#photobybozzo

沖縄→東京→竹野と流転する、bozzoの日々。

サルバドールの朝

2008-02-07 | BOOKS&MOVIES
多忙を極めて更新を怠っていたら、
2月7日になっていた。

すでに2週間。

その間にさまざまなことが起こり、
さまざまな思いが浮き沈み、した。

日記と同じで
書き留めるくせをつけないと
ブログの更新もおろそかになる。

2008年が始まってから
エンジン全開で突っ走ってきた。

もうそろそろシフトダウンしても良い頃…
…と高をくくっていたら、また嵐が来た。

そして、ふと立ち止まって考えた。
運命ってなんだ?

身近だった人間の突然の死を経験してから
ますます現実との乖離が激しくなっている。

そんな時に
「サルバドールの朝」を観た。

1975年のスペインが
フランコ独裁政権下であったこと、
自由を唱えることすら、ご法度であり、
25歳の若者を死に至らしめることに
なんの抵抗もなかったこと。

この事実に、驚愕した。

バルセロナは40日間滞在した場所だ。
青い空や青い海、夜明けまで続く宴、
音楽が巷に溢れ、人々は陽気に笑い、
カフェコンレチェはいつも美味しかった。

そんなバルセロナで
32年前にサルバドールは
死刑執行の朝を迎える。

この描写がむごたらしい。

鉄環絞首刑…ガローテ。

…柱につけた鉄環に首を入れさせ,
 その鉄環をねじで絞めて殺す
 極めて残忍で、苦痛を伴う死刑なのだ。

 執行人は万力を締めるように、徐々に徐々に力を加える。
 サルバドールは鮮明な意識の中で、手足をばたつかせ、
 もがき苦しんでいる。
 その状況を廻りはただ見つめ、息の根が止まるのを待つ。

 執行台の設置場所がまた非道い。
 刑務所奥の物置のようなところである。
 さらに執行人は、ガローテを設置に来た老いぼれ職人。
 若者の「死」をここまで下劣に扱うのか…と怒りの涙が溢れた。


32年前の出来事である。
自分の人生に振り返ってみる。

このまま仕事に翻弄され、時間を無為に消化することが
果たして有意義なことなのか。

そんな思いが沸々と浮かんでは消え、浮かんでは消えた。
何かが間違っている。そんなことはないか?






Comment    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« めくるめく忙しさ | TOP | グレングールド再創造 »
最新の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Recent Entries | BOOKS&MOVIES