係にスムーズさを欠き、攻撃にキレがなく、徐々に点差をつけられていった。
 結局、14-16で石井を出して黒後を下げた。この後、やや立ち直ったが、第3次ラウンド進出に燃えるブラジルがブラジル22-17日本とリードを広げる。特にガライの気迫が凄かった。
 ラリーを何とか制して(決めたのは石井)、日本18-22ブラジル。ここで荒木が奇跡を起こす。(昨日の勝負所でも、他のメンバーがレシーブし損ねたボールが荒木の足に当たって、結果的に相手コートに返るというミラクルを起こしていた)
 荒木のサーブでややレシーブを乱し、ラリーに持ち込み、石井が決めるというパターンで19-22、20-22。特に、20点目は奇跡的レシーブが連続し、アウト判定の石井のスパイクがチャレンジでラインに掛かっていることが判明し、ジャッジが覆った。
 さらに、荒木がサービスエース(エンドラインで急激に落ちてイン)。その次のサーブは、ネットインのサービスエースで22-22。同点。
 そしてさらに、ブラジルのバックアタックがラインを踏んでしまうというミスを犯し、23-22と一気に逆転。こうなると、第3次ラウンド進出に1セットも落とせない状況のブラジルに大きなプレッシャーが圧し掛かり、25-23で日本が逆転で第1セットを奪取。日本の第3次ラウンド進出が決定した。25点目は新鍋の珍しい?ブロック(このセット2本目)だった。

 第2セットのスターティングメンバーは黒後に代えて石井、荒木に代えて岩坂。
 セット中盤辺りから、第3次ラウンド進出がなくなったブラジルにプレーの細かさがなくなり、25-16で日本が連取。ブラジルのバレーはやや崩壊気味。

 第3セットは、古賀、石井、長岡、岩坂、奥村、田代でスタート。長岡が加わり、昨日の好調メンバーとほぼ同じ(荒木に代わって岩坂)。
 このセットは、気を取り直したブラジルが7-2と走るが、乗っている日本が盛り返すとミスを連発し、ブラジル8-10日本と一気に逆転。
 ここでブラジルはタイーザを投入し、立ち直りを見せ、一進一退で進むが、スーパーレシーブを連発する日本に対して、ブラジルはミスが多く、日本24-21ブラジルと勝利目前(ストレート勝ちだと1位通過)。
 24点目は長岡がバックアタックを叩き込み、勝利ムードは最高潮になっていた。
 ここで、大疑問のベンチ采配。田代に代え富永を起用。古賀に代わってレシーブ固めに入っていた内瀬戸が前衛に上がり、前衛は内瀬戸、富永、奥村。サーブが石井、残りの後衛は長岡と井上(リベロ)。
 セッターを替える必要はなく、前衛はラリーになった場合、攻撃力が低い。ラリーの場合、オープントスが上がることが多いが、内瀬戸では、敵ブロックのマークが厳しいオープントスを打ち切れない。代わった直後の富永と奥村のクイックも期待できない。
 石井のサーブにブラジルは乱され、チャンスボールが日本に返ってくる。ここで、奥村のクイック。しかし、ブロックに返され、アンダートスを内瀬戸がスパイク。しかし、相手のブロックにタッチされ、ブラジルの強打を食らい、失点。24-22。
 慌てて田代を戻すが、内瀬戸はそのまま。トスは内瀬戸に上がるが、そのトスがネットに近く、内瀬戸はフェイント。これを、ブロックされ日本のコート奥にイン!……24-23
 堪らずタイムアウト。タイムアウト明けに古賀をコートに戻す。………このパターンて、ドイツ(←間違えました)オランダ戦でもあったよね!
 結局、息を吹き返したブラジルが28-26でこのセットを奪取。
 

 第4セットも日本が取りそうな流れもあったが、25-21でブラジル。
 第5セットも勝機はあったが、最後は力尽きたという感じで11-15で失う。……逆転負け。



 内瀬戸はレシーブは上手いが、今大会ではサーブレシーブは上手く行えていない。1次ラウンド中盤から、レシーブを期待され古賀に下がった古賀に代わって起用されることが多くなったが、Aパスどころか、Bパスさえままならないことが多かった。(時折、スーパーレシーブを見せるが)
 それだけでなく、前衛に上がったのに出し続け、セットを失ったというのは、采配の大ミスである。 

 さらに、第3セットを失った後も、岩坂を出し続けたのも疑問。現状では荒木の方が上である。ムード的にも荒木なら、流れを押し留められたはず。

 第4セット終盤の二枚換えも意味不明。田代に代え富永、長岡に代え黒後。黒後はライトポジションになる。苦し紛れの交代としか思えない。

あと、ずっと気になっているのが、田代のトス。
距離のあるオープントスが短いか、低くなることが多く、バックトスも不正確。センター攻撃も少なすぎる。


 それにしても、ブラジルのタンダラのバックアタックは凄まじい威力だ


 長岡と石井には疲労が見られた。それだけに、ストレートで勝ちたかった。第3~第5セットは無駄というか、害になってしまった。

 オランダ×セルビア戦はオランダが勝ち、オランダが8勝1敗で1位。7勝2敗で日本、セルビア、ブラジルが並んだが、勝ち点は日本22、セルビア21、ブラジル20で、2位日本、3位セルビア、4位ブラジル(敗退)となった。

 F組は、第2試合でイタリアがアメリカに勝ち、9勝0敗で1位。アメリカは7勝2敗。
 最終ゲームは中国(7勝1敗)×ロシア(6勝2敗)。ロシアが勝てばアメリカを勝ち点で上回ったが(中国は負けても3次ラウンド進出が決まっていた)、中国が勝ち、ロシアの敗退が決まった。
 1位イタリア9勝0敗、2位中国8勝1敗、3位アメリカ7勝2敗、4位ロシア6勝3敗。

コメント (5)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2018女子バレーボール世界選... | トップ | 2018女子バレーボール世界選... »
最新の画像もっと見る

5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんは (zoran)
2018-10-12 20:28:43
英さん,ブログ10周年おめでとうございます。
これからも,おもしろい(興味深い)記事を書いてください。楽しみにしています。

さて,「えーーーーっ!負けたの?嘘でしょ?」って感じです。
私は途中まで見ていましたが,日本がストレート勝ちと確信し,途中からドラマにチャンネルを変えました。そして,さっきこの記事を読むまで日本が勝利したと信じていました。たまたま敗戦のニュースを目にしなかったので。あの試合を(3-0で)勝てなかった監督,コーチ陣は猛省すべきです。自分たちの采配ミスを選手たちに詫びるべきです。

話は変わりますが,いよいよ竜王戦が始まり,羽生竜王が第1戦を勝利しました。嬉しいです。頑張れ羽生さん。
返信する
勝てた試合 (エスカルゴ)
2018-10-13 00:11:56
英さん、こんばんは。

ストレートで勝てた試合を、中田監督の采配ミスでわざわざフルセットまでやり、負けてしまった試合でしたね。全くおっしゃる通りです。采配ミスはオランダ戦でもありました。監督の采配が良ければ、日本は全勝でした。英さんの記事では、内瀬戸の前衛でのドシャットで交代はドイツ戦と書いてありましたが、オランダ戦だったと思います。それで第3セットを取れずに負けてしまいましたから。

中田監督は、セルビア戦を見てもわかりますが、なかなか良いチームを作り、采配も良いこともあるのですが、なぜこんな下手な采配をするのか、全く疑問ですね。勝負にこだわっているように言っていますが、実は勝負に徹しきれていないように思います。選手を駒のように使うことができない人なのかもしれません。今後は期待もありますが、かなりの不安もありますね。
返信する
勝てて良かったです(竜王戦) ()
2018-10-13 11:27:08
zoranさん、こんにちは。

>これからも,おもしろい(興味深い)記事を書いてください。楽しみにしています。

 ありがとうございます。以前のペースでの更新はなかなか難しいですが、溜めると精神衛生上よくないので、たぶん頑張ります(笑)
 現在、『相棒』のレビューをどうしようか悩んでいます。毎週をほぼ半年はきついです。どうしても濃密の記事になってしまいますし…

 女子バレーの采配は不満が多いです。ブラジルのバレーは崩壊しかけていて、あの展開で勝ち切れないのは酷いです。(ベンチワークの疑問は他の試合でも多いです)

>羽生竜王が第1戦を勝利しました。

 よかったです。
 非常に難解な将棋で、将棋ソフトの評価値も揺れていたようです(私はなるべく見ないようにしていますが)。
 6四に馬を作って手厚くなり、2六の桂の犠打で龍を自陣から遠ざけ、3八の銀を外したというのに、△3九飛と打たれてみると先手陣は危うくなってしまうとは。  手駒を投入して受けなければならなくなり、逆転ムードでした。
 一分将棋でよく踏み止まれたと思います。
 
返信する
オランダ戦でした ()
2018-10-13 11:44:18
エスカルゴさん、こんにちは。

>ストレートで勝てた試合を、中田監督の采配ミスでわざわざフルセットまでやり、負けてしまった試合でしたね。

 本当にそうです。あの流れをわざわざ手放す選手起用でした。
 内瀬戸の起用は、オランダ戦と全く同じ失敗でした(本文記事、ドイツと記しましたが間違えていました。でも、ドイツ戦も第4セットは取れた試合でした)
 オランダ戦は第1、第3セット(だったと思います)は取れていたはずで、3-0で勝てた試合でした。

 中田監督のチーム作りや方針は正しいことも多いのですが、内瀬戸の使い方は疑問です。拾ってラリーをものにする展開が多いのに、内瀬戸がエースポジションだと結局ラリーをものにできません(オープントスを決めきれない)。
 レシーブはうまいのですが、サーブレシーブは実況が言う程うまくなく、レシーブミスが多いです。

>>勝負にこだわっているように言っていますが、実は勝負に徹しきれていないように思います。

 厳しいように見えますが、実は情に厚いように感じます。
 田代はよく頑張っていると思いますが、トスの不正確さとセンターを使わないのは不満が大きいです。ブラジル戦のセンターを使わなかったのは、岩坂とのコンビが習熟していないのかもしれませんが。

 素人考えですが、長丁場の世界選手権やワールドカップは、セットごとあるいは試合ごとにエースを使い分け、消耗を避ける必要があるように思います。戦術的のも、相手の的を絞らせない利点もあります(セッターが大変ですが、セッターも交代で起用する)
返信する
更に間違えていました ()
2018-10-14 00:25:35
エスカルゴさん、こんばんは。

コメントレスで間違えていた箇所がありました。

>でも、ドイツ戦も第4セットは取れた試合でした

 ここもドイツではなく、ドミニカ共和国でした。

第3次ラウンドはイタリア、セルビアと同組になりました。第2次ラウンドのようなセルビアなら十分チャンスがあります。もちろん、セルビアがギアを上げてくるかもしれませんが、それでも、中国よりは勝てる気がします。
返信する

コメントを投稿

スポーツ」カテゴリの最新記事