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Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

ヴァーチャルアイランド・プログラム13

2009年01月15日 | Design&3DCG
 グリフィンリゾートアイランド・ホテルの擁壁の一部になんとはなしに、とりつけたデザインがあった。ここもタラソセラピーにしてしまえといったストーリーで、海とつながる屋内空間を設えた。
 一般に3DCGソフトには、スケールというものがない。言い換えれば好きなように設定できる。だからこそ、あらかじめスケールを決めておかないと、珍奇な空間になってしまう。ここでは、比較的スケールを合わせておいたので、フィギャーを取り込んだら、グリフィンの大きな空間は表現できたようだ。
 ストーリー上はタラソセラピーの風景なのだが、 比較的安易に制作したので、相変わらず概略的なデザインで済ませている。VUE4が適当に背景を、朝のようにこしらえてくれる。そうであるならば、柱のオブジェクトも、もう少し古典的なデザインにしておけばよかったかと思う。
 そうそう、一つ言い忘れた。古い要塞跡に建つグリフィンリゾートアイランド・ホテルは、最初からボリュームオブジェクトを組み合わせたりして感覚的に制作したので、平面図を制作していない。それは、なんとはなく頭の中にはあるのだか、制作の上であまり必要性がないので作らなかった。建築のデザインといえば、先ず平面プランだ、断面図だ、立面図だ、というのが20世紀の考え方だが、それは伝達媒体であって創造するための手段とは言い難い場合もあるだろう。時代はすでに21世紀だし、そろそろそんな貧しい発想から抜け出してほしいと私は思う。様々なクリエイション方法が人の数ほどあっても良いだろう。それだからこそ、建築デザインなのだと私は思う。
 このような書き方をすると、ある人からは、制作系なんですねとからかわれそうだ。だが私自身、オフィシャルホームページで掲載しているように論文も多数書いているし、私の研究室の院生の中からは博士も輩出している。つまり制作と論文とでは頭の働かし方が全く異なってくるのだ。そして少なくとも私には、制作と論文という2チャンネルのモードがあるということだ。いまどきそれは普通だろうなと思っている。

制作:2006年
コメント
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