一昨日、地域の複音ハーモニカクラブの毎秋恒例の第10回目の定期演奏を聴いて来ました。
5・6年程前に、覗きましたが、私がテン・ホールズ・ハーモニカにのめり込む切っ掛けの一つでもありました。
複音指導の資格を持った高齢の方が、何人かおられるようで、その方のソロ演奏ですと、流石にそれと感じさせる演奏だった様に思えました。
ところが、合奏になると、その良さが生かされず、寧ろ、埋没する、初心者の方々に足を引っ張られる、といったことを常に感じます。
これは、このクラブのみならず、他の多くの場合にも、似たような演奏に出くわします。
それと、複音のトレモロの良さに、演奏者自身が酔いしれ、これでもか、とテクニックに溺れる風に見えます。
聴いている人を無視するかの如くです。
ちょっと鼻につき、頂けません。
更に、譜面を見ながらの演奏が多いようですが、音楽の良さ、演奏者の持ち味が、前面に出て来ませんで、楽譜に呑み込まれ、演奏に活力や活気が生まれて来ないのは、このクラブだけの話ではなさそうです。
それと、複音ハーモニカの音色の良さを、もっともっと大切にして欲しいと痛感しました。
テン・ホールズを手にして、丸4年ですが、漸く、音が身体の一部、というか、この「ハーモニカの本当の音」を感じ始めるようになったところです。
趣味で演奏するにせよ、最低、基礎練習に2・3年は要するものと覚悟しないと、多分、「らしく」、「誰かに聴いて貰う演奏」にはならないのでしょう。
お遊び程度なら、宣伝広告文句でも何とかなりましょうが。
以って、他山に石にしたいと気持ちを締め直しました。
それにしても、複音の場合には、資格を持った指導者が、大勢いるので、矢張り、ファンの裾野は広がりますが、テン・ホールズ・ハーモニカの場合、複音の逆を行く印象がありますので、指導者が少なく、愛好者がなかなか増える筈もないですね。
基本的な部分では、一定の基準なりがある筈ですので、そこは、誰が指導しても同じではないかと思う次第です。
その基準を超える部分は、指導者の色合いの違いが出て当然の筈だと考えますが、何故、テン・ホールズと複音とで、これ程に違うのか考えてしまう昨今です。
ちょっと残念な気がします。