goo blog サービス終了のお知らせ 

斜視自動車評議会備忘録

実用車4台による12輪生活と気になるクルマの話題を中心に気になることをぼちぼちと

首都高5号線タンクローリー炎上事故の賠償45億円請求

2008年10月15日 | みちのはなし
今年の8月3日に起きた首都高5号線熊野町JCT付近で起きたタンクローリー横転・炎上事故による、首都高が算出被った被害額です。
プレスリリースを見る限り、事故を起こしたタンクローリーを保有していた運送会社に全額請求するとのことです。
個人的には請求された運送会社は、「夜逃げor破産してしまうのではないでしょうか?」なんていう不安なんも募ります。

まぁ今回の復旧で、カラー舗装やLEDの埋め込みといった事故減につながる策をとったようなので、道路管理者側の瑕疵が有無や割合を争って行くことになるのでしょうね。

当方の勤め先では、首都高は各種縮小規定(特に拡幅部やシフト部)や強引な摺り付けの事例の宝庫の扱いですからね。
かなり無理して収めた道路であることは間違いないんですけどね。(そもそもハーフインターチェンジ方式を採用したこと自体が設計ミスの始まりという説も・・・)

事故の発生場所は当方のように東北道から東名道に抜けるには結構重要なところでして・・・
通行止め中は向島線から超大回りしてみたり、大渋滞覚悟で王子で降りて明治通りから国道246号に出てみたりと苦労をしました。

橋梁補修費用が20億円か・・・
超急速施工なのに意外と安く上がっているような気がするのは不謹慎でしょうか。
もう少しすると、橋梁メーカーさんから首都高復旧に採用された工法をアピールするカタログをもらえるかな?

事故後から全面開通までの復旧工事のステップ図
http://www.shutoko.jp/route5/doc/press_081014_01.pdf
(URLを見てわかりますようにPDFファイルですので、気を付けてクリックしてください。)

あれだけの損傷状況から2ヶ月強で完全復旧した、ステップを見ると個人的には感銘を受けました。(職業病込み)

損害額の25億4千万円は計算条件や燃料費高騰に伴う交通量減や大型車の台数を考慮するともう少し減るのかも知れません。
現状では考えられる最高の額と言うことなんでしょう。。

補足
都市伝説的なことですが、タンクローリーで事故&火災を起こした場合、事故に対しては対物保険が適用されるけど、積荷が原因の火災は類焼と同じで対物保険が適用されず、事業主に請求が来るとか・・・
それ故にタンクローリードライバー(個人事業主になるのかな?)は事故を起こすと自殺してしまうとか。。

最悪でも、死亡事故は回避出来たような。

2008年08月26日 | みちのはなし
連日ニュースになっている、16日鹿沼市内でおきた、豪雨で冠水したアンダーで水没した軽乗用車の女性が死亡した事故についてです。

まずは、亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、このような悲惨な事故が再びおきないことを願います。

地元紙での第一報は、冠水情報板の表示トラブルによる死亡事故という情報でした。
消防や警察は他所での対応に追われていて、間に合わなかったという報道がされていました。

しかし日が経つにつれて、あまりにもお粗末な実態が明らかになってきました。
消防はパニック状態に陥った結果、違う冠水車両に閉じ込めれた女性が脱出したのと勘違いした上に、再度の通報にはパニック状態に陥った為に対応を取れなかったとのことです。
警察は本人からの通報を華麗にスルーし、目撃者から正確な情報を提供を受けたのにもかかわらず、“目撃者がスタンド名を間違えた”とあらぬ疑いをかけて、出動しなかったそうです。

そもそも、“勘違い”や“パニック状態”をこの様な立場の方が安易に使っていいものなのかも気になりますが・・・

情報板が動作していなかったという事は、当然道路管理者にも瑕疵があります。
2つの間抜けな行動にかき消されつつありますが、事故の被害を大きくした、要因の一つであることには間違いありません。
3つの瑕疵が被害をより大きく、最悪な結果にしてしまった印象が拭えません。

確か、冠水情報板が作動すると警察や消防にも情報が行くはずなんだよね。(情報の共有化の意味無し!!)
設計に情報板設置を盛り込んだ事がありますが、NTTの線を引きこんだような。。

当方の感情的な意見になりますが、こういった時の無駄足こそ、意味があることなんじゃないでしょうか?少しでも、余力があれば、取り敢えず出動させる。結果として、被害がなく無駄足に終わったとしても、それには“被害状況を現認した”というとても大きな意味があるような気がします。

死亡事故発生箇所は、個人的に仕事の移動で、何度も通ったことがあります。
天気のいい日にしか通った事がありませんが、サグ部分に横断側溝のある嫌なタイプのアンダーパスなので、雨の日には通りたくないところでした。

補足
とある報道で、フ○○チ君は何時ものようにお得意の地球温暖化に結び付けていたけど、それはちょっと違うんじゃないのかい?(“論理の飛躍”の典型的な例。論文では大きな減点になるはず。)
確かに、ゲリラ豪雨が事の発端でしょうけど、様々な瑕疵が冠水事故の被害を最悪なものにしてしまったのではないでしょうか?

首都高5号線

2008年08月06日 | みちのはなし
凄いことになっていますね。

復旧にはどの程度の時間がかかるのでしょうか?
熱の廻ってしまった金属は変質しているでしょうから、設計強度は絶対に担保出来ないでしょう。
同じく、コンクリートも高強度な改質セメントを使っていたら、同様です。
ちょっと前に、床板の重量を軽くするための金属製の筒も駄目になってしまったでしょう。

おそらく、ここ数日の調査は被害の影響範囲を確認している作業だと思います。

この調査だけでも大変な労力になると思います。

補足
おそらく補強ではなくて、部分架け替えになると思うのですが・・・
どのように撤去して架設するのかが、技術者として非常に興味が有ります。

技術の継承

2008年05月27日 | みちのはなし
何処でも課題になっているみたいですね。

本日、現場にてガス工事屋さんとお話をしていた時のことです。
地震対策一環として、振動に弱いガス管を更新工事を行なっているらしいのですが、それは若手を採用して育てながら行なうのでなく、定年退職者を再雇用したり安価で受注する子会社に委託したりすることで、多くの作業を行なっているそうです。
ピークはここ数年なので、それを乗り切るのにはいいのかも知れませんが、今後の維持補修
や更新時期の事を考えると不安が残りそうです。

更新時期は30年後ぐらいでしょうから、現在は最若手や新人班長ぐらいの立場な方が所長や部長といった立場になっていれば、台帳や探査機では分からないことも記憶している事でしょう。
同じ様な現場を経験していた事が、もの凄く大切な事になると思うんですけどね。(土木分野は何といっても経験工学ですから。)

どう考えても“叩き上げ”の方向に行きつつある、当方には悲しい話ですね。

この数年で、この業界には現場というか工程全体を見渡せる方が減りつつありますね。
特定の部門には精通している方がいるのはまだ救いですが、以前よりひとつの工事に人手がいるようになってしまいます。

何かと悪いことの例えになっておりますが、“知識を詰め込むこと”や“浅く広く知っていること”はとても大切なことなのかも知れません。
勿論、コアとなる分野があってこそ成り立つ事だと思いますけど。。(まだ、当方にはそれがありません。)

補足
身体で覚えた事は絶対に忘れない。
バカバカしい方法なのかも知れませんが、間違えではないと思います。(受験勉強で覚えた漢字や英単語は未だに書けるし・・・)
そして、先達の自慢的昔話には問題解決の意外なヒントが隠れている事がある。

こんな日に雨が降るとは

2008年03月25日 | みちのはなし
土木業界は年度末の今週は検査ラッシュです。

そんな時期に2日連続で、夕方から雨が降っております。

当然当方も巻き込まれているわけですが、設計屋なのでそれほど天気は関係ありませんが、現場の人は悲惨だよね。

本日、検査先から会社へ戻る途中に自分が設計した場所を通ったのですが・・・
設計自体は2年前に挙げていたところです。昨年の9月頃から施工が始まり、今年度末で竣工のようです。

明日の検査に備えて測点や実施延長をマーキングし、施工した構造物を磨き上げ、現場を綺麗に掃除していたのに・・・
残念なことに夕方から雨が降ってしまいました。。(しかも春の到来を告げる雷つきだった。)

多くの方はようやく年度末の渋滞から解放されると思われるだけかもしれませんが、職業柄ちょっと違った見方をしてしまいます。

早速ブラックマークを付けられてしまった、路面表示を綺麗に汚れを落としたり。。
落書きをしていたたバカ者をとっちめたり。(聞いた事はあります。)

補足
今年は同日2ヶ所検査で県内を縦断する必要もないので、忙しいけど気分的には楽です。