小樽市内に湖はないが、洞爺湖へ向かう小樽-定山渓線の道路沿いには、いくつかの人造湖が点在している。一番近いのは、路線バスでもゆける朝里ダムがあるオタルナイ湖だ。道は、さらに札幌内湖、定山湖に通じている。
また国道393で倶知安を経由し、国道276、230号線と回ると108.4kmの距離を下道なら3時間もあれば洞爺湖へゆける。調度よい半日のドライブ・コースだ。時折吹雪く隙間をぬって、スケッチを描きにでかける。
そんなわけで午後から、駅前でプリウスを借りて、洞爺湖までドライブだ。静かなハイブリッドエンジンのプリウスは、ウーンというモーターの小さな音と、時折始動する小さなエンジン音と、スタッドレスタイヤ固有の音が聞こえている。ワンボックスボディを支える前面の緩やかな傾斜ピラー越しに望む白い林間、前輪駆動のプリウスはグングンと雪道を直進してゆく。
かっての道産ッ子が馬をかって雪原を走る気分にはほど遠いが、それでもプロダクトデザインで囲まれた現代の馬は結構快適だ。
アチキは、大学時代プロダクトデザインを少しだけ勉強したから、車のデザインはできるのだが、空力抵抗が少ないワンボックスのデザインが最近は人気がなく、新型プリウスも、それが崩れてきているので今一だと思う。
そんなわけで、いつも前モデルの赤ボディに白い内装のプリウスをチョイスする。白い内装が目に優しく、黒の内装は目が疲れるから風景だけでいいぜー。
そして湖で1枚のスケッチを書き上る。30分が外にいられる限界だ。家から持ってきたポットの珈琲を飲み、そのまま小樽に戻ると夕方になる。
物好きと翆からいわれている。表現の面白さに気づけば、しばらくスケッチに没頭している。
スケッチを仕上げると、アチキの頭もクリアになる。しかし雪道の運転でドッと疲れて、頭はイーブンになる。
さて、今日は、日勤帰りの翆と神佛湯で、まみえるか。正月以来小樽も感染拡大中なので、店は自粛しているし、夜は早く寝よ!。