イラン国民はアメリカとの戦争どころじゃないようです。インフレが酷くて戦争より生活の方が大変のようです。
宮崎さんが報告してくれています。香港から帰られててっきり台湾情報かと思っていたらイランだったので驚きました、とは言え、今やイランも大事ですね。
「宮崎正弘の国際情勢解題」より 令和弐年(2020)1月14日(火曜日) 通巻6338
テヘラン異変。ソレイマニ司令官の追悼ポスターを剥がす抗議デモ
宗教政権、インフレ対策に無能を露呈、「対米戦争」どころじゃないって
過日のイランに於ける抗議デモ、つまり狂信的宗教政権と、それを暴力で守る革命防衛隊の「政府」を、イランの民衆がいかに思っ ているかを象徴した。
軍が抗議デモに発砲し、1500名が死んだと報じられた。死者1500名? 天安門事件ではないか。
イランのインフレ、じつはもの凄いことになっている。
賃金は上がらず、若者に職はなく、物価だけが暴騰をつづけ、ついに民衆はテヘラン政権の無能に怒りを爆発させた。対米戦争? ソレイマニ司令官が殺害された報復。そういう繰り言を言う前に、われわれの生活をナントカしろ、というわけだ。
これまで問題視されたことがないが、イランの人口動態の激変ぶりが露骨だ。
少子化が急速に進んで僅か三年前の四分の一、五年前の五分の一、つまりイラン人が子供を産まなくなったのではなく、生活苦で子供 を作れなくなったと見るべきなのだ。
庶民の台所を直撃した猛烈インフレは、つぎにベネズエラ型に移行する可能性がある。ベネズエラは、生活困窮、無政府状態。 450万人の国民がブラジル、コロンビアなどへ逃げた。米国の制裁で命綱の原油輸出が出来ず、経済回復は到底望めない状況であ る。
イランから経済難民として外国へ逃げるといっても、西隣のイラクは治安が悪い(悪化させたのはイランだが)、東隣のアフガニス タンもパキスタンも難民を受け入れる素地はない。両国はイランより遙か以前に経済が破綻している。
結局、ホルムズ海峡を越えて対岸のオマーン、カタールへ?
過剰防衛の誤断でウクライナの旅客機を撃墜したことをイランは認めた。国民はデモを連日組織し、ついにはスレイマニ司令官の追 悼ポスターをはがし始めた。
次に起きることは何か?
イランで革命が起きて宗教政権が吹っ飛べば紛争は収まるのかもしれないですね。これはイラン国民に期待したくなります。さて、どうなるのでしょう。
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