英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

相棒 season20 第14話「ディアボロス」

2022-02-04 16:45:09 | ドラマ・映画
フェイク……自分の仕事を奪われた氷室(渡部豪太)の才能を妬んだ一之瀬(冨田佳輔)が、氷室を潰すため、有明流家元で美術評論家の尾崎孝月(栗田芳宏)を脅して酷評させたり、栗原玲子(新実芹菜)に氷室と恋仲になったうえ失踪させ、ダメージを与え、それでもダメだったので、現婚約者の内田絵里奈(小池唯)を殺害した。

真相……氷室の才能に心酔した一之瀬が、悲哀や絶望の淵に突き落とすことで、氷室の創作を更なる高みに引き上げていた。
今回は一之瀬が絵里奈を痴情のもつれから殺害したと思わせ、裏切りと婚約者の喪失という二重の悲嘆を味わわせた。

 右京も指摘していたが、氷室を潰すための行為なら、創作に燃えることを予測して、ユリなどの花を用意しないので、真相は想像できる。

 ……芸術は理解不能だなあ。
 せめて、氷室の作品を見るための所業なら、まだ、分かるのだが、氷室を高みに引き上げるための行為。死んでしまっては、作品を観ることができない。
 自分の命を捨てて、自分を憎ませる嘘をつく……無償の愛?。


 絵里奈が本当に氷室を愛してしまったのも、一之瀬の筋書き通りで、彼女を殺害したのも、予定の行動だったのだろうか。

【その他の感想】
①「悪魔の仕業なんだ。奴はいつも、俺から大切なものを奪っていく……いつも、いつもなんだぁ」
 ……悲運、苦難、と言わず、“悪魔の仕業”と言うのが芸術家っぽいなあ。(若干、脚本家の作為を感じる)

②婚約者を失った後、創作意欲に駆られていたが、その後、家元の妻に刃物を向け、怒りと悲しみをぶつける……順番がおかしいのでは?

③氷室と婚約者が談笑している画像…婚約者はフィンガーズクロスを作っていた
 フィンガーズクロス……幸運を祈る意味を持つが、裏の意味で、心にもないことを口にする時にバチが当たらない為のおまじないの時もある

 右京は裏の意味でフィンガーズクロスを作っていたと解釈し、彼女の愛は偽りと推理したが、結婚式間近の画像で、この時には本当に氷室を愛していたはず。心にもない愛を語り合っていたというのには矛盾を感じる。
 
この“フィンガーズクロス”を説明するのに右京が
「青木君、僕は深く反省しています。
 これほど優秀な君をこき使って、僕は間違っていました。
 そうだ!今度お詫びに最高級のフレンチでもご馳走しましょう
 ………とまあ、こんなふうに心にもないことを口にする時に、バチが当たらない為のおまじないとしてフィンガーズクロスを背中に作ったりしますねえ」
と具体例を挙げ、青木がウガァとなったシーンは面白かった。

④家元の幼年者ヌード嗜好
 犯罪に近いが、周知の事実となっていたようだ(奥さんも知っていた)。脅しのネタになるのだろうか?

⑤印象的な言葉
「花を用いた芸術は、ある意味、罪なんです。
 植物にとって、一番自然なのは、誰にも摘まれることなく野山で命を全うする生き方です。
 なのに僕たちは、花の命を絶ち切り、既に完成された美を破壊して、新しい世界を再構築している」
「花から本来の命を奪うことで、芸術としての新たな命を吹き込んでいる」

⑥事情聴取中、右京が家元を怒らせてしまった時、「怒っちゃったじゃないですかっ!」
と出雲(篠原ゆき子)が起こる素振りが可愛らしかった。



第1話「復活~口封じの死」
第2話「復活~死者の反撃」
第3話「復活~最終決戦」
第4話「贈る言葉」
第5話「光射す」
第6話「マイルール」
第7話「かわおとこ」
第8話「操り人形」
第9話「生まれ変わった男」
第10話「紅茶のおいしい喫茶店」
第11話「二人」
第11話「二人」【追記】
第12話「お宝探し」
第13話「死者の結婚」
 

【ストーリー】番組サイトより
人気芸術家の婚約者に必ず訪れる不幸
事件の背後でうごめく悪魔の正体とは!?


 右京(水谷豊)は、小手鞠(森口瑤子)の誘いで、氷室聖矢(渡部豪太)というフラワーアーティストの展覧会を見学する。
 氷室は、婚約者の女性と仲睦まじい姿を見せていたが、その後、女性が氷室のオフィスで殺されているのが発見される。捜査一課が氷室を疑ういっぽう、右京と亘(反町隆史)は、氷室と十年来の仕事仲間だという生花の卸売業者・一之瀬(冨田佳輔)から話を聞く。ところが、取り憑かれたように仕事をする氷室に、聴取を遮られてしまう。
 小手鞠によると、氷室の前のパートナーは3年前に謎の失踪を遂げていて、氷室が婚約者を失うのは、これで二度目だという。そんな中、氷室が高名な美術評論家の家に押し入る事件を起こす。評論家には、かつて氷室の個展を酷評し、活動に水を差した因縁があったが、「恨まれる筋合いはない」と憤っていた。
 その頃、逮捕された氷室は、取り乱した様子で、婚約者の失踪と殺害は、「悪魔の仕業だ」とつぶやいていた。


天才アーティストに掛かる連続殺人の疑惑
フィアンセ失踪と殺害は悪魔の仕業!?
美しい花々と過去の事件が特命係を惑わせる!


ゲスト:渡部豪太

脚本:岩下悠子
監督:守下敏行
コメント (4)
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新型コロナウイルス その133「不満の多い政府、東京都の施策」

2022-02-04 09:53:38 | 時事
年末ごろ、
「オミクロン株が世界で急拡大しているが、日本はそこまで感染爆発しないだろう」というな希望的観測で、イベントや旅行(帰省を含む)や外食などを抑制しなかった。さらに、感染拡大に備えたワクチン接種態勢や検査試薬を準備しなかった。また、感染拡大が5波を超えた場合の、濃厚接触者数が膨大な数になることを想定していなかった。
 その結果、一日の新規感染者が10万人を超え、医療、介護、保育、学校、交通など多くの現場で齟齬が生じてきている。
 まん延防止措置や緊急事態宣言をすれば、感染拡大が押さえられたと言えないが、少しでも、感染拡大を押さえる必要があったはずだ。
 《宣言発出など社会活動を抑制したら、経済がストップしてしまう》《オミクロン株は無症状者も多く、重症化率も低いので、経済活動を抑制する方のマイナスの方が大きい》という主張は全否定できないが、社会活動そのものが機能しなくなったら、経済は勿論、生活そのものが壊れてしまう。

 小池都知事は「病床使用率が50%を超えたら、緊急事態宣言の要請を検討する」と言っていたが、《「重症用病床使用率」と「入院患者に対する酸素投与が必要な人の割合」のいずれかの指標が30~40%となった段階で、病床使用率などの参考指標等も用いてひっ迫度合いを判断》、《社会経済活動については、「欠勤者が都の就業人口の約1割に達する恐れがある水準」だとし、新規陽性者数の7日間平均が2万4000人となっていることを指標とする》とした。
 要するに、宣言要請の基準を高くして、宣言要請を先延ばしした。「医療体制がひっ迫している」のレベル4に引き上げたというのに、矛盾している。
 政府も、病床使用率が50%に迫ってきた段階で、「今のところ緊急事態宣言を発出する考えはない」とことを明らかにしている。

 経済が大打撃を受けることを避けたいのだろうが、その理由の他に、《そろそろ感染はピークアウトするだろう》と予測(期待)しているのではないだろうか?
 シンクタンク山猫総合研究所代表の三浦瑠麗氏ら「CATs(Collective Analysis Teams=リアルタイム社会診断システム)」と呼ばれる構想を共有する有志メンバーが開発した予測モデルによると、《東京都の新型コロナ新規感染者数(みなし陽性者除く)は、7日移動平均で2月上旬(1~9日)にピーク(1万7300~1万7800人)を迎える》という。
 その根拠として、《新規感染者数の上昇速度の減速が16日間続いて「上昇終盤」に入っており、ピークアウトは間近であるという。「接触機会の低下を示すSNS(交流サイト)などの行動変容インジケーター(指標)が第5波の(緊急事態)宣言時と同水準になっているほか、これまでと同様に病床使用率上昇が行動変容を促している状況にあるとみられる」》としているが、「行動変容インジケーター(指標)が第5波の(緊急事態)宣言時と同水準になっている」とは思えない(行動抑制が緩い)し、オミクロン株の感染力が増大しているので、安易に第5波のレベルで考えることはできないのではないだろうか。

 それはともかく、政府の発言には不満や疑問を感じる
 ワクチンの3回目接種が進まない現状について「接種を受けたがらない人が多い」という原因を上げているが、それは接種率が7割ぐらいになってからの話であろう。現状は接種を受けたい人が多数であるので、体制が整っていれば、順調に接種は進むはずだ。国民のせいにしてはいけない。
 感染拡大による医療機関や保健所の機能がひっ迫し、役所もコロナやその他の業務で手一杯。さらに、政府の方針がブレる……感染拡大を全く防止できなかった政府の責任であろう。

    ………さすがに「先手先手の対策」とは言わなくなった。

 それと、病床使用率が50%というデータは本当だろうか?
 自宅療養者の症状が悪化して救急搬送する際、搬送先が決まらず3~5時間後にようやく搬送されたという事例が多数あるという。
 第5波の時もそうだったが、計上されている病床数は見かけだけで、実際に機能できる病床はもっと少ないのではないだろうか?
 病床数だけ申告して、税金をせしめている病院はないのだろうか?
コメント (2)
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