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斜視自動車評議会備忘録

実用車4台による12輪生活と気になるクルマの話題を中心に気になることをぼちぼちと

80キロ規制に向けての準備

2005年11月01日 | みちのはなし
かなり前にも話題にした宇都宮北道路の話です。
現在は走行可能だった125cc以下の自動二輪の通行が禁止になるそうです。

全国初の80キロ規制を実施するに至った理由は以下のようなことからだったと思います。

現在制限速度が60キロで、開通以来軽微な物損事故しか発生していない。
高速道路と同等の規格・設計速度で作られているので時速80キロ走行に対応する道路である。
自動車専用道で、歩行者や自転車の交通がない。
完全立体交差で区間内に信号や平面交差点がない

宇都宮北道路の実情としては80キロぐらいで走っているのが一般的で、なかには3桁のスピードで飛ばしている方もいます。
おそらく、60キロで走っていると流れを乱すクルマになってしまいます。(某教習所の仮免プレートをつけたコンフォートですら80キロで走っているぐらいですから‥)

個人的には制限速度の見直しは実情に即するだけなので大歓迎なのですが、どうやら世間ではそうでもないようなのです。
そうなってしまったのにはいくつかの理由があるとおもうのですが、
イチバンよく聴くのは「話題づくりのための制限速度緩和説」です。
全国ニュースになった当日は、この道を走ったことのないようなラジオパーソナリティが、
「無事故なのに無理して制限速度を上げる必要があるのか」といい放ち、
さらにその横にいたナゾの有識者といわれる人物が、
「道路を観光資源として利用している。話題づくりのために危険な道路にしようとしている。こんなのは規制緩和とは言わない。」と現場を見ないで、憶測で発言をしておりました。

当方はこの件をちょうど北道路から日光宇都宮道の間ぐらいで聞いていたので、妙に記憶に残っております。
そしてこのあとには、地元紙だけではなく、全国紙にも制限速度緩和に疑問を投げかける読者投稿を目にしました。
投稿者の住所や年齢からすると本当に宇都宮北道路を知っているかどうかも怪しいような人達に感じましたが。

宇都宮北道路全区間のほうが、60キロ規制になっている高速道路である「北関東自動車道都賀ジャンクション」より線形がよいので、初めてのドライバーが80キロで走っても事故を起こし難いと思いますけどね。

交通事故低減に最も手っ取り早い方法は各交通毎・走行距離に応じた専用道を設けることなんですけどねぇ。少なくとも宇都宮北道路はそれを満たしていると思うのですがねぇ。歩道橋も同じことね

補足
今年の栃木県は久々に死亡事故発生件数ワーストワンになっているそうです。
これによって地元でも制限速度緩和を快く思わない人が増えてきました。(原因はもっと違うところにあると思いますけどね。)
当方が小学生の頃は毎年のように言われていたような記憶があります。

歩道橋の詩1

2005年10月26日 | みちのはなし
なんか最近はその存在自体に批判的な方も多いようですが‥
実は今回当方が仕事として設計することになったのも、そんな時代背景を反映した仕事です。

仕事の内容とは某バイパスに架橋される予定だった歩道橋の設置を取りやめ、その残地利用計画と排水計画の見直です。(まぁ修正設計というヤツです)
現場は小学校近くなのでむしろ存在していても良さそうな気もしますが、沿道住民の反対と道路設置事業者のコスト縮減という意見が合致したために、あっさり取り止めになりました。

最近の世論として歩道橋は高齢者や障害者に優しくなく、歩行者ではなく自動車優先の考え方の道路施設であるとか、景観を阻害するとか、地震の時に転倒の不安がある等々。
あまり芳しいもではありません。
とある有識者(道路や交通工学の専門家ではない)が、「自動車最優先の施設で、こんな人に優しくない施設は日本以外に無い、愚かな施設である。」と評しておりました。

果たして本当にそうなのでしょうか?
交通安全、特に歩行者と自動車の事故を減らすのに最善の手段は、それぞれの交通を分離することです。歩道橋は歩行者を上空に持っていくことで、単純に交通の立体化を簡易的かつ確実に実現することが出来ます。
自動車交通のアンダーパスやオーバーパスといった自動車交通を立体化するほうが、何倍も費用や手間がかかります。

馬車による交通が古くから普及していたヨーロッパやその植民地国家では、その思想に基づいて整備された交通基盤があり、それが自動車交通に移行していったのと違い、日本は徒歩交通主体だったのに、文明開化いや第2次世界大戦後、急速に車社会になっていったため、クルマと歩行者の分離という概念があまり浸透しておりませんでした。

急速に車社会になっていた日本では車対車はモチロン、車対歩行者の事故が急増し、交通戦争といわれるほどの事体になっていました。
そんな中、当時の建設省が開発した技術が歩道橋なのです。

長くなるので続きは次回以降に

補足
当方が小学校時代に利用していた歩道橋を設計したのはなんと、当方の上司であることが判明しました。
25年前に設計し、24年前に架橋・供用されました。現在当方の所属する部署の部長代理となっておりますが、当時入社2年目で始めてひとりで任された思い出の物件だそうです。
ラ-メン構造で標準化が進んでいるため、設計しやすいそうです。(残念ながら当方はまだ、設計したことがありません)

今日は当り日

2005年10月18日 | みちのはなし
5年に1度おこなわれる交通センサス調査が9月から11月にかけておこなわれておりますが、今週の火曜日、木曜日辺りが平日交通を計るピークなのではないでしょうか?
今年は調査箇所の班長として交通量調査をおこないます。
実は社会人になってはじめての交通センサス調査です。
当方の勤め先の伝統として、当たり年の0と5の付く年に入社した新人は準備・調査・集計に追われるためとても大変な目に遭うことになっています。
センサス調査の翌年の当方は01年に入社したので、今回調査時は5年目となっている為、準備班の中では比較的楽なポジションにいます。
2000年の調査時は内定をもらっていた学生でしたので、現在の勤め先にバイトとして自宅近くの調査員として参加しました。

というわけで、本日はいたるところで交通量調査(午前7時から翌午前7時までの24時間調査)がおこなわれているのではないでしょうか?
ちなみに当方は暇つぶしに「栃」ナンバー車の交通量も数えています。(勿論業務外)

補足
まだ準備に追われているもしくは、遠い調査箇所へ向けて出発した同業者の皆さんに乾杯!
当方は予定通り会社に泊まり、本日5時に調査箇所(結構県北)へ向けて出発します。
この日ばかりは、事務所で酒盛りしてもお咎めなしです。(イチバン速い班は4時前出発なんだからそろそろ寝たらいいのに)
本日は12時間クルマを眺めることが仕事です(交通量調査とも言う)。
社内には乗用車と貨物車を見分けられないという愚かな人もいるそうですが、当方が本領を発揮する数少ない仕事です。
8ナンバー車の分類は車体形状で判断する(←ここに燃えるのです)。

信号はよく見て、交差点を通過しましょう

2005年09月12日 | みちのはなし
最近交差点自体を改良するのではなく、信号制御方法を変えることで通過交通量を増やしたり、安全を確保したりするようにしている事例が多いようです。
具体的には、歩行者と車両を分離して青信号にするタイプ。
信号サイクルとしては、A交差点車両信号青→B交差点車両信号青→A,B交差点歩行者信号青といった制御をすることにより、左折車両による歩行者の巻き込み事故をなくすための制御方法。(駅前や学校のそばの交差点でよく見られる)
原則赤信号と青矢を使い、右折車両を別現示とするタイプ
各方向の交差点とも青信号を点灯させないで、信号制御をします。その際の信号サイクルは、A交差点車両信号直進・左折が青矢と歩行者信号青→A交差点右折が青矢→B交差点車両信号直進・左折が青矢と歩行者信号青→B交差点右折が青矢というサイクル。
一般に右折の多い交差点なんかでよく見られます。(比較的大きな道路との平面交差部では右折車による渋滞の軽減効果が見られます)
いずれの信号制御方法とも、既存のインフラを改良せずに交差点の効率化を図るために実施されています。
しかし、こういった取り組みはここ数年で盛んになった為、浸透しきっていないようで向かいの交差点や歩行者信号を見て動き出す人がいるみたいで、こういった交差点では間違って飛び出し、クラクションを鳴らされているクルマをよく見かけます。

10月1日を境にまたこういった交差点が増えると思います。交差点では、自分の見るべき信号を見て、安全を充分に確認してから通過しましょう。

補足
こういったタイプの信号は交差点だけではなく、近隣の信号と連携しているので交通事故で壊したりすると、甚大な被害を出し、膨大な修理代が掛かります。

全国初の時速80kmの一般道が出来るそうです

2005年09月02日 | みちのはなし
場所は栃木県の宇都宮市にある国道119号のバイパスで通称「宇都宮北道路」と呼ばれる区間です。
まあ宇都宮市中心部から宇都宮市の外れにある東北自動車道宇都宮ICに向かうためのバイパスです。
詳しくはgooニュース社会トピックス・話題・交通をご覧ください。
無料の一般道なんですが、自転車や軽車両も入れない自動車専用道ですし、片側2車線で完全立体交差化されていて、もちろん上下線分離です。1車線あたりの幅員だって高速道路と変わらない幅員で設計されています。
これはものすごく飛ばしやすい道路と言うことです。当方が仕事の移動で利用する際の巡航速度は、走行車線側で90km/h前後、追越し車線側は110km/hぐらいかなぁ。
変な言い方をすれば、今回の規制速度見直しは通行車両の実情に反映した形なのかもしれません。(これもある意味規制緩和なんでしょうね。)
ちなみに当方は仕事に移動の際によく北道路を利用します。
北道路から宇都宮インターまで行き、日光宇都宮道に入り、終点の清滝まで行き奥日光・湯元に向かいます。うまく行けば、県道63号線と宇都宮環状線との交差点から60km以上信号で停止しないで行くことが出来ます。最高の記録は目的地の湯元某所までの約60kmノンストップで行った事があります。(たった450円で感動のドライブでした)
ダメですよ。たとえ100km/hで捕まっても2点で収まるなんで考えては。当方の知っている限りでは、北道路区間内ではやってませんが、宇都宮インター付近の国道119号と合流した部分でよく取り締まりをやっていますから。ここは自転車も歩行者も走るところなので、きっと60kmのまんまだと思います。そして警察はこんなところでよく取締りを実施します。(しかもここ下り坂が終わった直後と言う最凶の条件が揃っています)
そして今後はここでの取締りがいっそう増えると思われます。
ここで宇都宮北道路限定の交通標語をひとつ
「気を付けよう、北道路はもう終わってる。青信号で減速しないと赤切符へまっしぐら」

補足
栃木県では一般的国道119号のことを「日光街道」といいます。
宇都宮市西原にある分岐までは起点の東京日本橋と同じ用に国道4号が日光街道なんですが、ここからは国道119号(栃木県知事管理)が日光に行くほうになり、国道4号(国土交通大臣管理)は東北へ向かう道になります。この辺が栃木県が南東北と言われる所以なのかもしれません。

ローカルねたですみません。(1ヶ月以上前の地元紙でこのことは知っていましたが、ネットのトピックスになるような全国ニュースになるとは思わんかった。)