京料理 道楽のブログ

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健康な『食』

2009-05-05 | Weblog
食材を料理する上で最も大切なことは、体に無害なもん、安全なもん、体にええもんを作るということです。このことが御自分と大切な御家族や大切な人の健康維持、そして長寿へとつながります。
ダイオキシン、農薬、食品添加物…等々の様々な有害物質からまず身を守ることを考えて料理せんとあかん時代です。
ぼくが丁稚の頃は、無駄を出さへんように料理することを徹底して教わりました。人参、大根、蕪なんかの野菜の皮や茎や葉っぱなども、工夫して美味しい料理ができるように、なるべく棄てるもんがないようにと考えておりました。今は皮を使うなら、念入りに洗ってから暫く流水に晒して、場合によっては何度か茹でこぼしてからでないと使えません。レモンなどの果物類も皮には注意が必要です。山の恵みなんかは、砂や土が落ちたらええくらいにサッと洗って料理してました。ダイオキシンなどの心配もなく、山のもんが少々残っても問題なかったのです。牛蒡など本来は亀の子だわしで土や泥を落として料理するもんですけど、今は包丁の峰などでこそげるように白くしてから用いた方が安全でしょう。ただし皮の部分に牛蒡の特有の香りがあるので、美味しさは殆どなくなってしまいます。なんの野菜や果物にしても、皮下のクチクラ層に染み込んだ農薬をはじめとするいろんな不安物質を除くには、皮を剥いて用いるのがいいでしょう。
【土産土法(どさんどぽう)】というて、なるべく自分が生活している周りでとれた自然の恵みや収穫された農作物を食べるようにするのが身体にはやさしいのです。できれば、無農薬有機栽培や低農薬のものがええでしょう。
輸入物は安価な物が多いのですが、遺伝子組み換えによる多量の除草剤の使用や農薬の種類および散布量、発色剤や漂白剤の使用、保存用にかけるポストハーヴェスト農薬などの問題があります。食製品におきましては、使用添加物や製造工程の面に不安があります。
内地のもんは全てにおいて値段が高うつきますが、総じて安全基準もしっかりしており、その価格には美味しさに加え安全・安心が含まれているのです。