斜視自動車評議会備忘録

実用車4台による12輪生活と気になるクルマの話題を中心に気になることをぼちぼちと

年末の在庫整理企画2014 その2

2014年12月26日 | 在庫整理企画
今回は当方の仕事に絡んだネタであります。

職業病のひとつで、街中で見かけた気になる土木構造物を写真に収めることがあります。

仕事中ではなく、どこかに出かけた際に気になって撮影した写真です。
堤内地にある駐車場を利用した時にどうしても気になったのです。
余談ですが、これもソニーのコンデジHX7Vを手持ちで撮影しました。



この橋はバブル期に架けられた橋なので、まだ、四半世紀程度しか使用していないのにこれです。
薄い鋼材で造られている、排水管が朽ち果てています。
原因は融雪剤に使われている塩化カルシウムが原因です。

排水管が錆びているだけなら問題ないんじゃないのと思った方、もっと深刻なことがあるのです。

通常の橋面(路面)の排水は、路面に側溝と一定間隔で集水桝を設置し、集水桝の下は直で堤外に開放することが多いのですが…
撮影した橋の場合は、堤外地を有効利用するため、低水路になるところまで排水を集合させています。
その集合するまでの管路は主桁の中を通しております。その管路はおそらく腐食して朽ちている管と同様の部材で、同じように朽ちていると思われます。

そうすると、外装よりは防錆のあまい内側に高濃度の塩分を含んだ水が触れることとなります。
目に付き難い内側から、主要構造部材の腐食が進んでいくのです。

融雪剤の怖さが分かる写真です。
このぐらい腐食の進行した橋の中にも入ったことがりますが、塩カルが固まったモノを見付けたことは幾度となくあります。
内側から腐食が進んで、十数ミリある鋼材の内側から腐食が貫通しているのも多くの箇所で見たことがあります。
橋梁部材に固まって残った塩カルが、降雪シーズンではなくても雨天の度に少しずつ溶けて、鋼材の腐食を促進させているのだと…
勾配や風向き、日照条件等が大きく影響して…
腐食が進む箇所が集中していることもあります。

この橋も渡った時はここまで痛んでいる橋とは思わなかったんだよなぁ。。
だから、橋梁点検をしていると、「土建屋を喰わすために血税を川に垂れ流しで捨てているようなもの。」とお褒めの言葉を頂くんだよな。

補足
比較的新しく見える、水色に塗装されている部材は橋梁本体に関係ないです。
補修とか補強に使われている部材ではありません。
ひょっとしたら、補修計画や設計が進んでいるかもしれないのでここでは公開しませんが、もっと酷いところも見つけて、何となく写真を撮っておきました。


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
すごいなぁ。 (SHU)
2015-01-05 13:39:32
やはりすごい被害があるのですね。私は2日に神戸から東京に帰る途中で、京都あたりで高速の通行止めにあい。08年製のブリザックで不安に思いながら下道を走行いたしました。路面は想像以上に凍結していたのですが、東京に帰ってからプレミオの表面が白っぽくなっていたのでもしやと思い。確認するとすべて塩カルでした。まるで漬物をつける感覚でついていたので、相当量の融雪剤がまかれているのだと納得しました。これではたしかに車の傷みは早いだろうと納得した次第です。
このブログは教えてもらうことが多く有意義に活用させていただいておりますので、これからもよろしくお願いいたします。
返信する
けっこう間違いもありますが (げしょ)
2015-01-06 00:08:53
SHUさま

役に立っているとのコメントはありがたいです。

高速道路の塩カルは液体のを撒くから、余計に影響が大きいんですよ。

車が真っ白になった場合は、下回り洗浄付きの自動洗車機に突っ込めば、その影響をかなり軽減できますが…
中古車選びのマメ知識のひとつですが、塩害を受けている車は、エキマニの遮熱板がひどいことになっていることが多いです。

ほとんどの部分が、高架構造になっている高速道路本体も影響が大きいです。
返信する

コメントを投稿