うわっ!、川霧が発生して地味。サギがいる。
小樽もついに色の無い真冬の世界になっちまった。こうなると郊外のスケッチも、食傷気味だけど、感染が増えている街中よりましだろう。
この色の無い世界を幽玄の美と比喩した輩には申し訳ないが、そんな墨絵みたいな絵画への関心は、アチキはわかないですねぇー。
というのも、あらゆる要素をそぎ落とした禅宗の世界じゃあるまいし、そんな簡素な美学をアチキは、持ち合わせていない。
やはり冬の小樽には、カリフォルニアの明るい色が欲しい。だってカリフォルニアの明るい色が白い雪に映えるんだよね。
カリフォルニアの明るい色をイメージしながら、画材屋へ絵具の調達にゆく。やはりウルトラマリンバイオレットは、大変綺麗な色だけど、アチキの趣味じゃない。
「昨日はありがとうデス」と明菜さんの声が聞こえた。
思わず、「ごっ、ごっ、ご苦労様!」、どもったけど。
明菜「あのねえ、美希姉ちゃんが、クロッキーのモデルはダメかなぁー、聞いてこい、というの。ここ叔父さんがいて調度よかった」
いるもなにも、毎日画材屋に足を運んでいますから・・・。
「もちろん、OKよ。一気にモデルが増えた」
あの体型だから、スタイルいいよなぁー。ついでに玲香姉ちゃんもいかが?」
明菜「えっ、あのデブ姉ちゃんが・・・」
「クロッキーは人体のお勉強だから、スタイルの良し悪しは関係ないのよ」
思わず調子に乗って言ってしまった。言ったら取り消せない。
明菜「じゃ、玲香姉ちゃんにも相談してみる」
「ついでに、小春さんも・・・」
明菜「ゴム買いたいから、裸婦モデルしたい・・・だって」
おおっ、これで少なくとも3ヶ月分のローテーションができた。
なんだ、アチキは、裸婦モデルの斡旋業者!?か・・。
でも、とても若くて、生きのいいモデルさん達ばかりだ・・・。
まあ、そんな用事でもつくらないと、小樽の冬は、越せませんよーーと思う。
さて今日は、久しぶりに翆と房チャンの店へ飲みにゆこう。あっ!、自粛中だ。
早く帰って寝るほかない。布団に入って寝るときが一番幸せ感を感じるというのも、雪国ならではの感じ方だ。
オオッ、寒寒・・・。
・・・
小樽の街は今日も雪が降り続いている。