福井 学の低温研便り

北海道大学 低温科学研究所 微生物生態学分野
大学院:環境科学院 生物圏科学専攻 分子生物学コース

自由ですか?

2007-06-15 05:41:04 | 大学院時代をどう過ごすか

私は、研究において誰からも強制されていません。研究のテーマは自由に選ぶことができます。

大学院生の皆さんも、研究において自由です。誰からも強制されません。研究テーマに関して、指導教員と相談して合意して決定したならば、それは問題ありません。

M先生が専攻長を務める大学院の専攻の新入生歓迎コンパで、彼はこんな内容のスピーチをされたそうです。その途端、会場内は静まり返ったそうです。

そうです。そうなのです。これは、9年前、行政系の国立研究所から大学へ異動した時に私が強く感じたことです。『研究の自由』こそが、大学の大きな価値の一つです。

ただし、『研究の自由』を獲得した途端、遭遇することがあります。それは、『研究予算の不自由さ』です。これは紛れもない事実ですが、何とか凌ぐしかありません。

さてさて、あなたは自由ですか? 誰かに強制されていませんか? それは、あなたが本当にやりたいことですか?


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2 コメント

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自由な研究ができる環境にいる院生です。 (mongoose)
2007-06-16 09:42:17
自由な研究ができる環境にいる院生です。
この「自由」がいかに有り難いことか、最近になって分かってきた気がします。
でも、一番最初に「自由」を与えられたときに感じる困惑や不安はいったい何なのでしょうか。。。
もっと「自由」をうまく使いこなせるようになりたいです。
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mongooseさま (福井)
2007-06-17 06:10:33
mongooseさま

コメントいただきありがとうございます。

「研究の自由」を得た時に感じる「困惑」や「不安」は、よくわかります。そうですよね。自由を得た瞬間に、「責任」が生じます。自分で決めたことに対する責任で、もし、それがうまくいかなかったとしても、指導教員や他の人のせいにしないことだと思います。

私の個人的な経験ですが、自分で決めた研究において結果が出たら、英文の投稿論文を書くことです。最初からうまく書けるはずはないので、拙くてもとにかく書き上げ、指導教員に見てもらうことです。私の大学院の恩師は、どんなに忙しくても1週間で原稿を返してくれました(拙い英語の原稿を添削するのは大変な作業です!)。投稿論文を仕上げる過程で指導教員とキャッチボールを行うことは重要だと思います。

国際誌に掲載できるレベルの英語論文を書ける力を身につけることは、相当にハードな壁ですが、「研究の自由」を享受し続ける上で大きな鍵となるかと思います。どうでしょうか?
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