14日の、北海道新聞の切抜きを昨夜読んだ。
「各自核論」というコーナーに「社会における表現」と題し、作家の星野智幸氏が、9月に行われた東京での脱原発6万人デモに参加した様子を、書いてある。
『一般参加のコースは、初めてデモに参加しているらしき年配の方々や家族連れが多く、シュプレヒコールもなく、ただ黙々とのんびり散歩しているようだった。私にはそれが新鮮であり、心地よかった。デモは声を張り上げることだけが表現ではない。人間の集団そのものの存在感がその表現力の確信だ。ありきたりなスローガンをいかにもデモっぽい口調で連呼するよりも、押し黙って大量の人が歩いていることの表現力のほうが、ずっと強い。なぜならそれは見慣れない光景だからだ』
参加した人たちは、今回の福島第一原発事故の放射能漏れで、人間としての自分に向き合ったのであろう。
言葉で表さなくても、多くの同じ考えを持つ人々が集まり、ある方向を目指し進むことにより、より強いエネルギーを放出できる事をそこに感じたのであろう。
この記事を読み、ある映画のシーンを思い出した。
戦争で亡くなった大勢の兵士の亡霊が集合し、行進する様である。「俺たちはなぜ死んだしまったのか」と叫ぶが、生きている人にはその声は聞こえない。
静かにデモに参加する人々が言葉を発しなくとも、今回の大震災で犠牲になった多くの人々の声が、私たちには聞こえてくるのである。
それは「この国をよくしよう」とする、国民の声なき声なのだ。
このうねりが今の日本には必要なのだろう。
※昨日釣った渡り蟹。水平線の向こうには大間原発がある。
「我泣きぬれて蟹とたわむる」。そうはなりたくないものである。

函館の対岸に建設中の大間原発反対の署名、47,494人分が集まった。その内訳で函館市民は21,000人分だけだ。これは原発反対派の団体が行ったものである。
北海道新幹線が開通すると、北斗市に新駅ができるが、そこから函館までの在来線が廃止になる。それについての存続書名を、函館市町会連合会で実施したが、11万もの署名が集まった。
4月の市連合町内会総会の席上、私の第一声だ。
「安心安全な暮らしを守るのが町内会のあり方だ、市民向けの原発勉強会を開催するべきだ」との申し入れが許可された。
後日連合会長にはその想いを書面で送ったが、やっと11月に重い腰を上げ、開催の運びとなるようだ。
函館市民28万人。まだ署名に参加していない人の声なき声を、大きなうねりに変えることができればと願う。
団体から反対署名を報告された函館市長は「建設再開なら市は訴訟も考え、検討に入った」と発言した。
連合町会の動きはかなり遅いが、町内会が社会問題に関心を持って行動した時、それは函館市をより住みやすいものにしようとする、大きなうねりの第一歩になるに違いない。
「各自核論」というコーナーに「社会における表現」と題し、作家の星野智幸氏が、9月に行われた東京での脱原発6万人デモに参加した様子を、書いてある。
『一般参加のコースは、初めてデモに参加しているらしき年配の方々や家族連れが多く、シュプレヒコールもなく、ただ黙々とのんびり散歩しているようだった。私にはそれが新鮮であり、心地よかった。デモは声を張り上げることだけが表現ではない。人間の集団そのものの存在感がその表現力の確信だ。ありきたりなスローガンをいかにもデモっぽい口調で連呼するよりも、押し黙って大量の人が歩いていることの表現力のほうが、ずっと強い。なぜならそれは見慣れない光景だからだ』
参加した人たちは、今回の福島第一原発事故の放射能漏れで、人間としての自分に向き合ったのであろう。
言葉で表さなくても、多くの同じ考えを持つ人々が集まり、ある方向を目指し進むことにより、より強いエネルギーを放出できる事をそこに感じたのであろう。
この記事を読み、ある映画のシーンを思い出した。
戦争で亡くなった大勢の兵士の亡霊が集合し、行進する様である。「俺たちはなぜ死んだしまったのか」と叫ぶが、生きている人にはその声は聞こえない。
静かにデモに参加する人々が言葉を発しなくとも、今回の大震災で犠牲になった多くの人々の声が、私たちには聞こえてくるのである。
それは「この国をよくしよう」とする、国民の声なき声なのだ。
このうねりが今の日本には必要なのだろう。
※昨日釣った渡り蟹。水平線の向こうには大間原発がある。
「我泣きぬれて蟹とたわむる」。そうはなりたくないものである。

函館の対岸に建設中の大間原発反対の署名、47,494人分が集まった。その内訳で函館市民は21,000人分だけだ。これは原発反対派の団体が行ったものである。
北海道新幹線が開通すると、北斗市に新駅ができるが、そこから函館までの在来線が廃止になる。それについての存続書名を、函館市町会連合会で実施したが、11万もの署名が集まった。
4月の市連合町内会総会の席上、私の第一声だ。
「安心安全な暮らしを守るのが町内会のあり方だ、市民向けの原発勉強会を開催するべきだ」との申し入れが許可された。
後日連合会長にはその想いを書面で送ったが、やっと11月に重い腰を上げ、開催の運びとなるようだ。
函館市民28万人。まだ署名に参加していない人の声なき声を、大きなうねりに変えることができればと願う。
団体から反対署名を報告された函館市長は「建設再開なら市は訴訟も考え、検討に入った」と発言した。
連合町会の動きはかなり遅いが、町内会が社会問題に関心を持って行動した時、それは函館市をより住みやすいものにしようとする、大きなうねりの第一歩になるに違いない。