3型オーバーホール 納車


3型オーバーホールは今年の3月より着工していましたが、エンジン/シャーシオーバーホールに加えオールリペイントまで含み約5ヶ月という短納期にて完成しました。


多くのオーナーさんはある程度の”異常”を検知し入庫されるケースが多いのですが、本案件では特に異常があるわけでもなく純粋に長く付き合っていきたいとの想いからのリフェレッシュとなりました。


新車からずっと乗り続けている。
それは今から25年ほど前の話になるのでしょうが、オーナーもクルマも まさかこれほど長い時間を共有することになるとは当時は考えもしなかったはずです。
晴れた日も、雨の日もオーナーの手となり足となり動いたZは、これからの生涯を走るために遠く福岡の地で分解点検が行われていました。


ピストンはアルミ鍛造へ変更し、2機のターボユニットもギャレット・オリジナルへと交換。


何度もエンジン整備を繰り返す必要の無いように主要部品はこれを機に交換しました。


エンジンよりも外装の状態は目で見て解るだけに、長い年月の経過と劣化を感じさせてくれるには十分でした。


原色系ペイントは特に色飛びが激しく、赤よりの朱とも見える色にクリアー剥げの状態。
しかし幸い腐食の発生は皆無でしたので一気に下地を作り塗装工程へと移行する方針となりました。


軽度の修正を行いながら下地の形成を行ってゆきます。


塗装工程では約50日ほどの時間を消費。 


相応の時間は要しますが、補修程度では蘇らないカーボンスポイラーもクリアー樹脂の再施工を行うことにより、黒はより黒く ボディは色鮮やかに復活してくれました。


オーナーさんへ引き渡す前のロードテストは緊張もしますが、僕個人的には引き渡し前の最も大切にしている時間です。
耳を澄まし、僕が持つ全てのセンスを集中させると言っても過言ではなく、そのため出来るだけ周りに邪魔をされることのない深夜帯の高速道〜ワインディングで感触を確かめています。


そして念願の納車日。
オーナーさんは言葉にならない想いを胸に、だけどしっかりと心の声は僕たちに伝わっています。 そして僕達も同じくDAYTONAのスタッフ1人1人の想いが伝わってくれたら、それはかけがえのない喜びです。










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