英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

将棋雑感

2010-01-24 23:20:40 | 将棋
 お久しぶりです。
 高田予報官の好きな冬将軍の活躍のおかげで、思わぬ筋力トレーニングをすることになってしまい、体力を消耗してしまいました。別段、体調を崩したわけでなく、単に消耗しただけです。
 いろいろ書きたいことが溜まってしまいました。とりあえず、録画しておいた昨日の『囲碁・将棋ジャーナル』を観ながら、思い浮かんだことを、ダラダラと…。


 今週の解説は先崎八段。分かりやすい解説なのですが、「ここはこう指せないと苦しい」という先入観にとらわれがちで、解説するための事前研究も荒いので、画面に氏の姿を見た時はがっかりしました。

★棋聖戦
 最終予選リーグがなくなり、二次予選後はトーナメント(16人)に変更。
 確かに、最終予選リーグは、何だかまだるっこしかったのですが、ベスト16のトーナメントは特徴がなくなった気がします。
 トーナメント進出者の顔ぶれを見ると、森内九段(鈴木八段に敗れる)、丸山九段(佐藤天五段に敗れる)、三浦八段(藤井九段に敗れる)の名前がありません。そのせいか、若干寂しいトーナメント票のように感じます。
 二次予選の組み合わせを見ると、山によって偏りがある気がしました。

 決勝トーナメントの一回戦は
    阿部八段×稲葉四段  鈴木八段×佐藤康九段
    渡辺竜王×小林裕六段 久保棋王×遠山四段
    谷川九段×佐藤天五段 郷田九段×屋敷九段
    深浦王位×加藤九段  藤井九段×木村八段

 加藤九段は久々の決勝トーナメントのような気がします。

 先崎八段曰「稲葉四段は、棋聖戦とは相性がいいんですよね」
 上田女流「稲葉四段は昨年、挑戦者決定戦まで勝ち進んで…(その実績でシード)」
先崎八段は稲葉四段が予選を勝ち上がってきたと勘違いし、それと昨年の活躍を合わせて判断したと思われる。
 今回はなかったですが、氏はリーグ戦の見方も甘く、数字的には可能性が残っていることを見落とすことが多い。 


★朝日杯オープン戦
 準々決勝まで消化
     ○久保棋王×佐藤康九段●  ○佐藤和五段×深浦王位●
     ○羽生名人×渡辺竜王●   ○谷川九段×森内九段●

 特筆すべきは、やはり佐藤五段。木村八段、深浦王位を連破して、しかも昨年に引き続きのベスト4進出は見事。

 先崎八段「最近はすごい好調ですね」
 確かに、昨年の六月末から18勝4敗。よく知っているなと思ったら、
 先崎八段「僕、先週、やられたんですよ」(王座戦二次予選)

 羽生名人が渡辺竜王に勝ち、対渡辺竜王戦の連敗を6でストップ。嬉しい。

★マイナビ女子オープン
 甲斐二段が石橋四段を破り、挑戦者決定戦に進出。先に上田二段を破った斎田四段との組み合わせとなった。両者の対戦成績は甲斐6勝、斎田4勝。
 矢内女王としては、斎田四段の方が組みしやすい感じがするのですが、どうなんでしょう。実際の対戦成績は、矢内女王から見て、対甲斐戦は6勝4敗、対斎田戦は9勝9敗(2001年度以降)。

★女流王位戦
  紅組
 石橋四段と矢内女王が2連勝で、次の3回戦で両者が対局。「この一番に勝った方が」という感じですが、中井六段も石橋四段に敗れたもののまだ1敗で目があり、侮れない存在です。

  白組
 ここは6人すべてが二段(上田、中村真、早水、船戸、甲斐、岩根)で、混戦が予想されていました。5人が3勝2敗で1人だけ5戦全敗もあり得ると。
 現在、甲斐二段が2連勝、岩根二段が3連勝ですが、まだ予断は許さないと見ています。う~ん、このリーグに四段がいれば、絶好のおやじギャグになったのに。

★NHK杯
 先週の羽生名人×先崎八段は羽生名人の勝ち。

 先崎八段は羽生名人に対してかなりの苦手意識があるような指し手でした。(勝手に転んだという印象)
 両者の対戦成績は羽生名人の13勝1敗。先崎八段が1991年のNHK杯で勝った後は、羽生名人の12連勝。ということは、先崎八段は羽生名人に19年間勝っていないことになります。
 それにしても、同じ関東の同期で14局しか対局していないというのは、少ないです。
 顔が合った棋戦もNHK杯が4局、オールスター勝ち抜き戦が2局、早指し将棋選手権、銀河戦、若獅子戦が各1局とやたら持ち時間が短い汽船が目立ちます。その他は順位戦(A級)が2局、竜王戦が3局、王位戦が1局です。
 確かに、タイトルに挑戦するなどかなり勝ち抜かないと羽生名人と対局できませんが、これだけ少ないということは、先崎八段の活躍度が低いと言わざるを得ないです。
 「でも」という言葉を使うのは叱られそうですが、関西の井上八段でも16局(羽生名人の12勝4敗、羽生名人の9連勝中)です。

 今週のNHK杯戦は、(先手)糸谷五段×鈴木八段戦。
 糸谷流が炸裂しました。鈴木八段は穴熊対策を練ってきたようで、糸谷流を軽視していたようでした。
 感想戦では、あれこれ難しい変化もあったようでしたが、経験値が違いすぎるようで、たとえ有望な変化を指したとしても、結局、糸谷流の術中にはまってしまうような気がしました。
 二枚落ちの手合いだと、実力以上に下手が勝てないのは、下手は経験が少なくて正しい大局観や方向性を見失ってしまうからですが、そういったことを思い出させる一局でした。

 「糸谷流テレビ初登場」というような解説でしたが、何年か前、NHK杯戦で見た記憶があります。確か、糸谷流側は糸谷五段本人ではなくて、振り飛車側は鈴木八段だったように記憶しているのですが。

 準々決勝の相手は森内九段です。昨年のNHK杯戦でも3回戦でも対局し、その時は森内九段が勝っています。糸谷流が見たいのですが、森内九段は飛車を振らないでしょうね。振れば面白いのですが。


 「今週の将棋」は、王将戦第1局の久保棋王対羽生名人でした。
 指し手を2、3度まちがえ、特に、2手跳ばしたまま解説を進めてしまったのは、ひどい。
 指し手の解説も、常識的な大局観や先入観で断じてしまうのには、がっかり。何か所か納得できない箇所がありました。余裕があれば、別記事で取り上げたいです。
 羽生ファンとしては、対羽生戦ボロ負けの先崎八段に簡単に断じられてしまうのは、抵抗があります。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「暖冬ではなく厳冬だよ」…ぼ... | トップ | 『ブラッディ・マンデイ2』 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
辛口・・・ (勝手新四朗)
2010-01-25 23:48:35
辛口のコメントですね~。
先崎元天才も強い(強かった?)のですが
やはり、先入観からか活躍できずに
終わった感はいなめませんね~。
話は変わりますが、支部戦の団体代表に
なったので4月16日から大阪で
将棋を楽しみに(前夜祭のみ?)
してきます^^。
返信する
辛口かもしれませんが ()
2010-01-26 20:46:59
 勝手さん、こんばんは。

 偏見かもしれませんが、先崎八段の解説は(将棋世界誌も含めて)、同じような感想を持ちます。

 おお、支部戦の代表になられたのですか。頑張ってください。前夜祭で、消耗しないようにね。
 大阪の名産は、何だったかな?
返信する

コメントを投稿

将棋」カテゴリの最新記事