広島オペラルネッサンス公演
歌劇「カルメル会修道女の対話」
フランシス・プーランク作曲
@広島アステールプラザ
指揮:佐藤正浩
演出:岩田達宗
管弦楽:広島交響楽団
ブランシュ・ド・ラ・フォルス:大城薫
ド・ラ・フォルス侯爵:小島克正
騎士フォルス:下岡輝永
ド・クロワッシー修道院長:井上美和
メール・マリー:乗松恵美
コンスタンス修道女:古瀬まきを
リドワーヌ修道院長:稲森慈恵
マチルド修道女:貞丸祐子
プーランクの1956年頃の作品。
舞台はフランス革命混乱期のパリ。
フランス革命時の史実に基づき
ギロチンの露と消えた16人のカルメル会修道女たちの運命を描いている。
侯爵の娘ブランシュは、人一倍臆病者で
(大した信心もないのに)
革命の恐怖から逃れようとカルメル会修道女になった。
しかし革命政府は宗教活動を禁止する。
混乱したブランシュは修道院からも逃げるが
やがて仲間たちとともに…。
今年は藤原歌劇団も春に演ってましたね。
1956年と言えば、もうほぼ現代。
そんな時代にもオペラって作られてたんですね。
(↑素人ならではのヘンな感心のしかた)
全3幕約2時間20分。
それぞれの幕が4場から構成されてる。
それぞれの場でブランシュとお兄さん、ブランシュと修道院長、修道院長とメール・マリー、ブランシュとコンスタンスみたいなカンジで対話がなされる。
特にこれ見よがしなアリアなどもなく
美しい音楽にのせて
淡々と(でも確実に悲劇の方向に)
ストーリーが展開していく。
そう、音楽は穏やかで美しいの。
舞台装置は全12場、基本的には同じ。
これがまたよくできてるの。
舞台の中央に一段高くなったステージがあって
奥に行くほど狭くなって高くなっている。
その両サイドに窓を象った壁的なものがあって
奥へ行くほど内側に入るような角度で立ってる。
しかもたぶん奥の方が低いんだと思う。
遠近法を駆使したセット。
なんということでしょう!
狭いアステールの舞台に奥行きが生まれました。
これが侯爵家の書斎になったり、礼拝堂になったり、
断頭台に向かう回廊になったり…。
全部違和感なくそんな風に見えるからスゴい
最後のシーン…
ヴィジュアルでも音でもあからさまにギロチンを表現する演出が多いようです。
しかし岩田さんの演出は絵的にも効果音もギロチンは一切なし。
修道女たちが一列に並んで「サルヴェ・レジーナ(讃えよ御母)」を歌う。
すごく美しい合唱…。
そして修道院長から一人ずつ粛々と回廊を進み、舞台後ろに消えていく。
その先に断頭台を暗示させながら。
一人そしてまた一人…。
そしてある時点から一人一人の声がたってきていることに気づく。
もう合唱といえる人数が残ってないんだ。
はっとするdolce-vita
最後にコンスタンスの透明感ある歌声だけが切なく響く。
コンスタンスの表情に微笑みが。
人混みの中にブランシュを見つけたのだ。
粛々と進むコンスタンスの歌声が途切れて。
ブランシュが歌い継いで断頭台に向かう。
そしてその歌声も途切れて。
幕。
美しすぎるし、切なすぎる。
2日間ダブルキャストの公演の場合
どちらに行くべきか悩ましいものである。
しかし今回dolce-vitaは一切迷わなかった。
乗松恵美さんの名前がそこにある限り
dolce-vitaが行くべき公演はそれなのだっ〓
(といいつつ2日めのキャストにも心動かされ両方行こうか迷った)
乗松恵美さんの歌声大好きです
厳しいメール・マリーから優しさもにじみ出てて感動
聴けてよかった~
コンスタンス役の方も可憐な歌声で
役柄ともあいまって
コンスタンスが登場するとホッとします。
騎士フォルスも爽やかでよかったです。
医師&士官役の安東省二さん、この方が登場されると「待ってました~」ってカンジのdolce-vita
シブい声といい存在感といい
好きですね~
「カルメル会修道女の対話」
アヴェ・マリアも美しかったけど
最後の「サルヴェ・レジーナ」のシーンの悲しさが
いつまでも心に残りそうです。
歌劇「カルメル会修道女の対話」
フランシス・プーランク作曲
@広島アステールプラザ
指揮:佐藤正浩
演出:岩田達宗
管弦楽:広島交響楽団
ブランシュ・ド・ラ・フォルス:大城薫
ド・ラ・フォルス侯爵:小島克正
騎士フォルス:下岡輝永
ド・クロワッシー修道院長:井上美和
メール・マリー:乗松恵美
コンスタンス修道女:古瀬まきを
リドワーヌ修道院長:稲森慈恵
マチルド修道女:貞丸祐子
プーランクの1956年頃の作品。
舞台はフランス革命混乱期のパリ。
フランス革命時の史実に基づき
ギロチンの露と消えた16人のカルメル会修道女たちの運命を描いている。
侯爵の娘ブランシュは、人一倍臆病者で
(大した信心もないのに)
革命の恐怖から逃れようとカルメル会修道女になった。
しかし革命政府は宗教活動を禁止する。
混乱したブランシュは修道院からも逃げるが
やがて仲間たちとともに…。
今年は藤原歌劇団も春に演ってましたね。
1956年と言えば、もうほぼ現代。
そんな時代にもオペラって作られてたんですね。
(↑素人ならではのヘンな感心のしかた)
全3幕約2時間20分。
それぞれの幕が4場から構成されてる。
それぞれの場でブランシュとお兄さん、ブランシュと修道院長、修道院長とメール・マリー、ブランシュとコンスタンスみたいなカンジで対話がなされる。
特にこれ見よがしなアリアなどもなく
美しい音楽にのせて
淡々と(でも確実に悲劇の方向に)
ストーリーが展開していく。
そう、音楽は穏やかで美しいの。
舞台装置は全12場、基本的には同じ。
これがまたよくできてるの。
舞台の中央に一段高くなったステージがあって
奥に行くほど狭くなって高くなっている。
その両サイドに窓を象った壁的なものがあって
奥へ行くほど内側に入るような角度で立ってる。
しかもたぶん奥の方が低いんだと思う。
遠近法を駆使したセット。
なんということでしょう!
狭いアステールの舞台に奥行きが生まれました。
これが侯爵家の書斎になったり、礼拝堂になったり、
断頭台に向かう回廊になったり…。
全部違和感なくそんな風に見えるからスゴい
最後のシーン…
ヴィジュアルでも音でもあからさまにギロチンを表現する演出が多いようです。
しかし岩田さんの演出は絵的にも効果音もギロチンは一切なし。
修道女たちが一列に並んで「サルヴェ・レジーナ(讃えよ御母)」を歌う。
すごく美しい合唱…。
そして修道院長から一人ずつ粛々と回廊を進み、舞台後ろに消えていく。
その先に断頭台を暗示させながら。
一人そしてまた一人…。
そしてある時点から一人一人の声がたってきていることに気づく。
もう合唱といえる人数が残ってないんだ。
はっとするdolce-vita
最後にコンスタンスの透明感ある歌声だけが切なく響く。
コンスタンスの表情に微笑みが。
人混みの中にブランシュを見つけたのだ。
粛々と進むコンスタンスの歌声が途切れて。
ブランシュが歌い継いで断頭台に向かう。
そしてその歌声も途切れて。
幕。
美しすぎるし、切なすぎる。
2日間ダブルキャストの公演の場合
どちらに行くべきか悩ましいものである。
しかし今回dolce-vitaは一切迷わなかった。
乗松恵美さんの名前がそこにある限り
dolce-vitaが行くべき公演はそれなのだっ〓
(といいつつ2日めのキャストにも心動かされ両方行こうか迷った)
乗松恵美さんの歌声大好きです
厳しいメール・マリーから優しさもにじみ出てて感動
聴けてよかった~
コンスタンス役の方も可憐な歌声で
役柄ともあいまって
コンスタンスが登場するとホッとします。
騎士フォルスも爽やかでよかったです。
医師&士官役の安東省二さん、この方が登場されると「待ってました~」ってカンジのdolce-vita
シブい声といい存在感といい
好きですね~
「カルメル会修道女の対話」
アヴェ・マリアも美しかったけど
最後の「サルヴェ・レジーナ」のシーンの悲しさが
いつまでも心に残りそうです。