最終型Z32 再生プロジェクト Vol,3


エンジン、その補機類に関する以外にも、デフを除く動力系も手を入れました。
オートマチックトランスミッションはリビルト品を装着し、軸ブレが生じやすいプロペラシャフトはZ1モータースポーツ1ピースプロペラシャフトへ変更です。 前回からの流れからもわかるように、クランクシャフトを中心とした横軸の最適化を狙った再生プロジェクトですので、バランスの崩れには十分に気をつけています。 これはNAエンジン故にパワーの少なさを僅かでもフォローしたいとの思いが僕には強く、その為ネガティブ要素を少なくしておきたいとの考えです。これらは純正部品だけで組み立てていくには役不足。パート、パートに高精度のパーツを組み込むことにより形になっています。
特に感動的なのは0km/hつまりは停車時からの加速 ブレ(逃げ)が無い車というものはこれほどまでに気持ちのよいものか?と感動する加速性能を味あわせてくれ、例えるならガソリン車→EVへチェンジしたかのように、動力の立ち上がり方がリニアなんです。 これはDAYTONA自慢のテクニックでもあります。




サスペンション周りもリフレッシュ&アップデート。
当時のマルチリンクサスペンションは文字通り、幾つものサスペンションアームにより構築されています。 つまりは支持ポイントが現代のクルマと比較すると多く、その利点を活かしてエネルギーを分散してくれると嬉しいのですが前後共にアッパーアームに応力が集中しているケース(ブッシュの劣化)が多く、しかしそれ以前にブッシュが古すぎる(18年前)事もありブッシュの交換を行いました。 今回使用したのはサスペンションアーム部にはnismo  リアのサスペンションメンバー、デフマウントにはWHITELINEを用いて組み立てました。


ダンパーはOHLINSへ交換を行いました。
現状ではZ32用車高調整式ダンパーは数える程度の種類しかありませんが、「車高を落としたい」「車高調整式ダンパーがほしい」だけの理由ならば、正直他メーカーで1/3程度の価格で入手できます。
だけど、そこをあえてOHLINSへするということには当然本質があり、Z32という車はフロントがとてもヘビーな割にはリアが軽いと言われています。 軸重だけで見ると55対45ほどですのでやはりフロントが重く、昔は50対50が理想と言われていましたが、現代ではトランスアクスル化のクルマなどはリアが若干重たい車もあるほどです。その重量バランスを改善することは不可能ですが、サスペンションの動きをコントロールすることは当然可能ですので、リア周りのバタつきを気にしながらセットアップを行い、フロントは重量負けして底付きしないようにストロークを確保かつ跳ねないモデルとしてDAYTONAではZ32用OHLINSを提供させてもらってます。


ブレーキも同様にアップデート
フロントにはAP Racing アップグレードキットを用い、4ピストン+330mmディスクローターのシステムへアップデートしています。
リアは純正キャリパーを再使用 キャリパーシールを交換し、パッド/ローターを新品へと交換を行う、スポーツブレーキシステムです。 これで1.5トンのクルマを確実に静止させるシステムは出来上がりました。



DAYTONA Facebookページでは、BLOG一期一へぇで紹介しきれない画像や情報を沢山公開しています。
Blogと並行して閲覧することで楽しさ倍増間違いなしです。
« 最終型Z32 再... 最終型Z32 再... »