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斜視自動車評議会備忘録

実用車4台による12輪生活と気になるクルマの話題を中心に気になることをぼちぼちと

始業早々におろかものを見る

2005年08月31日 | みちのはなし
以前も話題にした、小学校前の信号のない横断歩道での話です。
当方の住む町の周辺はどうやら昨日あたりから2学期が始業していたようで、本日はランドセルを背負い手には夏休みの宿題の成果品を持った小学生が、学校に向かうため歩道のない道路で信号のない横断歩道を渡るために待っていました。
低学年の児童は手を挙げ車が止まるのを待ち、高学年の児童は黄色い横断旗を手に持ちとまる車を待ちながら、低学年の児童たちが車道に飛び出さない様に気を配っていました。
手前の交差点からの流れで8台ぐらい連なった車郡の中で当方のクルマは中盤ぐらい、対向車線は断続的に2,3台連なってくる車がありました(要するに横断するのが難しく、危険な状態です)。
歩道がなく、路肩も1m未満の道路には横断歩道には15人近くの小学生が横断待ちをしていました。
ここの道路はおそらく3種3級道路(平地部)だな。設計速度40km/hで車道3.00m、路肩0.75m、全幅7.50mといったところかな。ひょっとしたら歩道を設けない替わりに路肩を0.25mずつ拡げているかも。ワンランク上の3種2級だと歩道を付けなくちゃならなくなるし、あそこで都市部の4種ということはないし‥
話がそれてしまったので元に戻します。
こんな危険なところで、危険な状態でルールを守って待っている小学生たちがいるというのに、クルマに乗ったおろかな大人達は、停止線を無視して止まることなく通り過ぎて行きました。
当方の前を走る4台のなかには、多人数で横断待ちをしているが故に車道にはみ出している小学生に対してクラクションを鳴らす馬鹿者や対向車線で当方が止まっているのにパッシングをしながら加速して行くという呆れ返った行動を取る者、止まっている当方にクラクションを鳴らす後続車もいました。(お前ら全員運転する資格なしでいいよ)
やっと停止してくれたのは、ローダウンされたサバーバンに乗るアンちゃん(クルマ動揺に派手な感じの方)でした。後続車がいないのに止まってくれました。(心意気に溢れる方だ)
そうそう、当方はこの横断歩道前で1分以上止まっていたけど、次の交差点ではクラクションを鳴らしていったクルマに追いつきました。(通勤時間の一般道なんてそんなモンなんだよ)

まぁ子供達を学校だけではなく地域全体で育てていこうという風潮がある昨今だからというわけではなく、「ルールを守れば、応えてくれるし、応えなければならない」というマナーを学ぶ場だと思うのですが‥。
大人が手本を示さなければ、子どもはわかりませんし、守らなくなってしまうと思います。
偉そうな事を言える立場ではないので、出来る範囲のことはやっていこうと思っています。

補足
歩道を設置するのは大変でしょうから、ここなんかは近隣の信号と連携せず、独立式の押しボタン式信号を設置すればいいのに。(横断歩行者最優先の箇所で言いと思う。スクールゾーンなんだし)
そんなにお金もかからないと思うのに。

不親切な案内標識

2005年08月04日 | みちのはなし
皆さんも初めての街の知らない道を走るときに頼りにするのは「案内標識」だと思います。一般道なら青地に白文字で地名や主要拠点が書かれている標識です。
これがあれば、カーナビや地図が無くても目的地には着くことが出来ます。

しかし、最近ではそうも行かなくなっているみたいです。
本日初めて行く茨城県内某所は合併したばかりのところみたいで、旧町村名を聞かないとピンと来ないような市でした。(在住の方には申し訳ありません。)
そんな市に入ろうとした手前の交差点にかかっていた標識にはやられました。
「直進方向○○市、右折方向○○市街地、左折方向○○工業団地」と表示されているではありませんか。(全部同じ地名が入る)
思わず車内で、「この標識は人々を迷わせ、行くてを阻み、俺を困らせようとしているんだ」と尾崎調で叫んだあとに、地図を持ってこなかったので、アントニオ猪木理論(この道を…中略…迷わず行けよ、行けば解かるさ)で決めたら、見事に間違えてしまいました。(途中で太陽の方向が向かうべき方向とは違ったので気付きました)

当方の移動が間違えたり遠回りになってしまうのは、下調べがいい加減だからです。
沿線となる国道や主要地方道とランドマークとなる箇所からどの方角にあるかぐらいしか調べません。
例えば、「国道○○号を**市方面に行って**市役所のちょっと南」といった程度調べておけば、案内標識のおかげで目的地には着くことができます。
中には、曲がるべき交差点や目的地までの概算距離をキチンと調べる方もいるそうですが,当方の場合そんな細かいことは性格的に無理です。

最近はカーナビ装着者が増えたとはいえ、道路を利用するのは車ばかりではありません。
初めての人でもわかりやすい明確な表示でなければ、案内機能を有しているとはとてもいえません。

平成の大合併の意外な弊害として「なんだこりゃ」と叫びたくなる標識が増えているのが現実です。合併で国から貰える助成金はこういうことにも使ってほしいものです。

「道を調べず、地図も持たないオマエが悪い。」といわれればそれまでだと思っていますが、標識の内容に責任が無いかといえば、そうとは思えません。
今回話題にした標識は108系(方面及び方向)になります。

補足
標識を極めたい方は、「道路標識設置基準・同解説」日本道路協会刊「道路標識ハンドブック2004年版」全国道路標識・表示業協会刊を一読されることをおススメします。
ふざけ半分で購入するのはやめたほうがいいですよ。2冊で3万円ぐらいしますから…(購入者談)
標識を立てる柱や基礎は何度も設計したことのある、地図を持たずに初めての場所に遠出する当方より。

今年上半期の交通事故死亡者が最低のペースだそうです

2005年07月25日 | みちのはなし
ニュースソースはちょっと前の朝日新聞です。

記事を要約すると、1970年の統計開始以来過去最低のペースで推移しているとのことです。
大変喜ばしいニュースだとは思いますが、手放しに喜べないようなことも同時に書かれていました。
なぜなら事故発生件数自体は減っておらず、負傷者や高齢者による事故は増加傾向にあるということです。

記事にはあまりかかれていない当方の危惧することを少々付加えたいと思います。
日本の交通事故志望者の統計は確か、事故発生から24時間以内に亡くなった方のみを交通事故死亡者としてカウントしています。
クルマの安全性の向上やインフラの整備による歩行者と車両の分離が進んだことにより、24時間以内に亡くなった方が減少しただけで、48時間(諸外国では多い)や交通事故の負傷が死因になった方を交通事故死亡者として統計を取ると、以前(1990年代)とあまり変わっていないという結果が出てしまうのではないでしょうか?
記事の最後にあった、「事故発生件数は減っていない」という一文は記者がもっとも読者に伝えたかったことではないかと考えています。
交通事故の発生件数や被害の減少には個人の交通安全への意識を高めることが最もも大事なことなのですが、それには限度があります。そこで、ハードウエアの整備・改善が重要になります。
クルマの安全性向上は皆さんもご存知のとおりだし、現在道路施設は歩行者優先かつ歩行者と自動車の分離を主眼にした整備が行なわれています。しかし、緊縮財政のせいか、そのレスポンスはイマイチなようです。例えば以下のような事例は全国的にあると思います。

当方は、地元で結構有名な事故発生ポイントになっていた交差点改良を主担当として設計しました。知っている限りでも2名の方が亡くなり、1名の方が下半身不随になっています。物損事故は10件以上目撃しています。
この場所に事故が増えたのは、バイパスと旧道を結ぶ抜け道になってからです。
地元からの嘆願もありやっと予算がついたのは、初めての死亡事故から10年近くたってからで、その場所を中学校への通学路に利用していた当方が社会人になってからの話です。
確か50万円程度の物件で当方の地元ということもあり、「赤字を出してもいいから仕事を覚えるためにも丁寧に設計しろ」という上司の素敵な判断により担当になりました。
何とか赤字にならない範囲で設計を終え、施工も無事に終わりました。設計料を含んでも1000万円未満の交差点改良です。(公共事業としては微々たる金額だと思います。)
当方の設計を基に交差点改良が行われて以来、この場所では軽微な物損事故も発生していません。
これは当方の設計が良かったのではなく、バイパスの4車線化に伴う立体交差化が実現し、この場所を抜け道として使用するとかえって時間がかかるようになってしまい、通過交通車両が激減したからです。

結果としてはなんとなくレスポンスが悪く、上位計画とリンクしていない、ツッコミどころ満載の公共事業に係わった当事者になってしまいました。
でも、スクールゾーンであることには違いないので、効果がまったくなかったとは思いません。後輩たちの安全に寄与できたとは思っています。

補足
この場所を設計したおかげで、近所の方々は当方の就いている職業をよく知っています。
正直な話し、この交差点を今見返すともう少し手直ししたい箇所もあります。(設計ミスではなく過大設計気味のところがあるからなぁ)
上司M課長(当時係長・某工業大学体育会自動車部副将)から教わった心得
「道路設計とスラロームは慣熟歩行が肝。足で現場(コース)を覚えろ。」です。結構役に立っています。

ガードレール調査の途中結果

2005年06月09日 | みちのはなし
はじめにガードレールの金属片にて怪我をされた方々の傷が一日もはやく癒え、怪我をする前と変わらない生活が出来るようになる事を心からお祈りいたします。

写真は、勤務先の調査中に見つけたものです。
ガードレール本体には擦り傷があるので、接触事故によって付着したものだと思われます。
発見場所の詳細は言えませんが、県内郊外の幹線道路で除雪車が出るような場所ではありません。

同僚の点検先では、ガードパイプのジョイント部にも金属片がついていた箇所もあったそうです。
ということは、「景観に配慮した防護柵の整備ガイドライン」(大成出版社より発売)に掲載されているビーム(横軸)と支柱(縦軸)の形状のものでなくてはダメということになっていくのでしょうか。(カバンや衣服が引っかかりにくいように対処したもののことです)

全国的に調査はすでに完了しているとは思いますが、万が一発見した際の連絡先は、国土交通省と周辺自治体によって運営されている、道の相談室、がいいのではないかと思います。
道に関する苦情相談を全般的に受け付けるそうですから。
ちなみに関東地方の方は、コチラのほうがよさそうです。
電話だとフリーダイヤル(受付時間はワーキングタイムのみのようです)、FAX及びWEBでも相談受付が可能です。

補足
まだ見ぬ金属片を発見された際には、ぜひご一報を願います。
社会基盤である公道は,誰かの道路ではなく、あなたのみちでもあるはずですから。

マスコミやコメンテーターの方々へ
煽動や魔女狩りではなく、抑止や安全確保へのアナウンスを第一にお願いします。
道路管理者の点検が甘かったといわれればそれまでかもしれませんが、日常の点検はガードレールがその機能を有しているかを車中から目視点検だけだったのではないかと思います。
怪我人が出てからの一斉詳細点検は、後手の対応だった思いますが、それを道路管理者叩きのきっかけにしていたり、現場に出て点検している者に対して罵声を浴びせることでこの事件に参加したがる奴らもいました。

ガードレールだけではなく‥

2005年06月07日 | みちのはなし
歩道を歩けば判ると思いますが、ガードレールだけではなく道路照明や標識もひどいものです。
張り紙や針金が付けられ酷い状態になっています。
これだけの件数があるのに目撃証言が得られないのは不思議です。
きっと、「見て見ぬ振り」をしている人がたくさんいるということでしょう。

事の発端になった、ガードレールはどうやら「自動車接触事故説」だけでは説明がつかなくなりそうです。
となると次に有力なのは、「捨て看板の取付金具説」でしょうか?
でも、ここ数日で増えたのは間違いなく、「模倣犯による劣化コピー」でしょうけど‥。

マスコミは犯人探しに躍起になっているようですが、もっとすることがあるのではないかと思います。
たとえば、「自分の良く利用する道路上で、金属片を発見した時には何処へ連絡したらいいのか。」とか「どのような罪状でどの程度の罰則があるのか。」といった、安全の確保や犯罪の抑止に繋がるようなことをアナウンスすべきではないのでしょうか。
加熱する報道は、ガードレールに金属片を挟む実験をVTRでながしていたり、現地の状況を事細かに説明したりしています。まるで模倣する事を煽るかの様にも見受けられます。

補足
この事件以来、妙な方向性の仕事が舞い込み確実に帰宅時間が遅くなっています。