
村上春樹と言えば、最近見つけた『沈黙』が秀逸。
鴻上尚史さんが「同調圧力」の国民性に、
特攻隊の話を例に警鐘を鳴らしているけど、
この『沈黙』は、その最たるものと言える。
そしてハッキリと一線を画すくだりが書かれている。
「でも僕が本当に怖いと思うのは、青木のような人間の話を無批判に受け入れて、
そのまま信じてしまう連中です。自分では何も生み出さず、何も理解してないくせに、
口当たりの良い、受け入れやすい他人の意見に踊らされて集団で行動する連中です。
彼らは自分が何か間違ったことをしているんじゃないかなんて、これっぽっちも、
ちらっとでも考えたりしないんです。彼らは自分が誰かを無意味に、
決定的に傷つけているかもしれないなんていうことに思い当たりもしないような連中です。
彼らはそういう自分たちの行動がどんな結果をもたらそうと、なんの責任も取りやしないんです。
僕が本当に怖いのはそういう連中です。そして夢の中に出てくる人々は顔というものを持たないんです。
沈黙が冷たい水みたいになにもかもにどんどんしみこんでいくんです。
そして沈黙の中でなにもかもがどろどろに溶けていくんです。
そしてそんな中で僕が溶けていきながらどれだけ叫んでも、誰も聞いてはくれないんです」
ノモンハンの無責任な戦略の話と言い、昨今の安倍ありきな政治論争と言い、
その無責任さはSNSによって助長されていること必至。
自らを省みず、傷つけることにも無頓着で、ひたすら排斥の一手を繰り返す輩の多いこと。
この恐ろしさに村上春樹は向き合い、
だからこそ「オウム真理教」への一辺倒な世論にも一石投じてきたのだと。
省みる弛まぬ努力が必要なのだ。
#photobybozzo
#村上春樹
鴻上尚史さんが「同調圧力」の国民性に、
特攻隊の話を例に警鐘を鳴らしているけど、
この『沈黙』は、その最たるものと言える。
そしてハッキリと一線を画すくだりが書かれている。
「でも僕が本当に怖いと思うのは、青木のような人間の話を無批判に受け入れて、
そのまま信じてしまう連中です。自分では何も生み出さず、何も理解してないくせに、
口当たりの良い、受け入れやすい他人の意見に踊らされて集団で行動する連中です。
彼らは自分が何か間違ったことをしているんじゃないかなんて、これっぽっちも、
ちらっとでも考えたりしないんです。彼らは自分が誰かを無意味に、
決定的に傷つけているかもしれないなんていうことに思い当たりもしないような連中です。
彼らはそういう自分たちの行動がどんな結果をもたらそうと、なんの責任も取りやしないんです。
僕が本当に怖いのはそういう連中です。そして夢の中に出てくる人々は顔というものを持たないんです。
沈黙が冷たい水みたいになにもかもにどんどんしみこんでいくんです。
そして沈黙の中でなにもかもがどろどろに溶けていくんです。
そしてそんな中で僕が溶けていきながらどれだけ叫んでも、誰も聞いてはくれないんです」
ノモンハンの無責任な戦略の話と言い、昨今の安倍ありきな政治論争と言い、
その無責任さはSNSによって助長されていること必至。
自らを省みず、傷つけることにも無頓着で、ひたすら排斥の一手を繰り返す輩の多いこと。
この恐ろしさに村上春樹は向き合い、
だからこそ「オウム真理教」への一辺倒な世論にも一石投じてきたのだと。
省みる弛まぬ努力が必要なのだ。
#photobybozzo
#村上春樹