DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

村田、世界王座獲得ならず(WBAミドル級:第2の王座)

2017年05月23日 00時08分45秒 | 世界ボクシング
先週末20日・土曜日、有明コロシアムで行われた試合結果です。
WBA世界ミドル級王座決定戦(第2の王座):
同暫定王者アッサン エンダム(仏)判定2対1(115-112。116-111、110-117)村田 諒太(帝拳)

*この試合の判定結果について、色々と批判が飛び交っているようですが、それほど「ひどい判定」のようには感じられませんでした。

正直、「どっちもどっちだな」というのが私(Corleone)の感想です。ジャッジ3名は2対1で割れました。私の採点では114対113でフランス人が若干有利となっています。前半戦はエンダム。村田が右ショートでダウンを奪った4回以降の中盤戦は日本人。終盤戦はどちらかというとエンダム。手数(エンダム)か強打(村田)かで見方が分かれる典型的な試合でしたが、前半戦は村田は前進するのみ。終盤戦、村田の強打は明らかに空振り状態。今回のような試合内容で「よく自分が勝った」と思えたのか不思議でなりません。

この試合、争われた王座はWBAのレギュラー王座、そうWBA同級の第2の王座です。このレギュラー王座の上にはスーパー王座があり、そこには現役最強のゲナディー ゴロフキン(カザフスタン)が君臨中。エンダムも村田も実力ではゴロフキンには遠く及ばないでしょう。もし他の選手が今回のようにWBA「第2の王座戦」に出場すれば、批判が集中するでしょうね。現にこれまで、亀田3兄弟や現WBAフライ級王者井岡 一翔(井岡)が実力ナンバー1のWBA王者との対戦を避け、格下王座戦に出場したためマスコミに叩かれてきました。しかし今回の世界戦ではそのような声は一切聞かれませんでした。村田が五輪で金メダルを獲得したからでしょうか?それとも世界に通じる帝拳ジムに所属しているからでしょうか?亀田陣営や井岡陣営が取った路線を肯定し、村田陣営を批判するつもりはありませんが、現実として、村田が選んだエンダムという選手はゴロフキンはおろか、WBO王者ビリー ジョー ソーンダース(英)より実力が落ちる安全パイと見られていた選手です。

そしてまたWBA会長の言動には困ったものです。自身の運営する団体の世界戦ジャッジが出した試合結果を、その試合直後に批判する会長がどこにいますか?ある中学の校長先生が、その中学の先生を公で非難しますか?会社の社長が、社員を批判してどうなりますが?両選手が懸命に戦った試合をこれ以上貶すのは止めてもらいたいものですね。
コメント
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