書道家Syuunの忘れ物

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孫崎亨・在日米軍を「仕分け」しろの可笑しさ その2

2010-05-27 00:40:43 | 日記
孫崎亨・在日米軍を「仕分け」しろの可笑しさ その2

孫崎亨氏(元防衛大学校教授)の「在日米軍を『仕分け』しろ」
この孫崎亨氏というのは、日米関係、安保の著書で有名で実は元外務省の役人である。
だから防衛関係のことに詳しいと思うと、どうもそうでもないらしいことが散逸する。
先ず文章の初めの頃にこんな部分がある。
「沖縄経済の変化も見過ごせません。実は、沖縄経済で米軍へ依存する部分は5%しかない。他方、観光収入は10%余に達しています。沖縄は、かってのように米軍基地に依存しなくても生きていけるようになった。」
ここで、誰でも観光収入が50%になったと言うのならその「米軍基地に依存しなくても生きていけるようになった」信じよう。しかし、10%余とはどういう事か。
沖縄経済というのは「基地・公共事業・観光」である。その基地従業員は約8,000人、失業率は依然8%強。
例えば、沖縄市の平成21年度一般会計当初予算を見てみると、市税が27.2%。 国有提供施設等所在市町村助成交付金(米軍基地、または、自衛隊基地の固定資産税相当)3.1%、地方交付税20.7%、国庫支出金(補助金)22.7%、県支出金6.8%と大まかなところ。
これだけ見ても予算の半分以上が国などからの補助金と言う事になる。
実際は、基地があるような地域はより多くの公共事業費、補助金が投入されているのは以前述べたとおり。
その他、年間の軍用地料は総額約886億円(2010年3月末現在・沖縄防衛局)。
軍用地主の数は県全体で約38,200人。
こんな数字から見て、「米軍基地に依存しなくても生きていけるようになった」とはどう考えても信用が出来ない。
ここで終わりにすれば、アトは読まなくても良い文章であることは容易に分かる。
その中で、「在日米軍が日本の国防にどれくらい役立っているのか。費用対効果はどの程度のものなのか。」というところがある。
こんな部分があるから、元防衛大学校教授という肩書きを疑ったのである。
もし、自衛隊が警察予備隊という官僚組織ではなく、専守防衛ではない攻撃力を持った軍隊であったのなら、その費用対効果というものはある程度算定できるかも知れない。
しかし、自衛隊に攻撃力はない。
打たれてから打ち返せだと、今なら打ち返す前に全滅である。
あの韓国の哨戒艇の撃沈を見ても分かるように、ソナーで魚雷発見(発見したかどうかは未確認で、例えとして)と同時に撃沈沈没と言う事になる。
‥‥と言うことは、先制攻撃を掛けられない軍事組織は意味がないことが解る。
これは、自衛隊に中国を含む周辺国に対する阻止力がないことを証明している。
ならば、「米軍の費用対効果」など算定できるものではない。
又、「米国にとって、横須賀基地や佐世保基地、嘉手納基地と言うものは、絶対に譲れないものでしょう。」と言う。
しかし、占領政策として横田基地と厚木基地が首都圏にある必要はない。
厚木基地は既に自衛隊と共用になっているが、横田基地がある必要はない。(極東地域全体の輸送中継ハブ基地(兵站基地)としての機能を有している。戦闘部隊がいないのが特徴。フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
ここに、基地を置いているのは元々日本の首都東京を制圧するための占領政策であったはずで、日本の基地は世界一安全で安上がりな基地であるからにすぎない。
ところが、そんな在日米軍を「仕分け」しろと言う話にはなっていない。

普天間基地の代わりに「長崎県にある海上自衛隊大村基地に移転させるといった案は現実的だと思います。それが無理であれば、全国で移設先をさがせばいいのです。それでも見つからなかったら、普天間基地にいる海兵隊は日本から撤退してもらえばよいのです。」

この文章は、あの鳩山首相が辺野古に決める少し前に、民主党とかその他左派人士が言っていたような苦肉の策である。その後、鳩山総理が海兵隊の重要性に言及するのだが、孫崎亨氏も元の鳩山総理並の認識であると言うことが暴露された一文であった。
今では、この意見は荒唐無稽な馬鹿話であることがはっきりしたとは、何という時の展開の早いのかと思う。
この週刊誌が出る以前から、移転には普天間飛行場の施設だけではなく訓練地すべてを含み、普天間飛行場というのは単なる移動手段の一部分にすぎないと語られていた。
やはり元外務官僚というのは単なる軍事音痴でしかないと看破されたものであった。