究極の選択をテーマとした人間ドラマ。
輿水氏の脚本だが、いつものダラダラ感、スカスカ感は少なく、面白かった。
右京と亀山の再会シーンは、どのようなものになるかが、最初の楽しみであったが、事情が掴めない招待状が届いてあれこれ悩み考える右京や、謎や未知に興味を惹かれてしまう右京の特質を利用し、呼び寄せた亀山の右京に関する熟知ぶり。声を掛けて隠れる亀山の無邪気さ、「亀山ですよ」という声掛けに「分かっていますよ」とムッとしながらも嬉しそうな右京……さすが、輿水氏。
旅客機爆破がブラフ(はったり)だという推理もなるほどと思った。
《爆発物を機内に持ち込む困難さ》《機内にいる共犯者の命のリスク……アイシャが殺されなかった場合は死》《起爆の難しさを考えると、時限爆弾にするのが最善?》《迎賓館に不審人物はいない……アイシャ殺害の確認が難しい》など推理構築して、ブラフである可能性が大きい。
しかし、確証はない。
亀山の選択……命を失うのが妻の美和子だけなら、アイシャの命を優先するが、乗務員や他の乗客の150人の命を天秤にかけると、アイシャを殺害すると決意。(右京も反論できなかった)ただ、かつての亀山だったら、そこまで割りきっただろうか?それに、右京の推理を信じたように思う。苛烈なサルウィンでの日々と右京との空白の時が、亀山を変えたのか?
機内に要る身内を助けたいという思いから、日本の外交の思惑や、マスコミの性質、外国人の犯罪者の国外逃亡などを考慮して、殺害に踏み切ろうという結論を出す被脅迫者たち(もちろん、葛藤はしていた)
そして、最愛の人を守ろうとする気持ちを慮り、さらに、自分の命一つで多くの命が助かるのなら、自ら命を絶ったアイシャ………
被脅迫者が複数人いたのも新鮮だった。
………面白かった。
それと…
内閣情報官と偉くなった社美彌子(仲間由紀恵)が一介の警部の右京に調査を依頼されたことが面白くないと、甲斐峯秋(石坂浩二)を呼びつけ、部下=右京に対しての“監督不行き届き”だと叱る……《美彌子は態度も身体も大きくなったものだ》と呆れたが、峯秋は全く意に介さず「右京とコンビを組んでいた亀山という人物に興味があるから、ぜひ調べてくれ」と悪びれずに頼んでいた。
さらに、右京のメッセンジャーとして訪れた鑓鞍兵衛(柄本明)から「迎賓館にいる関係者の身元を調べてくれ」と依頼され、更にこき使われてしまった……ワハハ。
ただし、
【疑問点など】はある
・脅迫者の正体を探ろうと、結婚式姿?で動き回った右京だが、アイシャと被脅迫者たちだけにするのは、あまりにも危険、迂闊
・アイシャが自ら命を絶つ可能性を右京は考えなかったのか?
・亀山と外務省幹部の厩谷以外の被脅迫者の身元をもっと調べるべきだ
・日本と機内との通信(ライン)は自由にできる。他の被脅迫者が身内と連絡を取ろうとしないのは不自然
・サルウィンとの親善パーティということは分かるので、右京なら亀山が招待主ということは思いつきそうなものである
【ストーリー】番組サイトより
右京と薫の劇的な再会も束の間
内外要人を招いた催しで悲劇が起こる!
南アジアのサルウィンで腐敗政府を倒した、アイシャ(サヘル・ローズ)という反政府運動のリーダーが親善目的で来日する。なぜかパーティーに招待された右京(水谷豊)が、興味本位で会場に向かうと、そこにはサルウィンに渡っていた元相棒・亀山薫(寺脇康文)の姿があった。
パーティーには、鑓鞍兵衛(柄本明)や片山雛子(木村佳乃)といった政治家や、外務省幹部の厩谷(勝村政信)など要人が招かれていた。厩谷は外交通で、アイシャをサポートするミウ(宮澤エマ)らサルウィン側との関係も良好な人物。会場はお祝いムード一色だったが、そんな中、薫のスマホに不穏なメッセージが届く。それは、『アイシャを殺さなければ、旅客機を墜落させる』という脅迫文だった。該当の便には、薫の妻・美和子(鈴木砂羽)が搭乗していた。到着までのリミットは4時間。
右京と薫は、手分けして脅迫者を追跡するが、その矢先、会場の一角で、思いも寄らない事件が起こる。
ターゲットは腐敗政治を正した女性活動家
刻一刻と旅客機テロのタイムリミットが迫る!
守るべきは彼女か、それとも乗客の命か…!?
究極の選択を前に、右京と薫が動き出す!!
ゲスト:勝村政信 宮澤エマ サヘル・ローズ 木村佳乃 柄本明
脚本:輿水泰弘
監督:橋本一
輿水氏の脚本だが、いつものダラダラ感、スカスカ感は少なく、面白かった。
右京と亀山の再会シーンは、どのようなものになるかが、最初の楽しみであったが、事情が掴めない招待状が届いてあれこれ悩み考える右京や、謎や未知に興味を惹かれてしまう右京の特質を利用し、呼び寄せた亀山の右京に関する熟知ぶり。声を掛けて隠れる亀山の無邪気さ、「亀山ですよ」という声掛けに「分かっていますよ」とムッとしながらも嬉しそうな右京……さすが、輿水氏。
旅客機爆破がブラフ(はったり)だという推理もなるほどと思った。
《爆発物を機内に持ち込む困難さ》《機内にいる共犯者の命のリスク……アイシャが殺されなかった場合は死》《起爆の難しさを考えると、時限爆弾にするのが最善?》《迎賓館に不審人物はいない……アイシャ殺害の確認が難しい》など推理構築して、ブラフである可能性が大きい。
しかし、確証はない。
亀山の選択……命を失うのが妻の美和子だけなら、アイシャの命を優先するが、乗務員や他の乗客の150人の命を天秤にかけると、アイシャを殺害すると決意。(右京も反論できなかった)ただ、かつての亀山だったら、そこまで割りきっただろうか?それに、右京の推理を信じたように思う。苛烈なサルウィンでの日々と右京との空白の時が、亀山を変えたのか?
機内に要る身内を助けたいという思いから、日本の外交の思惑や、マスコミの性質、外国人の犯罪者の国外逃亡などを考慮して、殺害に踏み切ろうという結論を出す被脅迫者たち(もちろん、葛藤はしていた)
そして、最愛の人を守ろうとする気持ちを慮り、さらに、自分の命一つで多くの命が助かるのなら、自ら命を絶ったアイシャ………
被脅迫者が複数人いたのも新鮮だった。
………面白かった。
それと…
内閣情報官と偉くなった社美彌子(仲間由紀恵)が一介の警部の右京に調査を依頼されたことが面白くないと、甲斐峯秋(石坂浩二)を呼びつけ、部下=右京に対しての“監督不行き届き”だと叱る……《美彌子は態度も身体も大きくなったものだ》と呆れたが、峯秋は全く意に介さず「右京とコンビを組んでいた亀山という人物に興味があるから、ぜひ調べてくれ」と悪びれずに頼んでいた。
さらに、右京のメッセンジャーとして訪れた鑓鞍兵衛(柄本明)から「迎賓館にいる関係者の身元を調べてくれ」と依頼され、更にこき使われてしまった……ワハハ。
ただし、
【疑問点など】はある
・脅迫者の正体を探ろうと、結婚式姿?で動き回った右京だが、アイシャと被脅迫者たちだけにするのは、あまりにも危険、迂闊
・アイシャが自ら命を絶つ可能性を右京は考えなかったのか?
・亀山と外務省幹部の厩谷以外の被脅迫者の身元をもっと調べるべきだ
・日本と機内との通信(ライン)は自由にできる。他の被脅迫者が身内と連絡を取ろうとしないのは不自然
・サルウィンとの親善パーティということは分かるので、右京なら亀山が招待主ということは思いつきそうなものである
【ストーリー】番組サイトより
右京と薫の劇的な再会も束の間
内外要人を招いた催しで悲劇が起こる!
南アジアのサルウィンで腐敗政府を倒した、アイシャ(サヘル・ローズ)という反政府運動のリーダーが親善目的で来日する。なぜかパーティーに招待された右京(水谷豊)が、興味本位で会場に向かうと、そこにはサルウィンに渡っていた元相棒・亀山薫(寺脇康文)の姿があった。
パーティーには、鑓鞍兵衛(柄本明)や片山雛子(木村佳乃)といった政治家や、外務省幹部の厩谷(勝村政信)など要人が招かれていた。厩谷は外交通で、アイシャをサポートするミウ(宮澤エマ)らサルウィン側との関係も良好な人物。会場はお祝いムード一色だったが、そんな中、薫のスマホに不穏なメッセージが届く。それは、『アイシャを殺さなければ、旅客機を墜落させる』という脅迫文だった。該当の便には、薫の妻・美和子(鈴木砂羽)が搭乗していた。到着までのリミットは4時間。
右京と薫は、手分けして脅迫者を追跡するが、その矢先、会場の一角で、思いも寄らない事件が起こる。
ターゲットは腐敗政治を正した女性活動家
刻一刻と旅客機テロのタイムリミットが迫る!
守るべきは彼女か、それとも乗客の命か…!?
究極の選択を前に、右京と薫が動き出す!!
ゲスト:勝村政信 宮澤エマ サヘル・ローズ 木村佳乃 柄本明
脚本:輿水泰弘
監督:橋本一
新Season、始まりましたね。14年ぶりの亀山薫の復帰には、やはり感慨深いものがありました。
正直に言えば、亀山に「1つの命を150の命と引き換えにしていいとは思えません」なんてセリフを吐いてほしくはなかったです。14年もの間、日本以外の国で過ごしたことによる変化と言われればそうなのかもしれませんが。
あとは、冒頭の、動画の中に亀山の姿を発見した伊丹と芹沢のリアクションが若干鼻についたのと、そもそもなぜ国賓に警護がつかないのかが気になりました。
前後編となるのは、予想どおり。今のところはミウが怪しそうに見えますが、それだとあまり捻りがない。
とりあえず後編に注目です。さすがに次回で決着するとは思いますが・・・。
>新Season、始まりましたね。
ええ、始まりましたね(右京さん風をイメージしてください・笑)
>亀山に「1つの命を150の命と引き換えにしていいとは思えません」なんてセリフを吐いてほしくはなかったです。
激しく同感。
>そもそもなぜ国賓に警護がつかないのかが気になりました。
ええ、そうですね。
その他にも、いろいろ、不合理、不整合な個所がありそうです。
本文で「おもしろかった」と書きましたが、「輿水氏にしては」と補完してください。
「スカスカでダラダラと長いだけ」という感触はなかったです。
>今のところはミウが怪しそうに見えますが、それだとあまり捻りがない。
確かに怪しいですね。第1話の不満の一つとして、被脅迫者の人となり、背景がほとんど掘り下げられなかったことです。
それを掘り下げてしまうと、犯人がバレてしまうからなのかも知れませんが、脚本家の欠点なのか……
とにかく、右京たちが被脅迫者たちの身元や人物関係を詳しく調べなかったことは不満ですし、アイシャと彼らを放置したのは有り得ません。
>とりあえず後編に注目です。さすがに次回で決着するとは思いますが・・・
そうあってほしいです。