DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

金子、内山に肉薄。三浦、強豪にワンサイドTKO勝利

2014年01月08日 06時34分27秒 | 世界ボクシング
昨年の大晦日、東京都大田区総合体育館で行われた試合結果です。
WBAスーパーフェザー級戦:
王者内山 高志(ワタナベ)判定3対0(117-110x3)挑戦者金子 大樹(横浜光)

*公式採点以上に競った内容だったという印象を受けた2013年の年間最高試合。私(Corleone)は115対113で内山の勝利を支持しています。

この試合でまず驚いたことは、内山のプレッシャーで金子が押しつぶされなかった事です。これまでの内山が出場した8度(王座獲得戦+7度の防衛)の世界戦では、対戦者はことごとく内山の圧力に屈してきました。しかし金子は臆するどころか勇敢に攻勢を仕掛けていきました。

どちらのペースとも言えないまま突入した中盤戦。内山が左フック気味のジャブを放ち始め試合をコントロールし始めます。このパンチのため、それまで的中率が低かった内山の純粋な左ジャブとそれに続く右もヒットし始め、王者のペースのまま終盤戦に突入。しかし10回終了間際にあっと驚く事が起きます。

   

パンチがやや大振りになっていた内山に対し金子が左をあて、続けて右をクリーンヒット。そのパンチで内山はキャンバスに送られます。苦笑いで立ち上がった内山ですが効いていました。しかしここから王者が本領を発揮します。11回、前に出てきた挑戦者に対し左フックをヒットさせバタつかせた内山。最後にはパンチをまとめダウンを喫した直後のラウンドを確実に取りました。そして最終回はうまく挑戦者をさばききり試合終了。

総合力で金子を上回った内山。ダウン後の冷静な試合運びを賞賛されていますが、個人的にはそのバランスの良さに目を惹かれました。今年は二桁防衛、王座統一を目指していく方針です。


WBCスーパーフェザー級戦:
王者三浦 隆司(帝拳)TKO9回55秒 挑戦者ダンテ ハルドン(メキシコ)

*激しい打ち合いが予想されていたこの試合。三浦が試合開始1分過ぎに左強打でハルドンをぐらつかせ、この試合の大勢が決まりました。その左に絶対的な自信を持つ三浦ですが、その強打が早々と当たったためにそれまで出ていた好左ジャブが影を潜めてしまったのが惜しまれます。

中盤戦では左右のボディーでメキシカンの戦力を剥ぎ取っていった三浦。5回にはボディーからの連打でこの試合初のダウンを奪っています。三浦の執拗なボディー攻撃のためにパンチ、そして足に力が入らなくなったハルドン。8回終了間際には連打を喰らい再びキャンバスに。しかしレフェリーはこれをスリップとみなしました。ハルドンに限らず、ここまでしぶとくボディー攻撃を喰らえばたまったものではないでしょう。

三浦の勝利は時間の問題となった9回、ロープ際で再び連打を浴びせダウンを奪い底で試合終了。

王者が予想外のワンサイドマッチを制し2度目の防衛に成功しています。どちらかというと「たたき上げ」スタイルの持ち主三浦。パンチがあり(特に左)、攻撃は重厚+パンチの当て感よし。ディフェンス力も高水準のものがあります。打倒内山も可能だと思いますが、現在の勢いがあるうちに再戦に臨むべきでしょう。

   

2014年内に「内山対三浦II」は実現するのでしょうか?
コメント
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