カンバン方式と並ぶ日本自動車産業の竜骨です

えーっと、とある経済紙によれば、再編がひと段落した日本の自動車業界ではケイレツが復活しているそうです。（しかもこれが好転のきっかけとまでかかれていました‥）
バブルが崩壊し、産業構造の再編・国際化が叫ばれた時期には諸悪の根源とされ、グローバルスタンダードの対極に位置するものとされた日本型産業の特徴のひとつです。
事実、日本の自動車業界再編の際に外資傘下になったメーカーは、出資の引き上げや系列で結成された会の解散や「世界最安値調達」という号令の下に他メーカーの子会社からも部品を調達するようになりました。

それから約10年の時が経ち、「このケイレツを崩壊させる」にも歪が出てきたようです。
確かに一定の品質を保った部品を安値で調達できるようにはなったそうです。
しかし、コストを抑えて調達できる部品は、やや画一的な部品になってしまい、ユーザーや開発者の要求に必ずしも満足の行くものではなかったようです。
従来の日本の自動車業界は開発初期からケイレツの部品メーカーに情報を開示し共同作業で1台の車を完成させていたのです。

当方はケイレツのすべてに賛成するワケではありませんが、ケイレツ込みで日本流のＱＣが回っていたのかなと思っています。
よりよいクルマ造りにつながるならそれでいいと思いますし、良い品を開発するにはそれなりにお金をかけなくてはならない事も理解しています。
フォード流を徹底させていたメーカやゴーン改革、ダイムラークライスラー式を導入する辺り、ケイレツと縁を切ったメーカーがケイレツとの関係を再開・修復させているそうです。
かつて悪しきビジネスモデルの代表例に扱われていた事も、日本という企業風土では必ずしもそうではなかったということでしょうか。（どの業界にも世の中金銭の損得勘定だけでは量り切れないことがあるということかな）

良く聴く話としては、「トヨタは子会社までトヨタである。」といわれるくらい、トヨタと関係する企業はトヨタ風だそうです。
そして、アノ日ケイレツと手を切らなかったトヨタが、現在はイチバン成功しているようですしね

そうそう、ケイレツの事を「日本の経済の癌」とか言って叩いていた、経済評論家の方々にはぜひ現在の見解を伺いたいものです。（過去の自分を客観的に批判できないやとぼけてしまう方は廃業をオススメします）

日本の会社の多くは、金鳥のＣＭにあった「社長も社員も皆家族あーきけきけ」に当てはまるという事でいいんじゃないでしょうか？

補足
でも、自動車のモジュール化は止まりません。
そのうちドアトリムなんかも、成形トリムのほうが安くなってしまうんだろうなぁ。
フロントのライト周りは一体化（モジュール化）が完了した感じがします。
角ヨンのヘッドライトにライトリム、フロントウインカー、ポジションランプ、サイドターンシグナルにフォグとコーナリングランプを別々に組み立てる必要のあるクルマなんて、もう出てこないんだろうなぁ。