本日13日の金曜日、そして仏滅。
午後6時からの首相官邸前。
ほとんど出勤のように、今日も顔を出す。
「大丈夫は義を重しとす。巧名富貴はいふに足ず」
男子たるものはなによりも義を重んじます。
名を上げたり、金持ちになったりするのは
言うに足らないつまらぬことです。
保坂和志の「魚は海の中で眠れるが鳥は空の中では眠れない」より。
こういう作家がいることで、ボクは勇気を貰えている。
この本は筑摩書房のPR誌「ちくま」に連載されたエッセイをまとめたものだが、
「人は死なない」についての一節。
人間に、永遠・不滅あるいは不死性があるとしたら、
作品や名でなく、その原初的な運動こそがそれへの回路なのではないか。
ラスコーの壁画は一万五千年前に描かれたとされているが、
それは作品とか文化遺産という静止したものでなく、
一万五千年前に生きたクロマニョン人が世界と接触した運動であり、
それと同じものを一万五千年後の人間も持っているから、
自分たちの芸術の起源・メンタリティの起源と感じる。
(中略)
同じ運動を、一万年後、二万年後の人間も持っている限りにおいて、
それに触れる者の心が響き合う。人間のするべきことは自分の中にある
原初的な運動が何かを探し、それをつねに更新したり活性化したりすることなのではないか。
これがさっきの二つの命題に対する答えであると言うつもりは毛頭ないが、
夜空の北極星を指し示す方位磁石をポケットから取り出したときに、
いずれは北を指すだろう針が揺れている状態ぐらいの、
答えの入り口から吹いてくる風が運ぶ匂いがわずかに感じられる状態
ぐらいのものになっているのではないか。
一万年後、二万年後という時間の流れの中に
おのれの原初的な運動を位置づけること。
人生50年、まあ80年と見積もったとして、
その灯火の中に巧名富貴を求めたところで、いったい何が残るというのか。
それよりも己がいま生きてる…その原初的な衝動に耳を傾け、
その運動に心血注いで、結果その共鳴が続けば、それで良いのではないか?
つまり、なにが言いたいか。
ボクが今、こうやって行動に移していることは、
原初的な衝動に則っている…ということ。
どんな理由があろうと、原発を容認することはできないし、
これまで既得権者が行使してきた欺瞞の数々を赦すことはできない。
人間の尊厳とはなにか?
人として生まれて、何を「義」とするのか?
生理的、生存的にボクはこの部分を突き詰めていきたい…ってこと。
だから、保坂氏に、感謝。
午後6時からの首相官邸前。
ほとんど出勤のように、今日も顔を出す。
「大丈夫は義を重しとす。巧名富貴はいふに足ず」
男子たるものはなによりも義を重んじます。
名を上げたり、金持ちになったりするのは
言うに足らないつまらぬことです。
保坂和志の「魚は海の中で眠れるが鳥は空の中では眠れない」より。
こういう作家がいることで、ボクは勇気を貰えている。
この本は筑摩書房のPR誌「ちくま」に連載されたエッセイをまとめたものだが、
「人は死なない」についての一節。
人間に、永遠・不滅あるいは不死性があるとしたら、
作品や名でなく、その原初的な運動こそがそれへの回路なのではないか。
ラスコーの壁画は一万五千年前に描かれたとされているが、
それは作品とか文化遺産という静止したものでなく、
一万五千年前に生きたクロマニョン人が世界と接触した運動であり、
それと同じものを一万五千年後の人間も持っているから、
自分たちの芸術の起源・メンタリティの起源と感じる。
(中略)
同じ運動を、一万年後、二万年後の人間も持っている限りにおいて、
それに触れる者の心が響き合う。人間のするべきことは自分の中にある
原初的な運動が何かを探し、それをつねに更新したり活性化したりすることなのではないか。
これがさっきの二つの命題に対する答えであると言うつもりは毛頭ないが、
夜空の北極星を指し示す方位磁石をポケットから取り出したときに、
いずれは北を指すだろう針が揺れている状態ぐらいの、
答えの入り口から吹いてくる風が運ぶ匂いがわずかに感じられる状態
ぐらいのものになっているのではないか。
一万年後、二万年後という時間の流れの中に
おのれの原初的な運動を位置づけること。
人生50年、まあ80年と見積もったとして、
その灯火の中に巧名富貴を求めたところで、いったい何が残るというのか。
それよりも己がいま生きてる…その原初的な衝動に耳を傾け、
その運動に心血注いで、結果その共鳴が続けば、それで良いのではないか?
つまり、なにが言いたいか。
ボクが今、こうやって行動に移していることは、
原初的な衝動に則っている…ということ。
どんな理由があろうと、原発を容認することはできないし、
これまで既得権者が行使してきた欺瞞の数々を赦すことはできない。
人間の尊厳とはなにか?
人として生まれて、何を「義」とするのか?
生理的、生存的にボクはこの部分を突き詰めていきたい…ってこと。
だから、保坂氏に、感謝。