英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

第28期竜王戦七番勝負で心配なこと

2015-09-21 15:42:28 | 将棋
前記事で、私の勝手なシナリオを披露したが、今期の七番勝負で心配なことがある。

  ……………………それは、一日目で決着してしまわないかである。

 糸谷竜王は、早見え早指し
 渡辺棋王早見えで、戦略的時間の使い方をする。

 昨期の七番勝負(持時間8時間)において、糸谷竜王の消費時間は、
第1局 7時間28分 (森内竜王7時間59分) 終局時刻 18時19分(ハワイ、現地時間)
第2局 5時間27分 (森内竜王7時間57分) 終局時刻 16時19分
第3局 7時間56分 (森内竜王7時間57分) 終局時刻 18時57分
第4局 6時間02分 (森内竜王7時間59分) 終局時刻 17時10分
第5局 4時間29分 (森内竜王7時間59分) 終局時刻 15時46分

 森内竜王(当時)が消費時間で追い込まれていたことが分かる。
 糸谷挑戦者も、第1局と第3局ではかなり時間を消費している。


 1日目終了時点での消費時間はどうだろうか?
第1局・59手目 4時間26分 (森内3時間30分) 封じ手時刻18時30分(糸谷は封じ手に1時間13分の考慮)
第2局・61手目 3時間03分 (森内4時間32分) 封じ手時刻18時00分
第3局・65手目 3時間42分 (森内3時間49分) 封じ手時刻18時02分
第4局・51手目 3時間12分 (森内4時間22分) 封じ手時刻18時00分
第5局・76手目 2時間49分 (森内4時間35分) 封じ手時刻18時00分

 第2局、第5局は1日目で消費時間にかなり差がついたが、糸谷挑戦者も思ったより考えている数字だ。
 しかし、糸谷竜王は考えたいところではじっくり考えるが、それ以外ではどんどん指すタイプ、森内前竜王も研究通りに指し余分な考慮はしないタイプで、午前中から午後に掛けては局面がずんずん進んでいった記憶がある。
 渡辺棋王も森内前竜王と同タイプ。しかも、戦略的な時間の使い方をするので、相手の考慮時間と差がつくのを嫌うであろう。
 そこへ糸谷竜王が2日制の将棋の空気を読まず、委細かまわず指し手を進めていき、渡辺棋王も戦略的考慮時間消費で追従していったら………1日目にして決着!
     ………ということにはならないだろうか?

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4 コメント

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前例がないだけに (こてくん)
2015-09-21 17:26:55
英さん、お久しぶりです。
こてくんです。


「1日にして決着」


前例がないだけに見たい気もします。

ただ、読みの量がないだけに「内容」が
伴ってくれるかが疑問で・・・・・。

そういう意味では、後世の将棋指しの
鑑賞に耐えられるとは思えません。

「先例を打ち破る」なら、内容も
求められる所。

凡局なら、批判やむなしでしょう。


ちなみに大昔、奈良ホテルでの
竜王戦を見に行った時に、
大盤解説を見に行こうとしたら、

もう渡辺竜王が午後の3時すぎの時点で
勝っていて、その後のNHKさんが、
どうやって時間を潰そうか苦慮
していて、矢内さんが佇んでいた
様子を思い出しました。

正直、「放送事故」レベルでした。(笑)

2日目でもこれですから、
1日目で決まるとなると・・・・。


ではではっ。
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読みの厚みはないですよね ()
2015-09-21 23:18:08
こてくん、こんばんは。

>読みの量がないだけに「内容」が
伴ってくれるかが疑問で・・・・

 早見えのお二人なので、1日分の4時間の考慮時間でも、充分足りていると思いますが、それでも、読みの厚みがなく、コクや深みのない将棋になる危惧はあります。
 もちろん、一方的になる可能性も低くないと思います。

>ちなみに大昔、奈良ホテルでの竜王戦を見に行った時……

 木村八段の挑戦の第2局ですね。仕掛けられて、すぐ必敗に陥ってしまった将棋で、木村八段がBS中継のお詫びの自戦解説をしたように思います。木村八段らしかったですね。
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昭和40年代なかばまで (岡本哲)
2015-09-27 05:47:42
大山全盛時代だと1日目は午後のはじまりまでさしてあとは持ち時間を双方半分ずつ使ったかたちでどうか、と大山がもちかけ相手が従うということがおこなわれていたようです。なかなかつかないスポンサーの手前もあり凡戦で1日めでおわるというのは双方にとって恐怖だったことでしょう。中原が断ったことと、タイトル戦の全時間テレビ中継がおこなわれるようになってからこのようなことはおこなわれなくなりました。2日制の存在意義にかかわることなので、大山がなくなって20年ほどたってから表にでてきました。
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大山名人の配慮 ()
2015-09-27 21:06:08
岡本さん、こんばんは。

 大山名人の持ち時間折半の行為は、横暴とも言えますが、岡本さんがおっしゃるように、大山名人の主催者への配慮の意味も強かったように思います。
 2日制は現代にはそぐわないものとなりつつありますが、封じ手やゆったりした流れは、有意義なものだと考えます。
 持ち時間6時間で、一日目は正午開始というシステムもありなのではないかと思います。
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