外も頭の中も白い色

起床したら隣家の屋根がうっすらと白い。

もしや？雪？

それでもまだ雪が積もるのは、信じていない。

だからいつも通りの朝の日常をこなして家を出た。
車は、ノーマルタイヤ。
外の景色は、まぶしい白。
白内障が進行してからは、白い色がとても嫌だ。
だんだん嫌な予感がしてきた。
だから銀行や外での用事は、先に済ませることにした。
銀行で待つ間も外を見ながらそわそわしてきた。
会社に向かう時は、どんどん道まで白くなってくる。
ノーマルタイヤで事故を起こすって絶対に恥だ！？嫌だ！
駐車場についてそこから会社まですごい勢いでダッシュした。
走ると危ないのにと思いながら・・
わぁわぁって走っていいのかな？
信じたくないが　どうやら加齢のせいで感情が暴発しやすいのでしょうか。
雪だ雪だって頭の中が真っ白になっていた。

会社にたどりついて見事に数分で引き返した。
「仕事が片付いたら早く帰ってね。本日は、午後から休みにします」
「道が白い。私は、帰ります」

帰り道の急こう配の坂は、普段よりアクセルを踏んで上って行った。
なんだか滑る。

あちこちの木の枝がおじぎしてる。

大雪警報が発令されたがまだ積もるのだけは信じていない。