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沖縄→東京→竹野と流転する、bozzoの日々。

【Apr_27】「ロクな死にかた」東京公演終了

2016-05-02 | ACT!
アマヤドリ「ロクな死にかた」東京公演終了〜!

東京での23ステージを終えて、残り11ステージ。
公演場所を仙台→大阪、と移動する。

初演が2011年2月。
その直後に未曾有の震災を迎え、東北地方では2万人が帰らぬ人となった。
その被災地である仙台市若林区で、この作品はどのように受け止められるのだろうか?

→NHKスペシャル「風の電話〜残された人々の声

震災から5年経った岩手県大槌町にある、
1台の電話ボックス「風の電話」。

電話線は通っていない。
遠くへ行ったあの人への思いを、風に乗せて伝えてくれる。

大槌町は死者行方不明者862人のうち、421人が未だ見つかっていない。
5年という月日のあいだ、居なくなった人への思いを、この「風の電話」がつないでくれた。

「この寒いのに、風邪引いていねえか?
 早く見つかれ〜。早く帰ってこ〜。
 元のとこさ、うち建てっから。
 モノなんだり食べて、どこでもいいから生きてろ」

「ツライからって、忘れようとしたら、
 誰が家族の証、覚えてんだって。
 ぜったいに忘れねぇ。」


「父さん、今みんな家族全員がんばってから、
 心配しなくていいよ。お父さんは元気?
 聞きたいことがひとつある。なんで死んだんだよ〜?」

帰らぬ人への思いを、電話ボックスの中で、独り、吐露する。

思えば、アマヤドリの「ロクな死にかた」も、
鞠井くんの死を受け入れるまでのお話だ。

死んでも更新されるブログ。
誰かが鞠井くんになりすまして書いている。

そのことを突き止め、問い詰める中で、
死んでもなお、鞠井くんは、それぞれのココロに生きていることを悟る。

「もう死んだんだぁと、思えるときが来るまで、生きてると思っていてもいい」

愛する人の死を受け入れること。
もう死んだんだぁと、思えること。

それまでは、胸に去来する思いを慈しんで、
時には電話ボックスで激しく吐露して、
大きく揺さぶられながら、生きていく。それでいい。

群像劇というカタチをとるこの作品は、
ひとりの死を巡ってのさまざまな人たちの時間の流れが重なることで、
大きな都市のリズムを巨視的に表出する試みがなされている。

5年という歳月の中で、「もう5年」「たかが5年」と、
思いは異なるものの、あの時の、あの瞬間は、東北に行けば、今も現存するのだ。

そこまでは地続きである…ということ。
わたしたちは過去からつながる今を、生きている…ということ。


主宰広田淳一さんの戯曲は、
そこまでの振幅でもって、
ひとりの死を描こうとしているのである。

その邂逅を目撃するために、ボクも仙台に入ります。

2016 年5 月13 日(金)〜16 日(月)@せんだい演劇工房 10-BOX box-1(仙台)
5 月13 日(金)    19:00☆
5 月14 日(土)    14:00☆/19:00
5 月15 日(日)    14:00
5 月16 日(月)    14:00
※受付は開演の45 分前、開場は30 分前です。


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