英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

法医学教室の事件ファイル 45

2018-11-27 17:07:05 | ドラマ・映画
二宮夫婦(名取裕子、宅麻伸)の息の合った掛け合い(痴話喧嘩など)や、遺体解剖の際の疑問解明は安定感はあったが………
事件関係者の行動が不可解過ぎて、サスペンスとしてはかなり残念な出来だった。

(放映日の11月18日から間が経ってしまいましたが、備忘録として)

被害者・北川直之(中村俊介)
 妻の野上恭子(中山忍)が金を無心に来た元恋人の笹岡稔と揉めているところに出くわし、もみ合っているうちに稔を殺害してしまう。
 正当防衛とは言え、店の評判を気にした二人は、死体を埋めて隠滅したが、責任を感じたのか、直之は姿をくらます(恭子は生活費として1000万円を渡すが、そのことで恭子の父(平泉成)は、≪直之は金を盗んで逃亡した≫と思い込んだ)

 死体を埋めたのなら、今までの生活を続けるのが普通?。逃亡する必然性はない。
 まあ、≪殺害現場のそばで生活するのは苦痛だった≫と解釈することはできるが……
 もっと疑問なのは笹岡稔に成りすましたこと
 稔はまともな奴ではなさそうなので、行方不明になってもそれほど追究されなさそう。そもそも他人に成りすますのは心理的にも実践的のも大変だし、成りすまし発覚の危険性も伴う。そこから、殺人にも辿り着かれてしまう可能性もある。
 本名で生活すると恭子の父に見つけられてしまう恐れがあるが、この際、父にだけは真相を打ち明けた方がよかったのでは?


本来の妻の野上恭子(中山忍)
 10年ぶりに再会した直之に「綾部千尋(星野真里)と一緒になりたい」と打ち明けられ、激怒して突き飛ばして頭部を強打させてしまう。
 ≪直之を他人に取られるのなら、いっそ…≫と意識不明の直之を燻製機に閉じ込め、笹岡裕一郎(住田隆)に殺害(とどめを刺させる)と偽装工作を依頼し、その後、そのことで強請る祐一郎を殺害。その罪を千尋になすりつけようとした。

 直接、稔を死に至らしめたのは直之だが、彼が店の金を持ち逃げしたという汚名を着せたまま10年間放置しておいて、「夫を取られた」と怒るのはあまりにも身勝手。
 さらに、意識不明状態の直之を放置するどころか、殺害しようとした。しかも、他人にやらせる!(偽装工作までも)……酷い女だ


 恭子と祐一郎は普段からやり取りがあったのだろうか?あの切羽詰まった状況で、あんなことを依頼するなんて!(でも、普段から付き合いがあったのなら、祐一郎は千尋を強請らず、恭子を強請るはず)
 そもそも、祐一郎に自分の弱みを握らせるなんて、自殺行為もいいところだ。


綾部千尋(星野真里)
 ドラマ冒頭で“直之のことは何でも知っている”感を押し出したが、実は深いことは知らず、疑念が一杯だった。
 疑念一杯だったからこその態度だと早紀(名取裕子)は良心的に解釈していたが、自分本位で周囲に当たり散らし、悲劇のヒロイン振る態度にはストレスが溜まった。


その他の疑問点
①署長・高岡早紀はどこ行った?
 前回、いきなり登場し活躍(大暴れ)したというのに……
②魔法の粉だけで繁盛するほど甘くはない
 まあ、他にもいろいろレシピを残してくれてはいたが……
 液体窒素って安くないと思うが、採算は取れるのか?
③早紀の解剖&捜査?で液体窒素の痕跡が手掛かりとなったが
 けっこう立派なロッジだったので、普通の捜査で突き止められるのでは?死体発見現場付近みたいだし発見は容易なのでは?
④あまりにも都合がよすぎるアレルゲンの存在
 その他の解剖関連の検証もキレがなかった


 脚本は前回から外村朋子氏が担当。
 前回も今回も残念な脚本に思えたが……


【ストーリー】番組サイトより
フレンチレストランの女性オーナーの夫が、遺体となって見つかった…!謎の所見だらけの遺体…そして被害者には2人の“妻”が…!?
あの二宮夫婦に、離婚の危機――!? シリーズ史上最も衝撃的なラストが、2人を待ち受ける…!


 二宮早紀(名取裕子)は、港南医大法医学教室の教授。夫の一馬(宅麻伸)は横浜東署の警部で、2人の間には新聞記者の息子・愛介(佐野和真)がいる。愛介は早紀の法医学教室の助教・伊吹南(中村静香)と交際しているが、なかなか進展がない様子。そんな状況を、一馬の叔母・七海(由紀さおり)が“心配”と称して引っかきまわすため、早紀は日々ヤキモキしている。

 雑木林で男性の遺体が発見され、早紀は現場に駆けつけた。死んでいたのはフレンチレストランのオーナーシェフ・綾部千尋(星野真里)のパートナー・笹岡稔(中村俊介)で、2人は6年前から事実婚関係にあったという。直前、雑木林に落雷があったため、雷に打たれたことによる事故死かと思われたが、早紀の検視により何らかの装置によって感電させられたことが判明。つまり事故死に見せかけた他殺であるとわかるが、千尋は「夫は殺されるような人じゃない」「私は夫のことをよくわかっている」と食ってかかる。
 その後、解剖を行った早紀は、意外な事実に驚く。頭部に打撲痕、左の掌と右足裏に熱傷、背中に圧迫痕、右腕に深く切られた古傷、のどには軽い凍傷…と、遺体には謎の所見が数多く残されていたのだ。しかも遺体発見直後、千尋が心臓マッサージを行ったため、骨や血管に圧力が加わり、死因も特定できなくなっていた。また、胃の中からはフレンチでよく使われる食材が多数検出されたが、ひとつだけフレンチとはかけ離れた、“日本三大珍味”の“コノワタ”が混じっていたのも謎だった。
 事件当日、稔は朝9時に店を出てから遺体となって発見された午後3時まで、計6時間の足取りが不明だった。空白の6時間に何があったのか、一馬たちは足取りを追う。
 そんな中、「夫のことはよくわかっている」と豪語した千尋と稔の夫婦仲が冷え切っており、千尋には別に恋人がいたという噂が浮上する。しかも、遺体の確認にやって来た稔の兄・裕一郎(住田隆)が「この遺体は弟ではない」「まったく知らない人物だ」と言い出して、早紀も一馬も驚愕する。 
 やがて、遺体の元妻と名乗る野上恭子(中山忍)やその父・耕造(平泉成)も現れ、事態が混乱を極める中、新たな殺人事件まで発生! 早紀と一馬は、さらなる謎に包まれた連続殺人の真相究明に向けて、衝突しながらも夫婦で突き進んでいく…!

キャスト:
二宮早紀 ・・・・ 名取裕子   二宮一馬 ・・・・ 宅麻 伸
望月七海 ・・・・ 由紀さおり  綾部千尋 ・・・・ 星野真里
野上耕造 ・・・・ 平泉 成   野上恭子 ・・・・ 中山 忍
笹岡 稔 ・・・・ 中村俊介   二宮愛介 ・・・・ 佐野和真
伊吹 南 ・・・・ 中村静香   気象研究家 ・・・ 依田 司(気象予報士)
ほか

脚本:外村朋子
監督:山本邦彦
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