キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

初秋の雨

2011年08月21日 | Weblog
今朝の湘南は急に涼しくなって雨まで降っています。
昨日も曇り空で涼しく散策にはうってつけ、大磯から平塚まで行ってきましたが、魚の良いのが無かったのが残念でした。
買い物が目的ではないのですが、好いものがあれば何なりと買います。
野菜のほうは胡瓜茄子が相変わらず安く、枝豆と玉蜀黍が名残、落花生、無花果、林檎、梨が出ていました。

本のほうは、ここのところ新刊で欲しいものが無く古書店を回っていますが、以前のように大量に欲しいものが無いもののボツボツ好いものが手に入っています。

平塚ではお盆休みに池部良「風。止んでまた吹いて」講談社を買い、以前からこの人の本の題名には風が多いと疑問に思っていましたが、意識してつけているんだと分かり気分がスーッと晴れました。

昨日は三木卓「鎌倉日記」鎌倉春秋社を買って読み始めました。
あまりにも馴染みの土地で鎌倉のガイドブックなどを見たことも無かったのですが、住んでいる人が書いたものを読むと町について知らない事のほうが多く、自分の目で見た後は少し他人の意見も聞いてみるもんだなと思ったりしてます。

今のところ雨が降り続いてますが、午後には止むでしょうからまたそぞろ街歩きに出かけ、古書店など眺めてみたいと思います。









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秋の気配濃厚

2011年08月20日 | Weblog
ここのところ夏ばてのせいか、新たな本を読もうという気力がありません。
書庫を眺めて好みの本に目が留まるとそいつを引っ張り出して摘み読みしています。
目に留まる本というものは好ましいことが分かっていますから、快感量が想定されているわけでして、馴染みの女と肌を合わせるようなものです。
しかしながら目も眩むような新鮮な驚きといったようなものは期待できません。
要は気分が保守的になっていて新たな冒険に踏み出す気力が無い状態ですから、老人の心境でもあり、それはそれでけっこう楽しいのですが、滅亡の楽しみです。

種村季弘さんが編んだ、ちくま文庫「東京百話」天地人の三冊は文字が細かくて買った当時は読みにくいなあと思っていたのですが、最近老眼が進んで読書用眼鏡をかけることも無くなり、裸眼で読むようになってみると、不思議な事にはっきり綺麗に見えて、こういうこともあるんだなあと、人間の生理の変化により読書の楽しみが増すことを知りました。

山田風太郎さんの「人間臨終図巻Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」徳間文庫も好みの本でして、時々引っ張り出しては摘み読みしております。
臨終の話ばかりですから、面白くなってくるのはある程度年を取って死期が遠からずといった年齢に達してからでしたね。
死ぬのは怖いですから、こういったもので予行練習をしておくのは有効な気がしていますが、実際そのときになってみるまでは分かりませんね。

後は喰いものに関する本を手にしていますね。
元来喰い意地が張っている事に加えて、喰いもの商売をしておりますから当然ではありますが、好みの書き手がおりまして、吉田健一、開高健、色川武大、山口瞳といったところに手を伸ばしていることが多いです。
喰う事はは死の対極にありますから、こういったものに食指が伸びるようだと回復期にあり、気力体力が充実して来るのを感じます。

昨日の大雨から湘南方面も急に気温が下がり秋の気配が濃厚です。
既に松茸は中国産ですが堪能いたしましたし、北海道産の秋刀魚も体高がある大型のもので美味かったですね。
秋刀魚は福島原発から100キロ以内の漁獲が規制されていますので、仕舞が早く早めに召し上がっておいたほうが無難です。
後は散歩の途中でも見かける栗ですが、だいぶ大きくなって稔りを待つだけです。
こいつを焼いてカクテルで楽しみたいですね。











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しら丼

2011年08月19日 | Weblog
今年の夏、土用の間は蒲焼にした鰻を飯の上に乗せた鰻重を食べていませんでした。
白焼きを載せたしら丼というのを野毛の福家と神谷町の野田岩で間を置かずにいただきました。
焼き鳥も塩のほうが鶏の味わいを楽しめるので好んでおりますが、その伝で云えば鰻も白焼きを喰わなくちゃいけません。
実際二軒で食べてみて、鰻重よりしら丼のほうが好みかなと感じています。
飯のほうにはたれがかかっているので、鰻重からそう遠くないところにあると感じさせますが、白焼きの上に山葵が乗っているところは、ちょっと離れているところかもしれません。
そういえば焼き鳥屋でもささ身には山葵を乗っけて出してきます。

穴子の白焼きは山葵醤油ですし、鮨屋で穴子の握りをたのむと、白焼きのほうは塩と柑橘で、煮て焼いたのはツメをつけてきますから、鰻のしら丼も山葵に加えてカボスかなんかで風味付けしたら面白いかもしれません。

野田岩ではムルソーとフィサンを合わせてみましたが、ムルソーのほうが白焼きの風味を引き立ててくれました。

お盆明けの17日、9月14日のチャリティーセールの打ち合わせで昼に福家を訪れ、鰻重をいただきました。
山椒をたっぷりとふりかけいただきましたが、何せ昼ゆえ、しかもお仕事の話をいたしましたので、熱いお茶をいただいたに過ぎませんでしたが、ブルゴーニュの良く熟成した赤なんぞを合わせて飲んだら一瞬にして暑さも吹き飛んだでしょうな。
しかしまあそんなことをしたら確実に午後は仕事にならなかったと思われますがね。

今朝の湘南は久し振りに爽やかな朝を迎えています。
いつまでも暑くちゃあ体が参ってしまいますし、そろそろしみじみとした味わいの酒が恋しくなって来てます。
このまま大人しく涼しくなってくれると好いですね。







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暑さも今日までというけれど

2011年08月18日 | Weblog
盆休みが終わってしまいました。
フランスなどのサマー・ヴァケイションに比べて何と短いものか、せめて8月頭から20日くらいまで休むのが常識になっていたらとつくづく思います。

日本はある時期から稲作を主体とした農耕民族ですから、本来ならばこの時期は閑散期で仕事などしている人はいなかったのではないかと思います。
何故なら夏祭りがこの頃に集中していることからもそれが窺えます。
柑橘農業を営んでいる友人が、確かに収入は少ないが、思いのほか休みが多いから色々な事が出来ていいぞといってました。
彼は読書と釣りが趣味で、年を取ってきたので柑橘の栽培面積をぐっと狭めて、無農薬有機栽培で付加価値を高め、しかも消費者に直接売っていますから利益率は高く、もう喰っていくだけで余分な金は要らない、本と餌代があればそれでいいんだといっております。
どうやら年間三分の二はお休みで読書と釣りに励んでいるようです。
人間50を過ぎたらこのくらいの余裕をかましたいですな。

35年前サラリーマンは気楽な稼業でしかも安定しているなどと思ったのがいけませんでした。
その時に好い職業が何十年も好い状態で続くとは限らないことを肝に銘じるべきでした。
今となってはもう手遅れですから、ゴールが見えてきたことを希望に定年退職を夢見て働くばかりです。

年を取るとどうも愚痴が長くなっていけません、失礼いたしました。
さてこの短い盆休み、湘南は異常に暑く、その暑い中を頭をくらくらさせながら毎日歩き回っていました。
秋のワイン・トップシーズンに向け夏ばてでは話になりませんから、汗をたっぷりと流して鍛えていたわけです。
大磯、平塚、茅ヶ崎、辻堂、藤沢と歩き回りましたが、牛乳が熱中症に効くと小耳に挟んだので、牛乳、カルピス、ヨーグルトとその手のものを飲んだり喰ったりしておりましたが、腹の中が乳臭くなって猛暑の中どうも気分が悪かったですね。
どんなに好いものでも取りすぎると毒です。

炎天下の徘徊で訪れた茅ヶ崎の書店と古書店、藤沢の古書店で以下の三冊の本を買い求めました。

「ウイスキーは日本の酒である」  輿水精一  新潮新書
これもサントリーの方が書いたものですが、サントリーウイスキーで刷り込まれたアルコール人生ですから、最後はサントリーウイスキーで〆ることになるかもしれません。
ワインの合間に再度勉強しておかなければ、いざというとき困りますからね。
味覚に関しては、日本人は世界に冠たる鼻と舌を持っている民族ですから、日本人のブレンダーが世界一になることになんら不思議はありません。

『1972 「はじまりのおわり」と「おわりのはじまり」』  坪内祐三  文芸春秋
この本を文春文庫では見ますが、単行本で見たのが初めてだったので思わず買ってしまいました。
内容は同じなんだけど、単行本の魅力てのは確かにあります。
書庫が限界に近くなっての暴挙でしたが、手触り抜群です。


「むかし噺 うきよ噺」  小沢昭一  新潮文庫
この本は既に絶版になっていて、それが新古書の状態で100円で買えるのですから日本は天国です。
軽妙な語り口がそのまま文章になっていて、あっという間に読了していました。
私もこのように軽くて懐かしい文章を書いてみたいですね。
それには先ず体に染み付いた変に重いものを振り落とすことですが、そう簡単にことが運びそうにありませんな。


明日から季節が変わると気象予報士のオネエチャンがテレヴィで云ってましたが、ぜひともそうあって欲しいです。












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怪しいお米セシウムさん

2011年08月17日 | Weblog
東海テレビが表題の言葉が書かれたボードを誤ってを流した番組を打ち切ったとの事だ。
14,000件のクレームが寄せられたのことだが、そんなに悪いことなのか、確かにテレヴィというのは影響が大きく風評被害の原因を撒き散らすことになると思うが、テレヴィが権力だということをよく理解して、その権力を無化することをしたらいいんじゃないだろうか。

この問題の本質は日本が広島長崎で放射能で大きな被害を受け、長い間精神的肉体的に苦しんできた経験を持つのに、日本政府が先導してごまかしによって原子力発電を認知させ、更に危険なプルトニウム原料を使った発電計画を、安全データを捏造しながら行ってきたことにある。
下請けの誰かが作ったボードらしいが、日本政府批判がどこかに含まれユーモアが感じられるんだけれどそう感じるのは俺だけか、大日本婦人会じゃあるまいし、パーマをかけた女性の紙を切ったり、フリルのついたスカートを切ったりすることは無いじゃないかと思う。

今、やれ東北だセシウムだというキーワードに対して国中が同一の反応を示し、それ以外の言説を抹殺するような傾向があるが、反対意見や冗談が語れない環境、これが一番危険でしょう。
テレヴィ局に電話しながら、米がセシウムに汚染されているんじゃないかと内心戦々恐々しているんじゃないの、そして古米の買いだめなんかに走ってるとしたら、本心を心の奥に隠して世間の流れに迎合して大声を出してるわけでしょ、先の大戦を応援した心情となんら変わらないんじゃないのか。

東北と関東のかなりの部分が放射性物質に汚染されているのだから、農産物や海産物から放射能が検出されるのは当たり前のことだと思うし、その検査体制を早期に確立してくれなけりゃ、人はその地域から取れた農産物や水産物については接取を避けるでしょう、それが人間として当然の反応でしょう。
しかし、原発建設に色々まやかしがあったとはいえ国民の総意として認めたわけだから、そこから発生した不都合についても甘んじて受け入れる覚悟も必要ですよ。

放射性物質が撒き散らされる世の中も怖いが、言葉狩りがまかり通る世の中も怖い。












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ドメーヌ・ボワ・ディヴェール

2011年08月16日 | Weblog
今年春モンペリエのミレジムビオで、久し振りにドメーヌ・ボワ・ディヴェールのオーナー、ジョルジュ・ピコに会いワインを試飲させていただきました。
ここ数年有機栽培に切り替えていて、ワインの感じも果実味がふっくらとして以前とは変わったなとの印象を持ちました。

シャブリ2010、モンマン2009、ボールガール2009、ヴァルミュール2004をオーダーし、着荷したので盆休み前に試飲をしてみました。
フランスで試飲した感じとは少し異なるのが常ですが、シャブリは果実がたっぷりで良い造りでした。

モンマンは酸化熟成していてミネラルの香りが強く、今飲んでも楽しめるワインでした。

ボールガールは標高の一番高い急斜面の一級畑で、以前から好みのワインですが、線が細くエレガントで、とても上品でチャーミングでした。

特級のヴァルミュールは有機栽培のものではなく、今回東日本大震災チャリティーワインセールにピコさんが寄付してくれたもので、既に充分熟成して角が取れやわらかくなっており、飲み頃のワインでした。
この暑い盛りにきっちり冷やして飲んでも美味しいですが、出来れば秋風が吹くころ、ちょうど9月14日のチャリティーセールでお買い求めいただいたお客様が、少しワインを休ませて飲んだらきっと更に深みを増して美味しい事でしょう。

ここ何年かは落ち着いてボア・ディベールを飲んでおりませんでしたが、やっぱりここのワインは美味しいですね、手をかけてきちんと造ってているのでワインに雑なところがありません。
組織小売向けのある程度量産するメーカーのワインを多く取り扱いしているので、小さなドメーヌのワインを飲む機会が随分と少なくなっていますが、時々好いものを飲んで舌にその味わいを記憶させておくことは、量産タイプのワインの評価をするときにもとても重要なんです。


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無添加ワインに朗報

2011年08月15日 | Weblog
今日は終戦記念日、尊い命がアホな日本の指導者によって無残に失われた事に改めて怒りがこみ上げてきますが、それが一向に改善されていない事に一端の責任を感じています。
今日も朝から日が照り付けて暑くなりそうですが、鹿屋基地分隊で終戦を迎えた父に寄れば、あの日もピーカン照りの日だったそうです。

さて、先日飲んでピュアな味わいに感銘を受けたSO2無添加ワイン、シュワシュワプチプチをわずかに感じ、二次醗酵を疑ったのですが、メーカーのエノロジスト、ディエゴからこの件に関しての回答が来ました。
通常の赤ワインですとアルコール発酵後窒素ガス等によりCO2を400~600ppm程度まで下げて亜硫酸塩などの安定剤で再醗酵などを防ぐのですが、無添加の場合CO2を1,300ppm程度に維持して劣化を防いでいるとのことでした。

このような事情であればこれ以上CO2濃度が上がることは無く、今の状態で品質が安定しているので、皆さんにピュアな清冽な果実味を楽しんでいただけることが出来ます。
取り越し苦労に終わって良かったです。
そうと分かれば、皆さんもいち早くこのワインを入手して試してみてください。
ワインに対するイメージが一新することと思います。
ワインの名前は”ヴィーニャ・クエスタ・コロラ”赤い丘、鉄分が多い土壌で丘が赤く見えることから命名されました。
テンプラニージョ100%予価1,600円。

しかし最近のヨーロッパのワインメーカーは、夏休み期間中でも問い合わせに対してすぐさま回答が来るところが増えました。
ひじょうに有り難いことですが、日本もボヤボヤしていると抜かれちゃいますね、アリとキリギリスのお話がようやくヨーロッパでも真摯に受け止められるようになったのでしょうか。














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これが100円とはね

2011年08月14日 | Weblog
先日平塚の古書店BO(ブックオフ)で100円で買った「田中清玄自伝」ちくま文庫には驚きました。
実に良い本です。
これが100円なら、ロマネ・コンティがグラスで1,000円くらいで飲めないと釣り合いが取れない感じがします。

戦前共産党書記長として活動して、拘留された小菅刑務所で10年間突きつめて考えて共産主義を棄て、開戦直前出てきて三島の山本玄峰老師のところで3年間修行をするのですが、人間としての器量がひどくでかいです。
田岡一雄からハイエク、登小平オットー大公まで付き合いがあり、天皇を中心とした日本という国家をアジアのなかできちんと位置づけることを願った人でした。
小人の私が大人のことを簡潔に要約できるわけではありませんが、興味のある方はぜひ本書に当たってみてください。
新刊で買っても1,000円しないで入手できます。
右翼、戦後政治の黒幕などと世間の評判を鵜呑みにしていて、この自伝を読まなかったら大きなものを知らずに置き去りにするところでした。

人間右とか左とか囚われているうちは大きな仕事は出来ません。
身命を捨てて国家に尽くす気持ちを持った人に、セコな人物はぶっ飛ばされます。
児玉誉士夫に金で雇われた鉄砲玉にピストルで3発撃たれ担ぎ込まれた病院で、「たいしたことないよ、命がなくなるくらいのもんだ」と見舞いの人に応えている言葉で、覚悟の程が分かります。

しがないワイン業者ではありますが、今年30周年を迎え、次の10年ではアジアを視野に入れた仕事をしてゆきたいと思っています。



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想定内の電源喪失に備えて

2011年08月13日 | Weblog
8月8日この夏初めて冷房を使いました。
たまに動かさないと壊れてしまうからという理由もあるのですが、一度暑くなった夏が冷夏になり、またもや猛暑となってこのくそ暑さに体が付いて行きません。
直接冷風が当たったりするのが苦手なんですが、15畳と広い部屋で28℃に設定して寝たので全体がやわらかく冷え、暑くも無く寒くも無く実に快適でした。
しかし二日目にはサーモスタットが壊れてしまい酷く寒い夜をすごしました。
30年前の古い機械にしてはここまで善戦してくれたほうだと思いますが、30年間で使ったのが延べ150日程度ですので、それが善戦といえるかどうかは意見が分かれるところでしょう。

暑いと感じたら冷房を入れればいいと思うでしょうが、それが出来ない時のためのことを考えておく必要を今年強く感じた人も多いはずです。
電源が無くなった時に想定外だと他人事みたいにいえる人はそれで良いんでしょうが、そうなったときに困るのは自分自身で、それに対応するのも自分自身であることがはっきりした年でした。
それには暑い夜を冷房無しで過ごす方法というものを常日頃から考えておくことが重要です。

子供の頃を考えてみますと窓は開けっ放しで蚊帳を吊って寝ていました。
蚊帳というのは凄く暑いので毎晩寝付くまで母が団扇であおいでくれました。
大人になってからは、網戸が普及しておりましたから、蚊帳の暑苦しさからは開放され、強度なマザコンでなかったことも幸いし、自分で団扇を使い寝ていました。
この二つの記憶が随分鮮明に懐かしく残っていますが、子供の頃は夏休みには、海水浴やせみ取りで毎日遊びまわっていたので、疲れて寝付きも良くかったのでしょう。
若い頃夜空を眺めながらゆっくり団扇をあおいでいたのも気分いいものでしたが、年をとると体温調整が出来にくくなるのか、暑さが応えます。
父などは糖尿病が進んでいるせいか暑さ寒さを感じないようで、暑いとも寒いとも云いませんから一見悟りを開いたような老師然として終日居間に座っております。
加齢により体温調整が出来にくくなったら、いっそのこと感受性も鈍って暑さ寒さが分からなくなるというのも手ですね。

今日はお盆の入り13日ですが、結局あれからずっと夜寝るときには冷房のお世話になっております。

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8月11日(木)快晴

2011年08月12日 | Weblog

「『洋酒天国』とその時代」 小玉武  ちくま文庫
この本サントリー色がめちゃくちゃ強いといえども、酒類販売業者にとっての基本図書であることに揺らぎは無く、少し悔しい思いはいたすものの買い求めました。
各章のタイトルをみますと、佐治敬三、開高健、山口瞳、柳原良平、植草甚一、薩摩治八郎、埴谷雄高、山本周五郎などの名前が出ています。開高、山口、植草なんてところは好みの作家ですから、その章を拾い読みするだけでも面白いと思います。
あとがきが鹿島茂というところもしゃれています。

昭和30年代の酒類業界、特にウイスキー業界の雰囲気が強烈に伝わってくる本だと思いますが、
二十歳になって飲み始めた酒がサントリーウイスキーでしたから、懐かしい事がたくさん出てくるでしょう。
当時は自分で買って飲むときはもっぱらサントリーホワイト、親のを掠めて飲んだのがサントリー角、サントリーオールド、社会人になってサントリーリザーブやサントリーローヤルを飲むようになり、バブルの崩壊とともに街からサントリーウイスキーが消えてゆきました。

3年前から小雪ちゃんの魅力にすっかりいかれたおじさんたちが、サントリー角のハイボールを再び飲むようになって、最近ではトリスまで出てきちゃいました。
第二、第三のビールとカンチュウハイの時代の中で消えてゆくのかなあと思っていたので、サントリーウイスキーの復活はとても嬉しい出来事でした。

それにしても「洋酒天国」とは昭和31年創刊とはいえ随分ドン臭い雑誌名です。





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