キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

春の宵

2009年03月10日 | Weblog
昨日は昼に宇多がわで国松弁当をいただきましたが、お造りは平目の昆布締めが桜の葉巻きになっており、いかにも春の演出で、和食というものは実に良いなあと思いました。夜には久し振りで渚亭に寄り、今年二回目となる豆ご飯をいただきました。これを食べるとまたまた春だなあと感じました。芹の胡麻和えに冬の名残の湯豆腐をいただき、味わいの増して来た浅利の味噌汁を啜れば、もうそれ以上のことは望みません。もちろん酒は燗をしたものを付けていただかないと片手落ちというものです。

会社でも少しは仕事をしておりまして、フーデックスの整理、イタリア出張で集めたサンプルの試飲をいたしました。先から気に入っているカッシーナアデライデのバローロ2004ですが、先日会社を訪寝てくれた他のバローロのメーカーの2004との比較試飲をいたし、カッシーナアデライデの完成度の高さを改めて認識いたしました。エレガントで繊細味わいの多層性を持っており、個人的に100点満点をつけたいくらいでした。同じメーカーの2004プレダという畑名つきのバローロも試飲しましたが、ロースト香が強く繊細さにかけました。ワインの味わいの複雑さという点ではバローロを凌ぎますが、ロースト香が鼻につき完成度が低く感じました。時間が経つとどの様に変化してゆくのかは分かりませんので軽々には結論を出せませんが、少なくとも今の時点ではバローロが素敵ですね。

プーリアのヴァローネというメーカは、現地のワークショップで大変気に入り、サンプル依頼をいたし、ブリンディシ赤、ブリンディシロゼ、サレント赤の三本を再度試飲いたしました。プーリアはロゼがいいところですが、このロゼはオレンジ色の色合いで味わいに深みがあり、どうせ飲むならこのようなロゼを飲みたいと言わしめる魅力を持っております。赤は熟したプラム、酸っぱくない梅干の風味があり、いかにも太陽の国イタリアを思わせるワインで、軽みもありこの地区の欠点である重たさを逃れています。サレント赤は干しブドウを醸造したもので、このメーカーのフラッグシップ、日本での売価が優に1万円を超えるとてつもなく高いワインです。

ここのところ気温も何となく高くなってきた春の宵、菜の花と白子のピッザでバローロを楽しむか、菜の花のお浸し白子和えで燗酒を楽しむかは、お好み次第、どちらにしろ春爛漫の酔いの中に融けてゆけそうです。
コメント
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