英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

【アニメ所感】俺は全てを【パリイ】する 〜逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい〜(2024年7月~2024年9月)

2024-10-09 10:59:38 | アニメ
【『BS11』アニメ紹介】より
世界をめぐり、怪物と戦い、人々を守る。
そんな冒険者に憧れる少年・ノールに下されたのは、
「全てにおいて、一切の才能がない」
という残酷な判定だった。

でも才能がないなら、誰よりも努力すればいい!
身につけた最低スキル――攻撃を弾く【パリイ】を
十数年もの間ひたすら磨き続け、
ついには千の剣を弾けるように成長する。

しかし、どれほど極めても最低スキルだけでは冒険者にはなれず、
ノールはいつの間にか世界最強クラスの力を手にしながらも
それを自覚することもなく、街の雑用をこなす日々をおくっていた。

そんなある日、
魔物に襲われている王女・リーンを偶然助けたことで、
ノールの運命の歯車は思わぬ方向へと回り出す……!

――これは、謙虚な無自覚最強男が、
磨きぬいた最底辺スキル【パリイ】で、強者を薙ぎ倒していく物語。



 主人公・ノールは、冒険者に憧れ、剣士を始め戦士狩人盗賊魔術師僧侶の養成所で訓練を受けるが、“初歩の初歩”のスキルしか身につかないまま退所することになったが、それでもあきらめず、鍛錬に鍛錬を重ねた。
 養成所で習得した初歩スキルは「パリイ」(剣士スキル)、「身体強化」(戦士スキル)、「投石」(狩人スキル)「しのびあし」(盗賊スキル)、「プチファイア」(魔術師スキル)「ローヒール」(僧侶スキル)。
 「パリイ」はこのアニメで初めて聞いた言葉だった。“parry”は「〔攻撃・要求・質問などを〕かわす、そらす、受け流す」という意味。ゲームなどでは、防御技として使われる。本来の意味の通りに「受け流す」「そらす」「かわす」技だが、「相手の攻撃をはじき返す」という効力があるゲームもあるらしい。
 ノールの場合、スキルが高度で強力なレベルには進化しなかったが、ポテンシャル自体は高く、たゆまぬ鍛錬を重ねた為、初歩技のまま弩級の効力を持つまでとなった。
 「パリイ」の場合、どんな強力な攻撃をも撥ね返す。場合によっては、撥ね返した攻撃によっては敵を撃退。通常、パリイで防御しても剣が絶えられなかったが、クレイス王から聖剣?(無茶苦茶頑丈)を譲り受けたことで、無敵となった。
 「しのびあし」もノールが使うと、超高速移動の足運びとなった。その他の技も、弩級クラス。

 ところで、「盗賊養成所」……って?  魔術師養成所とかは分かるが、国が盗賊を養成していいの?
 訓練内容は、忍者やスパイ養成所っぽいようだ。ゲーム一般では「シーフ」という職業?があるので、一概に否定はできないが……


(それはともかく)
 《6つの厳しい養成所の訓練を成し遂げた少年がいた》という伝説が囁かれはしたが、本人も世間(冒険者ギルド)では自覚も認知もされず、「冒険者見習い」扱いで、工事現場などの雑用に励んでいた。
 しかし、そんなある日、魔物に襲われている王女・リーンを偶然助けたことで、物語が動き出していく……

 で、この男……
・自分の強さに自覚がない
・世間に疎い
・やたら謙虚で、他人にやさしく、他者のスキルへの評価は高い
・身分の高い者にも、物おじせず、なぜか、タメ口


……この“謙虚な無自覚最強男”が勘違いしながら活躍していくストーリーが面白かった!
①牛に苦戦する俺は、まだまだだなあ
 ミノタウルス→牛、ゴブリンエンペラー→ただのゴブリン、黒死竜→カエル と思い、《こんな牛相手に、俺はこんなに苦戦するのか?他の冒険者たちは、すごいなあ》

②王女、国王なのに…… 
 ミノタウルスから助けらた王女・リーンに「お礼をしたい」と招かれたが……《お城のような家だ。お金持ちなんだなあ》と。←城だよっ!
 父親(国王)が礼にいろいろ打診するが、「欲しいものはない」と固辞(“要らない”と言っているのに、いろいろ押し付けてくる人だなあ》と迷惑がる
 固辞するノールに……「ならば、使い古しだが、これならどうだ」と差し出したのが、伝説級の名剣(漆黒の頑強な大剣)。
 ……《溝掃除にちょうどいい大きさだ、ありがたい!》とようやく落着。
 実際に、溝掃除に使用し《うん、やはり溝の幅にぴったりだ!》

③対ギルバート戦、「もっと本気をだしてくれ」 
 強さを持て余し気味だったギルバートは、ノールに勝負を挑む。
 最初は、ノールを甘く見ていたが、自分の攻撃が通じない。
 本気になるギルバートだが、やはり攻撃が利かない。
 ノールはギルバートの攻撃に感心するが、それでも自分が防御できていることを、《きっと、自分を気遣って手加減してくれているんだ》と思い「もっと本気を出してくれてもいいんだぞ」と。

④黒死竜を王都に連れて行き、暴れさせようとした相手に……
 黒死竜は恐ろしい毒をまき散らす厄介な相手だったが、ノールは都合よく毒耐性を持っていて、撃破。
 ノールは黒死竜をカエルだと勘違いしており、さらに魔族のロロ(虐待され、魔物を操る能力を利用されていた)が食用ガエルを王都に調達しようとしていたのを台無しにしたと勘違い、心底、謝罪する
 さらに、ロロの「自分は魔族だ」と言葉を“マー族”という種族(部族)と勘違い、納得する。

⑤厄災の魔竜を屈伏させたが……
 強大で強烈な魔竜のブレスをパリイで弾き続ける。
 はじき返され続けて……《この男は、我よりはるかに強い。自分は弱かったのだ》と勘違いし、服従のポーズを取る。
 しかし、ノールはこれを“マー族”のロロの力と勘違い

➅魔導皇国のデリダスの皇帝に対して……
 デリダス皇帝率いる魔導皇国軍の強大な魔導砲台(名称は適当です)の砲撃をもパリイで撥ね返し、撃退。
 その勢いで魔竜に乗って魔導皇国に攻め入るパリイやクレイス王国軍(当然、魔竜を操っているのはロロだと勘違い)だったが、魔導皇国内では「劣勢を臣下のせいだ」と責める皇帝に、臣下達も切れて、クーデター状態。
 そこへ誤って単身で突入したノールがその場に落下。
 クーデターの攻撃から皇帝を助けようとして突き飛ばしたが、これが超強力。おそらく皇帝は魔導防具を身につけていた為、致命傷にならずに済んだと思うが、このパターンを数回繰り返す。
 「何があったか知らないが、老人を皆でいたぶるのはよせ!」(正確な表現は失念)と皆を諫めるが、《いや、いたぶったのはアンタだろう》と心中で突っ込まれていた。


 と言う訳で、めでたしめでたし。

 ストーリーの終盤、厄災の魔竜や強力魔導砲台の攻撃を跳ね返し続ける辺りは、《それはないだろう》というくらい、パリイ無双状態!だったが、まあ、《この際、このノリで良いだろう》という爽快さだった。

個人的嗜好得点……830点(1000点満点)
 とにかく、謙虚男の勘違いぶりが面白かった。
 師匠・ノールの勘違いを後押しする弟子?リーンも良かった。
コメント
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