キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

春分の日

2012年03月21日 | Weblog
春分の日の湘南は素晴らしい天気でした。吾妻山の北側にある梅を観に散策に出かけましたが、近景では散り始めた花弁がみすぼらしいものがあるものの、遠景は白く霞んで素晴らしく春っぽい感じでした。椿も盛りのところが多く、赤白の競演が楽しめました。白木蓮も咲き出しそうで、今年の春は北国の春のように一気に春の花が短い間に咲いてしまいそうです。

午後は茅ヶ崎まで電車で出かけて辻堂まで歩きましたが、辻堂のテラスモールの賑わいには驚かされました。買いたいものがあったのですが、レジの行列の長さに驚き、回れ右で帰ってきてしまいました。これでは藤沢寄りにある湘南モールは苦戦していそうですね。駅そばのモールの強さを感じました。テラスに幾つかある珈琲ショップも、これから好い季節を迎えて屋外テーブルで珈琲を飲む楽しみが増えそうです。湘南の光を巧く使った設計がいよいよ功を奏して集客に更に拍車が掛かりそうです。

夜、家族で歌うにっぽんの歌をNHKでやっているのを観ましたが、還暦を過ぎてる黛ジュンのミニスカ姿は見事でしたが、その上に婆さん顔が乗っているのが、実にどうも気味が悪かった。昔の人を引っ張り出すのも好いけど、60年代ヒットを飛ばした人達は、もうそろそろ若い頃の映像で番組を組み立てるほうが好いですね。懐かしさはないけど、AKB48を観ているほうがよっぽど好いやというのが実感です。





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いけない月曜日

2012年03月20日 | Weblog
朝早くから部屋の東側の窓に朝日が当たり、春のぽかぽか陽気を期待して横浜までやってきましたが、日差しが翳り気温がどんどん下がり、けっこう締まった陽気になりました。お彼岸だというのにまだ寒さが抜けず、暑さ寒さも彼岸までじゃなかったのかと怪しむ気持ちが打ち消せません。

それでも横浜での月曜の行動は変わることはなく、チラシを喰って芳林堂へ向かい、奮発して坪内祐三「父系図」廣済堂出版を買ってしまいました。同行者が、「そんなに高い新刊単行本など買わないほうが身のためじゃない、どうせ直ぐに文庫化するし、古本でも出るから止めといたら」と忠告してくれましたが、根がへそ曲りですから、その一言で購入意欲が一気に高まり、自ずと財布が軽くなりフットワークが良くなりました。まあ、高々2,100円の値なんですけど、小物というのは大げさでいけませんや。

それにしても坪ちゃん、ここの所の新刊の出るスピードが早まってきました。いよいよ老齢の文芸評論家は引退するかお亡くなりになり、若手で有望な人が少ないですから天下取ったようなもんですね。後はベストセラーを出すだけです。
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春の彼岸の一日

2012年03月19日 | Weblog
湘南のこの週末は雨にたたられましたが、昨日午前中はかろうじて曇り空で墓参いってきました。案の定お寺に近い新幹線脇の白木蓮は未だ咲いておらず、山のところどころに梅がボやっと白く煙っていました。北斜面の梅は今が盛りのようでした。お墓は人が盛っており、彼岸の大入りに雨のために昨日の墓参に変えた人が多かったようです。雨の中では線香も点けにくいですからね。


雨が落ちないうちに散策をしようと午後早めに茅ヶ崎まで出かけ、イオンの酒売り場を視察して歩くことにしましたが、さて歩き始めたら直ぐに雨が降り出しました。辻堂まで行く予定を茅ヶ崎周辺を徘徊することに決めて、公園で雨中の梅を観賞いたしました。遅咲きの全体がピンクに見える梅が美しく、幼木が多いところを見ると新しい品種なのかもしれませんが、古い品種が雨に花弁が流されて残った額の部分が薄汚いのに比して若々しくて良かったですね。私と同じように感じた人が品種改良をしたのかもしれません。花を観る梅と実を取る梅の両方向に品種改良の方向はありますが、この梅は実を結ぶのでしょうか。

茅ヶ崎を徘徊していたら、民家の玄関先に純白の八重の椿が二輪咲いていて、足を止めて魅入っておりましたら、玄関から家の方が出てきて花を褒めたところ、おばあさんが植えたもので名前は分からない、純白の八重の白は珍しいと人からも言われる、一輪切って持って行きませんかと親切にも言っていただきました。毎年此処を通ってこの花を観るのを楽しみに散策しますからと、丁重に辞退いたしましたが、美しい花はいいですね。

茅ヶ崎の川上書店でメガミックス編「傑作 広告コピー516」文春文庫を買い早めに帰りました。夜、読書しなくちゃと思いながら、つい野口五郎を観てしまい、「青いりんご」「オレンジの雨」「甘い生活」「私鉄沿線」を聴き70年代の思い出に浸っておりました。21時からは東京大空襲の未公開写真の番組をぜひ観なきゃいけないと数日前から見逃さないように気をつけていたので、そのまま22時まで観続けてしまい、すっかり目が疲れていましたが、幸いなことに広告コピーの字はとてつもなく大きく、しかも熱狂の80年代のコピーも多く入っていて思わず読みふけってしまいました。

歌も広告コピーも時代を色濃く反映していて、すーっとその時代に還って行ける力を持っています。本格的に研究する対象としてもう少し多くの人が関わるべきだなあと、深夜、娘がメキシコから買って来たテキーラを舐めながら息子に話してみましたが、残念ながら若いうちは実感がともなわない事柄でした。











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白木蓮の季節

2012年03月18日 | Weblog
せっかくの週末なのに昨日は一日雨、それでも平塚まで雨中散策をしました。梅はかなり終わりに近付いていて、雨に花弁が流されていました。かわりに白木蓮の花が笑み始めており,そういや何時も彼岸の墓参りには、新幹線際の白木蓮の大木が満開であったことを思い出し、昨日が彼岸の入りであったことに気がつかされました。やらなきゃいけないことを花が教えてくれるのは、農家だけのことではありません。

平塚ではさくら書店に寄りましたが、買いたいなと思った書籍が二冊あったのをぐっとこらえて、早々家に帰り読みかけの阿川弘之対談集を読了し、先週仕入れた山口瞳を読んで過ごしました。先週は弟と飲んだり、日本酒会へ出たりで読書がぜんぜん出来ませんでしたから、この週末はその分二三冊は読んでおかなきゃあと思ってます。

昨日忘れた墓参にこれから行ってきます。



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酒の世界も変わりました

2012年03月17日 | Weblog
会社を中心として関内駅方面から伊勢佐木町および野毛方面へ歩くことが多いのですが、久し振りにチラシを喰った後に桜木町駅前のコレットマーレまで歩きました。一階のプリマステラで3月からシンデレラシューをお取り扱いいただき、直ぐにリピートが来たとのことで寄ってみました。綺麗な可愛いおねえさんが二人で店をやっていて、ご自分で気に入ったラベルや容器のお酒を仕入れて販売しています。ちょっと見ただけでは酒屋さんとは気がつきません。酒類業界に入って30年、時代は大きく変わっています。

五階のファンシーグッズの店Deliでもお酒売り場を見ましたが、容器の美しさがセレクションの基準になっている点はプリマステラと同様、酒飲みでない人は形から入るのも大いにありなんですね。うちの子供たちは3人とも成人しているのですが、70年代のブルゴーニュを開けても舐めるだけ、グラス一杯のワインを持て余します。飲むことに対して、あまり欲望を感じていないようです。

まあちょっと前から、といいましても、そのちょっとで20年位経ってますかね、酔うのはみっともないと思っている人が随分多いのを感じておりました。女性だけでなく男性もそういった意識を持っている人が多いのです。日頃の辛さから逃れるために、止むに止まれずアルコールの致酔性にすがるなんてのは、大分前から流行らないのです。もはや泥鰌庵閑話にうっとりしている場合ではないんだなあ。

Deliと同じ五階に紀伊国屋があり、長田弘「記憶のつくり方」朝日文庫を買いました。最近物忘れが酷く、直ぐに何でも忘れちゃうので、この本によって記憶が鍛えられたら大変ありがたいんですけどね。まあ、この詩を全部暗誦出来れば、記憶力が強化されるのは間違いなさそうですが・・・。

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滅亡の美学

2012年03月16日 | Weblog
福家で夕刻から福寿の純米酒を燗で飲み始め、肴は芹胡麻和え、島らっきょう、しこ鰯、蛸ぶつ、
牡蠣の串焼き、穴子と春野菜の天麩羅、泥鰌鍋と喰い進み、酒のほうも肴に合わせて途中から白ワイン、最後の方は芋焼酎湯割りと飲み進め、仕舞いはおじやで〆ました。

野毛の街の様子を眺めながら、大岡川沿いのハモニカビルへたどり着き、二階のホーッピー仙人で白、黒、ジン黒を味わってから、再び野毛の街の中心へ。久し振りにカラオケに入り、焼酎のボトルと氷、水、乾き物を二三買い込み二時間ばかり歌いました。同行者が同年輩であったため、吉田拓郎、荒井由実、かぐや姫、松山千春、中島みゆき、野口五郎、沢田研二、布施明、石田あゆみなど、フォークと全盛時代の歌謡曲になりましたが、多分一生、我々が歌うのはこの時代に止まってま動かないことでしょう。

思えば親父の兄弟会で歌われたのは圧倒的に軍歌が多く、13人兄弟姉妹のうち男7人は皆戦争に行っていて、昭和30年代40年代に行われた料理屋の二階での宴会にはカラオケもなく、手拍子と箸で皿を敲いた伴奏でしたが、少年青年時代に命を掛けて戦った戦争は、一生記憶から消える事はなかったでしょう。親族一同50名以上が揃った、乱痴気騒ぎのあの頃の雰囲気は、無縁社会となった今ではもはや経験出来るはずもなく、失われた祝祭空間として大切に記憶の中に留め置くだけですが、世代が異なる集まりだったために、軍歌は少なくとも子供たちに受け継がれ、四、五十年は延命となりました。しかし、同世代小人数が閉ざされたカラオケルームに集い歌われるフォークも70年代の歌謡曲も、我々が死んだらそれでお終いですね。


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ワインと美人の関係

2012年03月15日 | Weblog
春の好天は三四日続きますが昨日も横浜はいい天気で一日楽しく過ごしました。お客様がいらして久し振りに鉄板焼きをご馳走になりましたが、先ずは混みあっていたので少し驚きました。最後にこの店で鉄板焼肉を食べたのがもう数年前のことで、肉好きのフランスのメーカの要望に沿って脂っこいところをいただいて、もう当分はいいやと思って数年が過ぎ去ったわけです。牛肉は先日イタリアでいただいたような赤身と脂身が分かれているのが好きですが、マーブル模様になったものが嫌いというわけではないのです。七輪に火を熾して炭焼きにして、少し油を落とすと大変結構なものになります。

家で牛肉を食べるとついつい喰いすぎて、気がついたら500グラム以上腹に入っているなんて事になっておりますから、脂っこくてもう沢山だというより、単なる喰いすぎなんですね、きっと。昨日は牛肉をもう少し喰いたいなと思うくらいの量でしたから、食後も快適、実に美味かったなあと感じました。Kさん、どうもご馳走様でした。

ところで店内のテーブルを眺めると、女性二人でワインを飲みながら食事をなさっている方もいらして、昼から鉄板焼きで赤ワインというスタイルが出来上がっているように見受けました。友達と待ち合わせして、グラスに一杯か二杯飲むなんて中々洒落てます。最もワインを飲んでいなくても、美人でかっこ良かったですけどね。ワインは美人に似合う飲み物です。ぜひ皆さんお飲みください。


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野毛の中華、ジャズ、落語

2012年03月14日 | Weblog
昨日昼、久し振りに清香楼で、海老青菜炒めと鶏野菜炒めを頼んで飯を喰いました。その後、さすがに腹がくちいので、腹ごなしに大岡川を越え伊勢佐木町までぶらつき、BOで久世光彦「ニホンゴキトク」講談社1996年を買いました。1996年の頃から既に日本語は危篤状態であったようですね。

一昨日から読んでいる阿川弘之さんの本にも、日本語の乱れを指摘するところが多く、私自身の言葉の乱れを指摘されているようで、一人赤面しておりましたが、このような基本的な語法については義務教育期間中に教えてくれれば好いのにと、国語教育が酷く蔑ろにされていたことを恨みます。そんな気持ちがあって久世さんの「ニホンゴキトク」に反応したのかもしれません。

夜、にぎわい座で古今亭菊之丞の独演会があり、友人でこの落語家をとても好んでいる方が席を用意してくれたので出かけました。古今亭朝太が最初に出てきましたが、噺は面白くなく、秋に真打昇進するとのことですが、二つ目でもう少し修業した方が好いような気がしました。菊之丞の一席目は「転宅」でしたが、開演の前にいただいた助六を流し込むのに飲んだ酒が効いてうとうとして話半分しか分からず、出来も良くなかったようで少し残念でした。先週に引き続いて小菊姐さんが出てきて都々逸、さのさを演ってぱっと場を盛り上げ雰囲気が変わり、菊之丞二席目の「百川」になり、本人も乗ってきたのか、一席目とは大分話しっぷりが違い良かったです。

にぎわい座へ向かう途中サックスの音が流れてきたのでそちらの方へ向かうと、新しいちぐさ(伝説的なジャズ喫茶を有志が再興したと寺島靖国さんの本で読んだような気がします)にテレビカメラが入り、中学生と思しき少女がサックスを吹きまくっていました。好いですねえ、野毛の街角からジャズが流れているのは。







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横浜は今日も晴れ

2012年03月13日 | Weblog
月曜日の横浜は何時ものように過ぎて行きました。朝の会議、昼のチラシと芳林堂、午後の営業会議、ここ数年判で押したようで変わり映えがしませんが、それだけいい過ごし方であるともいえます。

日曜日に平塚のさくら書店で買ってもよかったのですが、月曜日の芳林堂のために残しておいた今月の発売の文春文庫を買いました。阿川弘之「言葉と礼節」、小林信彦「黒澤明という時代」、それに加えて渡辺京二「ドストエフスキイの政治思想」洋泉社新書Y、どれも新刊なのでぴっかぴかです。

夕刻、利休庵へ行き、山葵の葉、エシャレット、赤豆、海苔を肴に、菊正宗辛口生一本を燗で二本いただき、仕上げに牡蠣蕎麦を食べました。牡蠣はぽんぽこりんに太ってましたが、瀬戸内の何処かの海で養殖されたものでもあったのでしょうか。この冬は岩手の牡蠣を喰うことが出来なかったなあと、震災が牡蠣蕎麦にまで及ぼした影響を思いました。白菜、蕗、菜花、三つ葉、若布などが入っていて良かったですよ。

夜、「言葉と礼節」を拾い読みいたしましたが、三浦朱門との対談で”健康の秘訣は余り原稿を書かないことだなあ。俺たち余り売れなかったから、どうやら食えるくらいで、それが良かったんじゃないか”と云ってましたが、やはり仕事は程々にして長くやってゆくのがいいですね。
第三の新人で売れっ子だった吉行淳之介も遠藤周作も、もう大分前にこの世の人ではありません。


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相変わらずの梅と本

2012年03月12日 | Weblog
昨日は午前中曇っておりましたが、昼ごろから太陽が照りだしぽかぽか陽気になりました。ここぞとばかりに飛び出して大磯から平塚の熟知している民家と梅林の梅を楽しみました。高麗神社近くの梅林は、梅の開花の定点ポイントとしておりますが、香りが高く漂っていて直接的に快楽を感受する嗅覚に大いに刺激をうけました。

花水川を渡ったところの平塚の民家では、緑の茎を持った純白の花の梅がそれはもう青空に映えて見事で、今年の梅はこれを観て思い残すところはありません。

平塚では、パン屋のおねえさんからアンパンとカレーパンを買い、BOで塩山嘉明「出版業界最底辺日記」ちくま文庫2006年、高浜虚子「俳句の作りよう」角川ソフィア文庫 平成21年、内澤旬子「センセイの書斎」河出文庫2011年、山口瞳「人生作法入門」2011年、鷲田清一「死なないでいる理由」平成20年初版、22年4版、同「夢のもつれ」平成19年を買い求めました。

「出版業界最底辺日記」の解説は福田和也さんで、塩山さんを日本のセリーヌにたとえていましたが、エロ漫画編集者としてかなりの見識と才能をお持ちの方とお見受けしました。高浜虚子の俳句本は優れた教育書だと思います。まだ読んでもいないので何とも言えませんが、高浜虚子の他の本を読んでいてそれを感じます「センセイの書斎」のセンセイという部分に川上弘美を感じますが、知らないセンセイが多い中で、小沢信男センセイがいらしたので買いました。「人生作法入門」もついこの間出て、買おうかなと迷った挙句に、アンソロジーだからきっとほとんど持っている文章の組み合わせだろうとのことで、思いとどまりましたが、200円ですから見切る必要はありません。鷲田さんの二冊の著書については、知人が読みたいといっていたのでプレゼントとして買い求めておきました。

今朝の湘南横浜は快晴、久し振りに朝から気持ちよく晴れました。週の頭が気持ちよい天気だと好い一週間が迎えられるのではないかと感じてしまいますが、今週は盛り沢山です。




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